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アニメ『チ。-地球の運動について-』第25話 最終回 『?』 感想と考察その4 歴史の登場人物になったアルベルト

チ。-地球の運動について- アイキャッチ

アニメ『チ。-地球の運動について-』最終回『?』の感想と考察その4。考察は今回がラストとなります。
司教の正体やドゥラカが飛ばした鳩のその後、ガチもんの歴史の登場人物だったアルベルトなど、好き放題に考察しとります。

前回のその3はコチラ

アニメ『チ。-地球の運動について-』第25話 最終回『?』感想と考察その3 アルベルトの進む道は? 全方面幸せになる方法

  • 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
  • 完全に初見となります。心優しい原作勢は、あたたかく見守ってあげましょう

司教の正体

司教さま、はっきりとは言及しなかったけど、正体はやはりレフくんだったね……老けたなぁお前。

アニメ チ。-地球の運動について- 第25話 『?』

アニメ チ。-地球の運動について- 第25話 『?』

かつてのシモンくんのこと『どーすりゃよかったんやろ』と今でも悩んでるとこ申し訳ないけど、いやー、あれはレフくんの『日頃の行いのたまもの』だと思うよ。
そらシモンくんも『事後報告』するしかねーわ。

その辺のツッコミは14話あたりですでに書いてますんでコチラでどうぞ。

アニメ『チ。-地球の運動について-』第14話 今日のこの空は 感想と考察 守り抜いたバデーニとシモンの独善

レフくん、オロオロするだけで、シモンくんのためにマジでなんもせんかったもんな……
ほら、とことんシモンくんの命乞いするとか、『ヨレンタ捕まえてきます!』とか……もーちょいなんかあっても……(遠い目)

たとえば徒競走で『自分の前を走ってた友達が転んだ』とする。

足を止め手を差し伸べるのがオクジーくんやシモンくん。
一緒に転んでやるのがバデーニくん。
そのままゴールして、後で申し訳なさそうに謝るのがレフくん。
『やったぜ!』と喜んで一等を取るのアッシュくん。
そもそも転ぶよう仕掛けとくのがアントニ。

アントニ「あんたそういう目で私を見てたのか……」

この中だと、オクジーくんやシモンくんが『いい子ぶりやがって!』って陰口叩かれそうだよね。だけど本物の『いい子』なだけ。
ホントに『いい子ぶってる』のはレフくん。

理想と現実

オクジーくんやシモンくん、バデーニくん達は、そもそも『一等賞よりも大事なもの』があるから勝負を放棄出来るのに対し、『一等賞が大事』だから足を止めもしないのがアッシュくん。

レフくんもアッシュくんと同じくせに、その辺に対する『自覚』がなくて、別に本人は悪いことしてないのに申し訳なさそうに『謝る』ことで、『いい人』ぶってるというか『嫌われない』ようにしてるというか……だけど『手柄(一等賞)』は手に入れる。
転んだ子も、気まずそうな友達の姿に『俺が転んだせいだ』って気分になる。
どっちも悪くはないんだよ。悪くは。なのに、誰も幸せにならない。

レフくんは『悪人』ではないだろうけど、『善人』でもない。どっちつかずの『半端者』だった。だから『後悔』する。
でも、最終的に生き残るのは『こういう人』ってのがリアルだなぁ……『いい人』は、先に死ぬ。
だけど一番『人間くさい』のがレフくん。
ノヴァクもそうだったけど、その『中途半端さ』こそが『人間』という愛すべき生き物なんろうな……たぶん私も、同じ状況だとレフくんになると思うわ。
『理想』はあっても、『理想通り』にゃ生きられない。

理想通りに生きたシモン

さて、レフくんとは逆に、己の心に従い『理想通り』に生きたはずなのがシモンくんだった。

アニメ チ。-地球の運動について- 第14話 今日のこの空は

アニメ チ。-地球の運動について- 第14話 今日のこの空は

だけど、そんな彼が救えたのは、せいぜいヨレンタ1人くらいだった。
それに、いくら『理想通り』に生きたとしても、そのために早死するのはやっぱイヤだったと思うよ……たとえ後悔がなかったとしても。

しかもそのヨレンタは、後に組織なんか作っちゃって、大勢の人をヤっちゃうヤベーことをしちゃったりと、アントニからすりゃ『ホラホラ、だからオレ言ったじゃん!』というオチになってしまった。
まあ、『その魔女を作ったのはお前なんだから棚上げしてんじゃねぇよ』ってツッコミ所はありますが……

