アニメ進撃の巨人 The Final Season完結編 第一章『地鳴らし』感想と考察 明日をあきらめなかったラムジーくんと自由の奴隷のエレン【ファイナルシーズン】
アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第一章『地鳴らし』の感想と考察。今回は第一章前半のラムジーくんやエレンをメインに書いてます。
ラムジーくんといいハンジさんといい、わかっちゃいたけどいきなり鬱すぎて、エレンの顔面おろし金ですりおろしたくなりました。(100%すりおろし生エレン……)
どんなにガチ泣きして『超かわいそうなオレ』演出しても、私には通用しませんからね……?
タイトルが『地鳴らし』でしたが、『自由の翼』は使わないの……?
アニメオリジナルとか、そういうのでいつか使われるとうれしいんだけど。
なんにせよアニメ制作現場の皆さま、超お疲れさまです。(100カメ見たけど、一体いつ休んでんだろこの人達……)
- 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
- 原作漫画の大きなネタバレは注意してますが、そうじゃないところでも察せられる程度にしれっと混じってるので、アニメ派の方はご理解の上でお願いします
- 過去の考察とかぶることもありますが、おさらい感覚でどうぞ
- なお、当考察は原作最終回以降エレン・イェーガーさんにとことん非情なので『エレン辛いよね。かわいそう……』と思っていたい方は、悪いこと言わんので即・引き返しましょう
ついに完結編スタート
完結編は、原作第1話のあのシーンから始まりましたね。
たしか第一期のアニメの時は、あんまり意味のない画像出してたんだっけ? 当時は『アニメがどこまで続くかわからんかった』とかで。(大人の事情)
さて、これまで名前不明だった難民少年達の名前が出てきました。しかも片手切り落とされた悲しい姿。
袋いっぱいになっても『みんなでいいとこ住む』には足りんやろーなぁ……というところに、悲しい幼さを感じる……
それにしても『片手切り落とす』って、それやるほうもすごい。もう『お料理感覚』で切り落としたってこと……?
その辺のことや、ラムジーくんと幼少エレンとの比較を前もって考察してたんだけど、長くなるんで別の機会に。
ラムジーくんたちにとっての『お金』の意味
迫り来る巨人にあきらめそうになるハリルくんを、ラムジーくんははげましてたけど。
お金を落としたのがラムジーくんで、お金を拾いに行ってしまったのがハリルくんなのが悲しいよね……
しかも最期までしっかり握りしめて。この子にとってこのお金って『ラムジーの片手を引き替えにしてでも手に入れたもの』でしょ?
でもこの子らがホントに欲しかったのは『仲間達との未来』だよね? 『そのためのお金』だったわけでして。
それを失うのは『未来をあきらめる』に等しいことで……でもラムジーくんからは『あきらめるな!』と励まされてて……だからとっさに拾いに行ってしまったのかな……
『未来』のためのお金を拾いに行ってしまったことで『未来』を奪われるという皮肉。そりゃ拾いに行かなくたって結末は同じだったけど……
ユミルちゃんはこの光景をどんな想いで見てたんだろね。だってこれってユミルちゃんも生前やってたことだよね? 『規模』と『命じた人』が変わっただけで。
『奴隷じゃない!』なんて言われて涙を流したはずなのに、結局『奴隷時代』よりひどいことやってるんですが? だって『踏みつぶす対象』は、当時は『敵勢力』だったはずなのに、現在は『無力な一般市民』だよ?
エレンもさぁ……『お前は奴隷じゃない!』なんてかっこいいこと言ったクセに、なんでユミルちゃんにこんなことさせてんの?(仮に巨人を動かしてるのはエレンでも、協力した以上同罪)
ヒストリアの時と同じで『『ご厚意』で勝手にやってくれてることだから奴隷じゃありません! お前は自由だ!』ってこと?
