アニメ『チ。-地球の運動について-』第5話 私が死んでもこの世界は続く 感想と考察 命を賭けた勇者グラス
アニメ『チ。-地球の運動について-』の感想と考察。今回は第5話『私が死んでもこの世界は続く』です。
- 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
- 完全に初見となります。心優しい原作勢は、あたたかく見守ってあげましょう
相も変わらずネガティブオクジー
さて、前回から第二章の主人公として登場したオクジーくんですが。
いやー。なかなかのダメ主人公だわー。(辛辣)
やっぱりノヴァクの妨害が発生して、『あ、こりゃ勝てない』と理解した瞬間の白旗大降伏……!
前回、命乞いしてる相手を『仕事なんで』と●しておいて、自分は『仕事なんで』と●しに来た相手に命乞いするんかーーーーーーーい!
そらノヴァクも困惑するわ……
言い訳のひとつやふたつしたくなる気持ちはわかるけど! でも逆に『勝てそう』と思ったら剣抜いてたんでしょ?
前回『天国サイコー!』なんて力説してたくせに、せっかくの天国に逝くチャンスから逃げ回る矛盾……!
初っ端から高感度だだ下がり男
前回からダメな人だと思っちゃいたけど、順調にダメポイントを重ねてきたな……
冒頭の、ノヴァクへの白旗大降伏(ダメポイントその1)に始まり、
【ダメポイントその2】
石箱を見つけた後、これからどうするか、自分のことなのに何故かグラスさんに決めてもらおうとする。
【ダメポイントその3】
フベルトさん2号こと占星術師のおじいちゃん、オクジーくんをかばって死んだというのに、そのおじいちゃんに託されたペンダントを捨てる。
あ、この人、自分の人生や選択に対して『責任』持ちたくないんだな、って……(白目)
本人は自分のことを『グラスさんの暴走に巻き込まれたかわいそうな被害者』と思ってるのかもしれんけどさ。残念ながらノヴァク視点では、馬車の中でグラスさんを力づくででも止めなかった時点で同罪なのよ……
グラスさんにまんまと馬車を奪われたのは、オロオロするばかりで『なーんも選択しない選択』をしたってことでしょ?
最初は『脅されたんです!』と言っときながら、自分が不利になると『オレが悪いです!』と真逆のことを言い出して命乞いするし……あなた、もーちょい自分の発言に責任持ちなさいよ……
オクジーくんって、たとえるなら、奥さんの怒りがなんなのか理解することもしないまま、ひたすら謝ってご機嫌とっときゃ解決すると思ってるタイプ?
それは『解決』じゃなく『その場しのぎ』と言うのよ……
オクジーくんのイヤなトコ
オクジーくんって、一見『謙虚な人』みたいなフリしてるし本人もそう思ってるんだろうけど、単に『自分の意思』がないだけ。
なのに、村に行く道中では、
グラス「この世を肯定したいんだ」
オクジー「残念ながらそれは無理」
フツーに傲慢で嫌なヤツだなおい。
しかもオクジーくんが卑怯なのは『~って、歴史上の偉い人が言ってた!(要約)』って付け加えることで、『オレの意見じゃないですよ』ってていでいること。
本人はそう加えることで説得力をつけてる『つもり』なんだろうけど、『発言の責任』を回避しようとしてるだけにしか見えねーわ……『オレに怒らないでくださいね』って。
いや、『他人の意見』だとしても『賛同した責任』は取れよ。
他人の希望ひねり潰す『ひどいこと』言っときながら、『親切に教えてあげてる』みたいなツラしてんの、普通に性格悪い。
つか、どうせ『他人の意見』に乗っかるくらい自分に自信がないんなら、ラファウみたいに世の中に肯定的な意見に乗っかれよ!
『己の信念』持ってるぶん、ノヴァクのほうがよっぽど好感持てるよ!
この子、こんなんで主人公なんて大役果たせるのか、お母さん心配!
オクジー「いつお母さんに!?」
迷える子羊への呪い
前回から引き続き、今回もネガティブなオクジーくんですが。
ノヴァクに『キミもう必要ないし』と絶望的なこと言われた直後に、身代わりに刺された占星術師のおじいちゃんが『歴史がキミを必要としたからだ』とスケールでかいこと言ってくれたのに、それでも覚醒しないんかこいつ……
それにしても、オクジーくんのネガティブの元凶となった神父。『迷える子羊』を導くのがお仕事なのに、導くどころかトラウマ植えつけるとか、それもう『教え』ちゃう。『呪い』や。
オクジーくん、この神父にされたことと同じことをグラスさんにしてんじゃないの?
お星さまが自分を見下ろす目ん玉に見えるようになるとか、オクジーくん、めっちゃ想像力豊かじゃん。
昔は星を見るのがむしろ好きだったそうだけど、お星さまを見て、色々想像を楽しむ少年だったとしたら、それを奪った神父の罪は重い。今のオクジーくんと同じで、悪気はなかったのかもしれんけど。
とりあえずトラウマ植え付けてくれたお礼に、そのダメ神父のトンスラ頭にノヴァクの毛魂植えつけ返してやろうぜ!