とはいえ、シモンくんの『行い』が無意味だったも、『悪』とも思えない。彼の行いは、間違いなくレフくんの血となり肉となって今のレフくんを作り、アルベルトを迷いから救った。
むしろ『理想通り』に生きられなかったレフくんみたいな人こそが、同じく『理想通り』に生きられなくて苦しむ大勢の人々を救えるんだと思う……『理想通り』に力強く生きてる人は、そもそも『救い』を必要とせんし……

レフくんがこれからたくさんの人を救うのだとしたら、それはシモンくんの存在があったからでしょ。
レフくんには、ノヴァクみたいになる未来もあったと思うんだよ……
だけどレフくんの中には、アントニに屈せず、『己の信仰』を貫いたシモンくんが今も生きている。
シモンくんが生きてるから、今のレフくんがいる。だからこそ、彼は苦しい。

あのお手紙は今

ドゥラカが最後の力を振り絞って飛ばした鳩。
あの鳩どーなったか心配してたけど、無事、お手紙はポトツキさんの住所に届いたようで。

鳩「仕事は果たしたぜドゥラカ……!」

……あの手紙がどうアルベルトに関わってくるのかと思いきや、まさかの『通りすがりに耳に入ってきただけ』とは……(白目)

アニメ チ。-地球の運動について- 第25話 『?』

アニメ チ。-地球の運動について- 第25話 『?』

いや、こーいうのって、『現主人公の住まいがかつてのポトツキさんちでした』とか、そーいうオチになるのがお約束じゃないの?
ただ、それだと『出来すぎ感』があって回避したくなる気持ちもわかる……!

せめて届けられた現在の住人が、興味を持って『送り主』や『ポトツキさん』を捜し出すなら、新たな物語が始まりそうなんだけどなぁ。
よし、とりあえず探偵ナ●トスクープに依頼しようか!

現住人「ウチ、関西ローカル映らないんで……」

『オクジーの書』も、結局、ドゥラカの死によって出版は立ち消えか……あの本のために、人たくさん死んじゃったのに。
出版出来ていれば、発行者とはいえヨレンタの名前が残ったかもしれないのに、その可能性を消したのが父親(ノヴァク)ってのがなんか皮肉なもんやで……
ある意味、両者共に人をあやめてきた罰だったんだろうか?

ふつーの作品は、前主人公と新主人公でなにか繋がりを持たせたり、『ドラマティック』に託したりするもんだと思うんだけど、『チ。』はむしろ、そういう運命的な『繋がり』は持たせないようしてるよなぁ。ほとんど『偶然』。だけどどこか『必然』的でもある。
ある意味ノヴァクが『それ』だったんだけど、アルベルトが主人公になった頃にはそれすらも消えた。
こうして『その時代に確かにいたかもしれない人達』は、歴史の中から消えていくってのがなんかリアル。

アントニ「キミらは歴史の登場人物じゃないからな」
ノヴァク「あんたもな」

歴史の登場人物になったアルベルト

ノヴァクとラファウのせいで『振り出しに戻った感』がある結末でしたが、じゃあアルベルト以前の主人公達がしたことは完全に茶番で、『無意味なこと』だったのかというと、そうでもない。アルベルトは先人(ラファウと父ちゃん)にきちんと学んでいるから。
『振り出しに戻った』というより、それこそ地球の周りをまわる惑星のように、『一周回って最初の観測開始位置に戻っただけ』って感じ? つまりアルベルトは二週目からのスタート。

例えるなら、ドゥラカの死によって『バッドエンド』のまま道端に捨てられたゲームカセットが、たまたま歩いてたアルベルトに『ん?』と拾われて、彼が二週目プレイ開始した、みたいな?(あれ? そういや今の子に『カセット』なんて通じる? まいっか!
アルベルト自身はゲーム内容知らんでも、一週目のプレイデータを残したままの二週目だから、『一週目の装備引継ぎ』が可能だった。ただし攻略法は自分で探せ。という感じ?(※なお、8割方バッドエンドという過酷なゲームの模様)

ぶっちゃけアルベルト以前の主人公でハッピーエンドクリア出来た可能性あったのノヴァク以外じゃお前だけだったと思うぞラファウ!?