やっぱこの人、おろし金で顔面(以下略)
エレンのじいちゃんばあちゃんの人生
予想通りというか期待通りというか、やはり原作には入りきらなかった鬱シーン追加でぶっ込んできましたね。グリシャのパパとママ(エレンとジークのじいちゃんばあちゃん)出てきたよ……
やっぱジークの裏切りがわかった時点でこうなってたか……いやジークもジークで、自分を育ててくれたじいちゃんばあちゃんがどうなるか心配しなかったわけ? 『かわいそう』と思うだけでなんもしないかぁ……(『脳みそ安楽死』だから……)
『じいちゃんばあちゃんの孫への愛』は、ジークのストッパーにはならんかったらしい……
あなた『両親の身勝手』から祖父母と自分を助けるために両親売ったはずなのに、その祖父母を今度は『自分の身勝手』のために犠牲にしてるの、『自分を苦しめた両親』と何が違うの?
超自己中で恩を仇で返すところ、さすがエレンのお兄ちゃん。
それにしても、孫に裏切られたというのに、祖父母は『裁かれる時が来た』とか、それって『悪いことした人』が言うことじゃん……
結局祖父母にとっては『エルディア人は裁かれるべき超悪い種族だった。やっぱりマーレ様は正しい』ってことだよね?
エレンは何一つ変えられなかった。
この夫婦はそんなに悪いことしてないはずなのに。『どこにでもいるふつーの親』だったよね?
強いてあげるなら、幼いグリシャの心にもっと寄り添ってあげることが出来なかったくらい?
でも息子を失ってからずっと『私が悪かったんだ』って自分の過去を悔やんで生きて来たわけで。娘を悲惨な形で失い、なのにその原因を作った息子を憎まず『自分の責任』として背負い、必死に守ろうとしたのに、当の息子は親の心子知らず。
孫だって懸命に育ててきたのに、その孫にまで裏切られ、もう1人の知らん孫には踏みつぶされ……
特別でもなんでもない普通の人達なのに『子供(&孫)の身勝手』の代償になり続ける人生だった……
それは『愚かさ』か『たくましさ』か
一組の老夫婦が『これは裁きだ』と死を受け入れている一方で、阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられてますが(まあ、後編はもっとひどい地獄絵図が待ち構えてるけど……)、そんな極限状態の中でも、なぜか明らかに『別の死因』で亡くなってる人がいたり。
火事場泥棒してたり。
車奪い合ったり。自分が自分がと他人蹴落としてでも生き延びようとしてる。
なんていうか、まあ、美しくはないよね。
だけどこの極限状況下では、どれもこれも『人間のたくましさ』と『明日をあきらめない』光景に見えて、その『愚かさ』こそが人間の『いとおしさ』なのだろうとすら感じた。
そりゃあ中には絶望して自殺しちゃってる人もいたけど『巨人にやられるくらいなら自分でやったらぁ!』という『あがき』とも言えるし、イェーガー夫妻のように静かに死を受け入れるのも『運命から逃げない気高さ』とも言える。
ハリルくんがそうだったように、『明日も自分は生きている』と思ってなきゃ、盗み働くだの他人蹴落としてでも逃げるだの、出来ないんだから。(『想像力の欠落』『虫のいい願望』とも言えるけど)
エレンの『ごめんなさい』
第一章の前半でつくづく思ったのは、エレンって『すっごくセルフプロデュースうまい』ってこと。
だってエレンがガチ泣きながら謝ってるシーンだけ見ると、めっちゃかわいそうに見える。さすがアニメーターさんこだわりの涙。
そこに梶くんボイスが加わるんだから、そらもう『超かわいそう』と思わないほうが悪者に思えてくるよ……
でも、エレンの『ごめんなさい』って結局口だけなんですよ。謝るならやるな。やるなら謝るな。
『やるくせ謝った』のは、この期に及んで『本当のオレは超いい人なんだよ! やりたくてやってるわけじゃないよホントだよ!』という身勝手な願望が捨てられない中途半端なクソ野郎だから。
ふたつの顔を持つエレン
エレンって、最初から二面性のある子だった。
調査兵団に入る前は、同期相手に『諦めていいことあるのか?』とか『オレには夢がある(だから調査兵団に行く)』なんてきれいなこと言っときながら。
リヴァイに『お前がしたいことはなんだ?』問われた時は『とにかく巨人をぶっ●したい(裏の顔)』だった。
この時のエレンが『裏の顔』で答えたのって、拘束されて腹が立ってたからつい本性が出ちゃったのか、『表の顔』で答えたら見抜かれると思ったからなのか……まあどっちにせよ、リヴァイとエルヴィン相手に超きれいな目で『調査兵団に入って人類を自由にしたいです!』なんて答えたところで、鼻で笑われてお断りされただろうけど……
でもって、絶賛地鳴らし中の現在。
前回のアニメ87話では『みんなの幸せ願ってやってます!(表の顔)』って『祈り』を出した直後に、
『駆逐してやる!(裏の顔)』という『怒りと憎しみ』全開で進撃してる。
今回もまるで『この世で一番かわいそう!』と言わんばかりのおツラと声でごまかされてるけど、結局本音は『人類生きててガッカリした! だから全部消し去ったらぁ!』だったわけでしょ?