ノヴァク「ア●ランスか!?」
ダミアン「それ嫌がらせなんですか?」
ラファウの手紙
ラファウ、やはりペンダントは石箱に手紙と一緒に隠したようで。石箱のヒントはラファウが付けたんかね?
そして見つけてくれた占星術師のおじいちゃんも、『幸福な人生だった』と満足して逝けてよかったよ……フベルトさんとラファウが、1人の老人を救った。
それにしてもラファウ、残した手紙の内容がポトツキさんへの感謝……あんたって子は……(;ω;)
でもこれ、本当にその後利益を得て、くそ真面目にポトツキさんに還元されたら、ポトツキさん的には死にたくなるんじゃあ……?
だってポトツキさん的には、ラファウは『自分の善行キャンペーンの目玉』として引き取った子。そしてどういう『つもり』だったにせよ、『善行のために我が子を売った』って形になってるわけでだな……
ポトツキさん、ラファウ処刑でも相当メンタルやられてるだろうに、そんな『けなげないい子』を地獄送りにしたなんて、トドメになっちゃうじゃん……恨み言のほうがまだマシでは……?
しかし手紙の内容がポトツキさんに関することってことは、もしかすると、資料の存在を命と引き換えにしてでも隠したのって、ポトツキさんを守るためでもあった?
でもラファウ的には、ポトツキさんの通報によって自分が捕まることは予測していたみたいなんだよなぁ。だから事前に毒を用意してたわけだし。
たしかに牢屋では『改心します☆』という選択肢に揺らいではいたけど、捕まる前から覚悟決まってたんなら、この子マジで勇者だったな。
予想はしてましたが……
オクジーくんとグラスさん、村へ向かうために回り道していたようですが、崩れていない橋を発見。
グラス「よかった。橋が残ってた」
オクジー「これで一安心ですね」
あっ……(察し)
フラグバンバン立ってはいたけど、ここでかぁ~!
せめて渡る前とか、渡り切ってから話そうよ~!
にしてもオクジーくん、足でペンダント引っかけるとか、器用だな……ヘタすりゃグラスさんの顔面蹴ってえらいことに。(そしてその後、片手に本、足にペンダント引っかけたままどーやって登ったんだよ……)
オクジー「死にたいんですか!?」
お前が言うな。(日頃の行い、大事)
結局、オクジーくんの『矛盾』の原因って、グラスさんの『キミの顔はまだ死を恐れてるからだ』がすべてだよね。『天国サイコー!』なんて言ってるうちは『死ぬ気』なんてまったくないんだよ。
本気で死ぬ覚悟が出来てる人はそんなのわざわざ口にしない。だから何ものにも恐れぬ勇者となり、最期は穏やかな顔で逝く。占星術師のおじいちゃんはまさにそうだった。
そしてグラスさんも、自分の運命を悟った瞬間、『死』を恐れぬ勇者になった。
グラスさんが決めてくれますか?
オクジーくん、この世に未練タラタラで、ホントは生きたいし期待もしたいってバレバレじゃん……ネガティブに振る舞うことで『悟ってるオレ』をやってるだけで。
橋から落ちたのがグラスさんじゃなくてオクジーくんだったら、死に物狂いでグラスさんにしがみつくんでしょ? しってる。
なんにせよ、一度は愛する家族を失って自死を選んで死に損ねたグラスさんには、好きだったものを失って、だけどどこかまだ未練がましいオクジーくんの気持ちがわかるんだろうな。オクジーくんのネガティブを否定しないし。ドン引きはするけど。
だから『託す』ことで『生きる道』を示した。そうでもしなきゃ、オクジーくんは路頭に迷うだろうから。
グラスさん、マジでええ人やん。
そりゃあオクジーくん的には『いや、そんなん困る』なんだろうけど、あなたが言ったのよ。『グラスさんが決めてくれますか?』って。
お望み通りグラスさんが道用意してくれたんだから、文句言っちゃダメよ……
占星術師のおじいちゃんも、グラスさんも、この世界に『命を賭ける価値』を見出したからこそ死を選んだわけだけど、果たしてオクジーくんはちゃんとそれを理解出来るようになるんかね……一応、バデーニさんのトコには行ってくれたけど。
これでもまだ覚醒しないダメ人間だったら、オクジーくんはグラスさんと占星術師のおじいちゃん達にケツキックで地獄に堕とされていい。
それでは今回はこの辺で。
おもろかったら下にあるイイネボタン押してもらえると元気とやる気が出ます。
次の考察はコチラ
前回の考察はコチラ
アニメ『チ。-地球の運動について-』第4話 この地球は、天国なんかよりも美しい 感想と考察 天国逃避のネガティブオクジー