【ラファウ(3X歳)がちゃんとハッピーエンドクリアした世界線(予想)】
→アルベルトが父ちゃんと幸せになる
→地動説が早めに証明される
→教会正統派の力が弱まる
→オクジーの書が禁書扱いされない
→ヨレンタとシュミットがそこまでがんばらなくて済む
→フライの仕事がなくなる
→ドゥラカが死なない
→ノヴァクがヨレンタと再会出来る(かも

ラファウ「不正解は無意味を意味しない☆」
フベルト「だが正解すんのが一番いいと思うぞ」
オクジー「俺らは結局死ぬんですね……」

なおスペシャルハッピーエンドは、主人公をノヴァクでプレイしてラファウ(12)処刑を回避するルートな。ただあの石箱と出会わずオクジー&バデーニが幸せに生きられるかまでは知らん。

それにしても、『アルベルト・ゼルブフスキ』って、調べたらガチもんの歴史の登場人物やった……!
実在した大学教授がモデルになってんのか。そしてコペルニクス(地動説の人)の師匠。
『キミらは歴史の登場人物じゃない』と言われたドゥラカ以前の主人公達が全員いなくなった後で、最後は本物の『歴史の登場人物』によって物語が〆られたってことか……

チ。ー地球の運動についてー

『チ。』の第一話はドラマティックな演出で始まったけど、最終回は通常通りの、それこそ『ささやかな日常の延長線上』のような終わり方をしました。章の開始のタイトルロゴも、物語が終わってから出てきたし。
アルベルトの『第一話』は、これから始まるからな……我々にとっては最終回の第25話は、彼にとってはプロローグだった。

アニメ チ。-地球の運動について- 第25話 『?』

アニメ チ。-地球の運動について- 第25話 『?』

ラファウを始めとする『チ。』の主人公達は、『ドラマティック』に生き、だけど『富』を得たり『名を遺すデカいこと』をやり遂げるわけでもなく消えていったけど、『日常の延長線上』に生きてたアルベルトは、後の世で『歴史の登場人物』としてドラマティックに現れた。
アルベルト本人は、その後、大学教授になったわけだから、別に『歴史の登場人物になりたい』とか『偉大な発見をして有名になりたい』とか思ってなかったんじゃないかな……でも、誰かに『ん?』と思わせる『何か』を与えたことで歴史に名が残っちゃったわけだから、人生ってわからんもんだな……

これは、今、自分の人生が『物語の主人公達のようにドラマティックじゃない』とガッカリ生きていたとしても、嘆く必要はないってメッセージかな?
人間って、生まれた瞬間から『時間』を捧げて生きている。
それがただの『搾取』だったり『浪費』になるか、『この世のすべて』とまではいかんでも、何かを得ることに繋がるかは自分次第ということか……
どんなに地味で、何の意味も見いだせない日常でも、腐らずきちんと生きていれば、いつか誰かが拾ってくれるかもしれない。
まあ、『後の世でどうなろうと今の俺が幸せじゃなきゃ無意味なんだよ!』って言われたらそれまでだけど……

EDの、ラストのアルベルトが指さしてるのが『暗い夜空』じゃなく『明るい太陽』になってたのが、この先の『明るい未来』を指さしてるみたいでよかったよ……


それでは、アニメ『チ。ー地球の運動についてー』の感想と考察は今回でラストとなります。
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前回の考察はコチラ

アニメ『チ。-地球の運動について-』第25話 最終回『?』感想と考察その3 アルベルトの進む道は? 全方面幸せになる方法

  • サクラソウ より:

    チ。の考察今までお疲れさまでした。今回登場した司教がレフ君だったとしてきっと彼はシモン君の死後も特に教会を変えようとせず、淡々と仕事をこなして生きてきたんだと思います。でもノヴァクにならなかったのは自分が何もしなかったことを悔い、シモン君のことをずっと考え続けていたからでしょうね。だから最終話では考えられる人間となり、アルベルトを導けた。あれだけ皆頑張って伝えられたのは一文だけという切ない結末になりましたが、これは別に特別なことではなく、頑張って生きても多くの人は歴史の登場人物にはなれず、後世にほとんど何も残せない。でもそんな人たちがいたからこそ今の私達がいるんだと思います。私だってきっと歴史の登場人物になれず、今やっていることに何の意味があるんだろうと思うことがあるけど、回りまわって誰かの大きな助けになるかもしれない。そう信じて生きていきたいと思いました。(もちろん時々は立ち止まって考えることが必要ですが)考察面白かったです。また機会がありましたらお会いしましょう。

    • とわこ より:

      こちらこそ、コメントありがとうございました!
      あんまり需要ないのかな~と思いつつ書いてきたので、反応いただけて嬉しかったです(*^_^*)
      『チ。』の主人公達は一文しか残せなかったかもしれないけど、たしかに何かを残せること自体、奇跡なのかもしれない。私も、こんなブログ書いてはいるけど、死んだらサーバー代支払えなくて消えるし……(※当ブログは有料サーバーを借りて運営しております)
      オクジーの書がそうだったように、書いた本そのものは消えてしまっても、読んだ誰かの心の片隅に入りこみ、娯楽だったり思考の一助になったのなら、続けてきた甲斐がありました。
      ご縁があったら、またいつか!

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