『世界がオレに合わせろ』ってすげぇなお前。何様?
しかもタチ悪いのが『どっちかが本当でどっちかが嘘』ではなく、その時その時で『どっちも本気でそう思ってる』ってところだと思う……
エルヴィンは自分の本心に気づいて『みんなをだましてる』と思うようになったけど、エレンは自覚ゼロで、演技でもなんでもなくガチで『辛い』と思ってそうなのがサイコすぎる……
でも本当に『悲劇のヒロイン』だったのは仲間達とラムジーくんたち。エレンはただの卑怯者。
世界連合艦隊壊滅させてそこで終わってたら、たしかに『強大な敵に立ち向かうヒーロー』ではあった。
でも今回、ラムジーくんたち無力な人々を一方的に踏みつぶすのは『強大な敵に立ち向かうヒーロー』どころか、ただの『弱いものイジメ』。『少年漫画の主人公』が絶対やったらアカンヤツ……!
『主人公がクズキャラ』の漫画は探せばあるけど、カイジですら『仲間との約束』は絶対守ったで……(少年漫画じゃないけど)
他人の人生に便乗するエレン
エレンは言ってることやってること矛盾だらけの最低野郎のくせに『辛くてもみんなのためにやってあげる悲劇のヒロインなオレ』に転化することで、『エレンかわいそう』と思わせることに成功してる。私も連載追ってた当時はまんまとだまされたもん。(だから余計に腹が立つ)
しかも自分を良く見せるためなら、恩人であるピクシス司令達や『大事』と言ったはずの仲間達を悪役に仕立てることすらいとわないと来た。
一周回って頭いいね。
ずるくてセコくて卑怯な頭してる。
そして『他人の夢』や『手柄』を、さも『自分の夢』『自分の手柄』のように横取りするのも長けている。
『生まれた時からうっとうしい壁があった』なんて独白してたけど、あなたが壁の外を始めて意識したのって、アルミンから外の世界の話を聞いた時でしょ?
それまで、そういうの意識することなく『空見てボーッと生きてた』って、あなた自身が言ったのよ……
『夢』だってそう。たしかにエレンは昔『外の世界を探検するんだ』なんて『夢』を語ってた。
けどそれ『アルミンの夢』だよね? 海も、炎の水も。
エレンは『他人の夢』に乗っかって、『壮大な夢を持つオレ』をセルフプロデュースしてただけ。『自由自由』と語ってはいたけど、『自由になって何がしたい』っていうビジョンが、エレンから見えたことってなかった。
『人類が生きていてガッカリした』なんて言ってたけど、それってつまりエレンの中ではあらかじめ『答え』が決まっていて、その『答え』が違ってたからでしょ?
それ、試験の『答え合わせ』してるだけだよね?
素直に『間違い』を認めて切り替えりゃいいだけの話なのに、それを認めず『答えがオレに合わせろ!』と自分の解答に執着して、そのためにやったのが『地鳴らし』だったってことだよね……?(ジ●イアンですらそこまでするか……?)
一方、アルミンの中には『答え』はなくて、その『答えを探しに行く冒険』を夢みてワクワクしていた。だから正解・不正解なんてそもそも存在しないし、今だって『自分の知らない壁の向こう』を夢見ている。
巨人パワーの使い方だって、全部アルミンやハンジさんが作戦を立てて指示出してくれたおかげ。それがなきゃ、エレンはただただ怒りに任せて暴れ回るだけの巨人にしかなれなかった。
現に『そういう指示』を出してくれる人がいなかった巨大樹の森では、怒りに支配されてアニに敗北した。
結局『自分の人生』ちゃんと生きてなくないこの人?
夢だったり怒りだったりに支配されてるもんだから、『夢の奴隷』になり『怒りの奴隷』になり『自由の奴隷』になってる。
シガンシナ奪還の一件でその辺のことを自覚したはずだったのになんでや……そういうのがあったもんだから、最終回まで『ネオなラスボス登場する』とか『エレンの力ではどうにもならない事情的なもんがある』と信じようとしちゃったジャン……(遠い目)
いや、最終回を見た限り『夢』はあったのかもしれないけど、あまりに『当たり前』『普通』すぎて、それを『夢』と認識してなかったのかな……(ネタバレになるんでここでは控えるけど)
進む意志を嗤う豚のエレン
今回の話では、ラムジーくんの前で『どうやら未来は変わらないらしい』なんて『残酷な現実に絶望したオレ』をセルフプロデュースしてましたが。
これ『未来が変わらない』んじゃなくて、
『未来を変えないよう努力した』だけ。
だよね?(『なるべくお前らが苦しむよう努力する』ってそういう……?)
『パラディ島が生き延びる道が見つからなかったんだろう』なんて絶望顔で独白してたけど、なんか違和感があった。
すっごく『他人事』みたいに言ってないこの人?
まさに自分が『なにかが出来るポジション』にいるくせに、必死に探している仲間達を尻目に『あなたは探さないの?』ってツッコミ入れたくなるくらいめちゃくちゃ他人事。
その冷めた姿はまさに『進む意志を嗤う豚野郎』。
なぜならエレンの方針は、最初から『世界を滅ぼす』で決定しちゃってるから。
未来を変える気がなかったエレン
今回の独白のシーン、不思議なのが『どっちも助かる道』に関する言及が一切ないってこと。
エレンの頭ん中では『唯一の解決策はどっちかが滅ぶこと!』で確定していて、それ以外の答えを認めないから。
87話でヒストリアに語った『憎しみの連鎖を断ち切るには相手さんに滅びてもらうのが唯一の解決法!』っての、どうやらハッタリでもなんでもなく、ガチでそう思ってたらしい……
ヒストリアに『そんなの間違ってる!』と言われて『わかってる』と言った直後にそれって、全然『わかって』ねーじゃねーか!
『神様でもなんでもないくせにそれ決められる立場にあると思ってる』お前のほうがよっぽど納得できねーーーーーーーーーーー!
お前の脳みそはベルトルトかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(ガチギレ)
いや、ベルトルトはまだ『マーレの戦士』としての責任を背負い、マーレにいる『守るべき家族』のために我が身を犠牲に戦っていただけマシ。
でもエレンは違うじゃん。誰かに言われたわけでもなく、自分1人で勝手に決めて自分1人で勝手に進撃して『責任』は他人に背負わせ『自分の独善』貫くために仲間の心臓をバンバン捧げてる。
だってその気があるんなら、とっくの昔に『未来の記憶』をみんなに提供してるはずだよね?
『こんなことやりたくない!』って本気で思ってんなら、たとえばの●太くんなら1人で抱え込まずに『たすけてド●えもん!』するよね?
でもエレンは黙ってた。『都合が悪い』から。
『人類が生きてると知ってガッカリした』から、『オレの解答に世界が合わせろ』したくて黙ってた。
そのためには『島も世界も助かる方法』なんてあってはいけなかった。
『ヒストリアを守るため』なんてのは『自分を良く見せるための口実』でしかない。
みんなと目的がまったく違う。
それなのに『他のやり方(オレの解答に世界が合わせてくれる方法)があったら教えてくださいよ!』とかよくほざけたな!(ガチギレ)
『オレは世界を滅ぼすと決めてるけどそうしなくて済む方法はあんたらだけで考えてね☆』って、『未来の記憶』の存在隠しておきながら『どうやら未来は変わらないらしい』なんてすべてに絶望したおツラで『世界一かわいそうなオレ』をセルフプロデュースし、泣きながら『ごめんなさいごめんなさい』することで『みんなのために悪いことする超けなげなオレ』を演出すると同時に『悪いのはオレにこんなことさせた人達です』と責任転嫁……
一番『けなげ』で『かわいそう』なのは『未来の記憶』の存在すら知らず自分の無力を嘆いてたハンジさんじゃボケェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!(ガチギレ)
『未来の記憶』という名の攻略本の通りにプレイしといてなにが『自由だ』じゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
しかも『人類の存亡』という危機に対して縛りプレイ?
速攻で『たすけてド●えもん!』出来るの●太くんのほうがよっぽど有能じゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(落ち着け)
アルミンは『いい人』が嫌いだったけど、あなたは自分が『いい人』になることも他人を『(都合の)いい人』にするのも大好きなんだね。(嫌味)
傲慢ヒロインのエレン
この前、『世界はいつ変わるの?』って周囲に問い詰める『悲劇のヒロイン』が出てくるドラマを見たけど(NHKの探偵ロマンス)、『世界』ってなんにも悪いことしてないよね。
悪いのは『人間社会』であり、そこに『悪い人間』や『残酷な人間』がいるだけ。
『世界が悪い』だの『世界は残酷だ』だの、言いがかりもいいところ。
エレンはラムジーくん相手に辛い胸の内をベラベラしゃべってたけど、卑怯なのは『言葉が通じない相手』に吐き出してること。
つまり『聞いてもらいたい』わけでも『理解してもらいたい』わけでもない。『自分がスッキリするため』に、ただただ吐いてるだけ。ラムジーくんはお前のゴミ箱じゃねぇんだよ……(ガチギレ)
一方アルミンは、四年間、物言わぬアニの元に通って語りかけていた。たしかにこっちも、アドバイス返してくれるわけでもツッコミ入れてくれるわけでもない。
だけどアルミンはエレンとは違う。聞いてもらいたくて語りかけていた。
アニに『自分の気持ち』を知ってもらいたかったし、『胸の内』も分かち合いたかったから。
エレンが『辛い胸の内を分かち合いたい』『誰かオレを助けて!』と本気で思ってたんなら、それ、アルミン達にこそ言わなきゃいけないことだよね……?(しかもその後、ミカサに『オレはお前のなんだ』なんて聞いたり……いやむしろあなたにとって『仲間達』ってマジでなんだったの……?)
アルミン達に全部打ち明けりゃあ、たとえ結果は同じでも『死なずに済んだ人』は増えて、間違いなく『未来』変わったよね?
でもエレンはそうしなかった。なぜか。
『自分が変わる気』一切なかったから。
『変わらない運命に翻弄される超かわいそうなオレ』にめっちゃ酔っぱらい、誰よりも『運命が変わること』を望んでるように見せかけて、『自分が変わる気』は一切なしの、お砂糖まぶした激甘ちゃん。
本物の悪い人
ドラマのヒロインは『世界はなんて冷たいの! 私かわいそう!』みたいなツラしてたけど、実際は、周囲の人達割と優しい人だらけで『かわいそうかわいそう』って甘やかされてるんだよね……エレンもそう。
ぶっちゃけ私には、どっちも『オレ悪くないもん! 世界が悪いんだもん! だから変わるべきは世界なの! オレが変わる必要ないんだもーん!』と駄々こねてるだけの『超・自己中傲慢野郎』にしか見えないんだわ……だまされませんよ……
ちなみにドラマのヒロインはそこを付け込まれて『そうだね! 世界が悪いんだ!』と甘い言葉かけてくれる悪者を信頼し、散々悪事に利用されたあげくポイされた。
本物の『やさしい人』は、水ぶっかけて酔いを醒ましてから、厳しい顔で『お前は何がしたい』と問いかけてくれるけど、本物の『悪い人』は、追加の酒をガンガン注ぎ、やさしい顔で自分の意のままに操ってくる。前者はリヴァイで後者はまさにクサヴァーさん。(クサヴァーさんは自覚ゼロだったけど)
『自分悪くないもん!』と思っている『自分に超甘い人』は、水ぶっかけてくる『ひどい人』より、酒を注いで甘やかしてくれる『超(都合の)いい人』のほうに行っちゃうんよ……だからエレンは、水ぶっかけてくれるハンジさんやアルミン達から逃げ、酒を注いでくれるフロックのとこに行き、そしてエレンもフロックに酒を注いだ。さすがジークお兄ちゃんの弟。
やっぱエレンの結婚相手にふさわしいのはフロック。ミカサはエレンばっか見てエレンは『自由』ばっか見てるけど、結婚相手は『同じ方角(世界を滅ぼす)』見てる人とじゃなきゃダメ。
アルミン「夫婦の初めての共同作業だったわけかぁ……」
エレン「勝手に縁談すんな」
『退化』というより……
さて、そんなエレン・イェーガーさん(19)はお子様に退化し、無抵抗な人々を踏みつぶしまくってましたが……
この前テレビで『幼い子供は理性を司る前頭葉が未発達なため、理性より快楽が優先されてしまい、やっちゃいけないとわかっていてもやってしまう』ってなことを言ってたけど、あなたの前頭葉、地鳴らしされちゃったの?
アルミンに『お前の脳はベルトルトにやられちまった』なんて言っといて、あなたの脳みそは『幼稚な自分』にすっかりやられちまったんだね。(嫌味)
少なくとも昔のエレン(兵団に入ってからシガンシナ奪還あたりまで)は、やっていいことと悪いことの区別は出来てたし、『幼稚な自分』を恥じたり、前頭葉ちゃんと仕事してたじゃん……
というか『子供の姿』になってるもんだから退化退化とだまされるけど、今のエレンの特徴って、
- 以前は出来てたことが出来なくなった
- 性格が変わった(キレやすくなった・我慢が出来なくなった)
- 発言や行動が矛盾している
- 過去の出来事や発言を忘れる
- しかし幼い頃のことはやたら思い出す
『退化』というよりむしろ『老化』!
なにが『進撃の巨人』だよ! 脳みそだけ進撃しすぎて『進撃の老人』とか、新聞の見出しじゃねーか!(もはや巨人ですらない)
シガンシナ町で高齢者が運転する自動車が歩行者を次々とはね、そのまま逃走する事件が発生した。
逮捕されたのはシガンシナ町のエレン・イェーガー(79)。家族の話によると、以前から被告には免許証を返納するよう説得していたが一切応じてもらえず、当日も、説得におとずれた知人を『わしゃあ自由じゃ!』と言って突き飛ばし、隠していた車のキーを奪って運転していたという。
被告の家族は「被害に遭われた方々には心よりお詫び申し上げます。今回の件は我々の至らなさが招いたことです。生涯をかけて償います」と語った。
被告は警察の取り調べに対し「あったかのぅそんなこと。忘れとくれ」と語っているという。
あなたの寿命あと4年くらいあったと思うんだけど、脳みそだけ一足先に老化しちゃったのおじいちゃーーーーーーーーーーーん!
昔ライナーに言ったこと忘れてたの、ボケてたからかぁ……(遠い目)
どうせ『進撃の老人』になるんなら、いっそ1巻の復権派のじいさん巨人に継承されちゃえばこんなことには……おじいちゃん、ちゃんとかみかみしないから……
さよならエレン。ありがとうエレン。『進撃の巨人』のご愛読、ありがとうございました!
次回より新連載! 『進撃の老人~復権のG~』スタート!
エレンを食った巨人に異変が! 巨人の中から現れたのはなんとフルヌードの老人!?
『自分は復権派だった』と語る謎の老人。しかし、もうろくして名前すら覚えていない。
そしてそこに、老人を狙う謎の巨人が現れーー老人を守るべく立ち向かうはおじいちゃんっ子のアルミン!
巨人が巨人を呼ぶ波乱の展開に、調査兵団名物・エキセントリック眼鏡がついに参☆戦!
『復権派』とは一体何か? この老人の正体は?
一方、すっかりやる気をなくしたミカサ。すると老人は、エレンとミカサしか知らないはずの思い出を語り出す。
「エレンーーあなたエレンなの?」
老人を巡って、新たな戦いが始まる!
エレン「それ絶対オレじゃないぞミカサ!?」
アルミン「アンケートの票取れるかな……」
* * *
それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次回は第一章の後半。
次の考察はコチラ
アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第一章『地鳴らし』感想と考察 隣人を愛したハンジと悪魔の子のフロック【ファイナルシーズン】
前回のアニメ87話考察はコチラ
アニメ進撃の巨人 The Final Season 87話『人類の夜明け』感想と考察 その3 脳死のヒストリアと大きな赤ちゃんのエレン
前回の考察? はコチラ
今日は、とわこさん。記事を楽しみにお待ちしておりました。
動きの有る絵と音で地鳴らしの残虐さが際立ち、仲間を止めたい調査兵団側の思いの強さが感じられました。
子供エレンが雲の上で自由を噛み締めている。その雲の下では壁の巨人達が大地を踏み鳴らし、生命を駆逐している。同じ頃、オディハへ向かう船上では、到着までの時間は休息して回復に充てる時間で、アルミンとアニがお互いをわかり合おうと語らっている。壁の向こうの景色にがっかりして目を閉じてしまったエレンと、壁の向こう側に有るのが絶望だったとしてもそれが終着点ではないと信じているアルミンの差は、大事にしたいものを諦めない資質なのだろうかと考え中です。
はじめは寿命かと考えたのですが、アニの方がエレンよりも残りが無いので、お互いに話し合って分かり合える機会があれば逃さない。自分も相手を解りたいし、相手にも自分を知って理解し、受け入れて欲しいというのを素直に出している。
エレンはラムジー君と言葉が通じない故に、一方的に自分の心の内を吐き出した。
心の重さで泣き出しても、踏み潰す事は諦めずに実行する。
調査兵団に憧れたエレンはどこへ行っちゃったの?マーレ潜入前までは「自由の翼」を背負えていたけれど、レベリオ以降は調査兵団魂の人類に心臓を捧げられなくなりましたよね。
ファイナル完結編迄の間に、私がフロックのイェーガー派を嫌うのはどうしてか考えました。彼は、エルディア帝国、自分の住んでいる島が安全であれば他が全滅しても構わない。そのために、恐怖を与えて支配した。結果、島の民は外に対して恐怖という心の壁をこしらえた。
人々に安心を与えたい、争いの無い世界を与えたいという、島民限定ではなく普遍的な人類に対し約束した調査兵団魂が無いのに「自由の翼」を纏って恥じない事、理解する事をしない点が嫌なのだと明確になりました。
すべての責任は悪魔が引き受けるので自分は協力するだけで罪は無いという立ち位置と、虐殺を選ばざるを得ない道に踏み込ませた罪があると認識する違い。エレン巨人のベストパートナーはフロックで良いです。
コメントありがとうございます!
エレンのラムジーくんへの一方的な吐き出しに対し、アルミンとアニはちゃんと互いを理解し合おうと『対話』。『立ち向かう』ことから逃げちゃったエレンに対し、どんな困難だろうと立ち向かうハンジさん……
第一章はそれぞれの場面でエレンとの対比になってましたね。
それにしても笑いながら人を踏みつぶすとか、ジークは環境のせいで性格が悪くなったのだろうけど、エレンは生まれながらに『人が悪かった』ってことなんでしょうかね……
『人が悪かった』から、『みんなと同じ方角』を見ることが出来ず、そんな自分に苦しんで、『自由の翼』を手放しちゃったのかも。
今後も、その辺のことを考察していく予定です!
それはそれとして、うっかりノビエースコラボキャンペーンの超かわいい昔のエレンを見てしまい『この頃のお前ドコーーーーーーーーーー!?』と悲しくなってしまいました……この頃のエレンはまだ『自由の翼』を背負うことに誇りを抱いていたはずなのに……
やはりフロック……エレンの隣で同じ方角見ててくれるのはフロックしかいない……!
こんにちは。同じく記事楽しみにしてました^ ^
> 次回より新連載! 『進撃の老人~復権のG~』スタート!
新連載(*゚▽゚*)
エレンを食べた巨人がたまたまジークの獣だったので、二人の接触で即、座標に跳んで、即、終了..次の次の新連載も間近(≧∇≦)
まず、アニメ完結編前編の視聴感想ですが、動画ならではの臨場感、それを表現し切る作画・構成のクオリティ、とてもよかったと思いました。
一方で、描写が優れているだけに、エレンの自己矛盾に目を向けた時、エレンのダメさ加減もまた際立つことに(*´ω`*)
原作はリアルタイムで追いかけて、都度、考察サイトに推理・推測を連投していましたが、展開と自分の予想との間に乖離が生じてきたのは、124話「島の悪魔」でのいわゆるエレン放送辺りからかなと。
もともと北欧神話とそこでの神々の戦いをモチーフとしていたので、運命を受け入れつつもそれに抗う、という線は揺るがないだろうと観ていたので、運命に翻弄されるという自由の奴隷状態となるとかなり微妙。122話「2000年前の君から」までがマイブームピークだったかも(笑
改めて振り返ると、自分の意志で自分を仲間に積極的に討たせるというプロットだと、コードギアス/ルルーシュのそれに酷似してくるので、それは避けるだろうと予想していたので、そこら辺りも微妙。
122話時点までのマイプロットだと、
1) エレンの最終目的は、自由でなく巨人の力からの解放、
2) 頸椎を損傷してしまったエレンは始祖ユミルに生かされている状態で、イド=生存欲求で動いている状態、(少年時の自我はあるが、もともとイドがかなり強い性格)
3) 壁内巨人群による地鳴らしは、エレンの本意でないがエレンの意思による制御がもはや効かず、避けられない事態、
4) それをエレンは予見できていたので、事後の事態収拾をヒストリアに託していた、← ヒストリアへの役割期待が大きかった
5) 始祖ユミルの方は、マインドが奴隷状態なので、自身の分身であるエレン(=進撃=自由)との接触で、解放されると思いきや、肝心の自由の方が、生存欲求レベルの自由(好き勝手の自由)なので、解放は一筋縄ではいかない、
6) ただし、地鳴らしの虐殺過程で始祖ユミルはエレンの葛藤(潜在意識下での超自我とイドのせめぎ合い)を観察していて、次第に自我を取り戻していく、
7) エレンの討伐と同時に大人になったユミルが自ら巨人の消滅させて、エレンの最終目的達成、
でしたが、全然違っていました(*´ω`*)
原作の連載終了の後の単行本で、ミカサと始祖ユミルの邂逅、槍フリッツのシーンなどの加筆がもし行われていなかったとしたら、読後感として相当に途方に暮れていたかなと思っています( ^ω^ )
コメントありがとうございます~!
進撃は読者の予想を色々と裏切ってきましたよね。
『仲間達に自分を討たせる』とか、あなた昔『あくびが出ます』ゆーとったやん……おじいちゃんボケちゃったのかしら……
エレンって前半はちゃんと『少年漫画の主人公』してたもんだから、結果として『エレンに都合のいい』予想してましたね私も……
私的には『仲間に自分を止めてもらってヒーローに『してあげる』』っていうのは『後付け』じゃないかって気がします。だって仲間達は『裏切り者』で、エレンは『(島民の)超いい人』になってるし。
むしろ『きっと仲間達が止めてくれるだろうからやってもいいよね!』という『自分で自分の背中を押すための口実』に使ったんじゃないかなぁ……(エレンのすべてを悪意的に見ちゃう病患者)
ということはつまり『どうせ治るしあなたの顔面おろし金ですり下ろしてもいいよね!』もOKってことだよねエレン!?(ブチギレ)
人は『その人自身』を見ているのではなく、『自分の解釈したいようにしかその人を見ることが出来ない』のだと痛感しました。現にミカサを始め仲間達は『エレンにされたこと』を考えるともっとキレていいはずなのに、『私達のためにしてくれた』と都合よく解釈してエレンのことを愛し続けちゃってるし。
なんだか『進撃の巨人』とは『大御所タレント』みたいな感じで『ワガママ言っても許される』ための『信頼』と『実績』を積み重ねて『地盤』を固めてから、『少年漫画の主人公でありながら少年漫画の主人公が一番やっちゃいけないこと』をやったって気がします。最初からこれをやっちゃうと、そもそも連載続かなかっただろうし。
進撃ワールドの人類はエレンの被害者だったけど、諫山先生の被害者はエレンだった……?
こんにちは。
845の謎とか巨人大戦、将軍家失踪、アッカーマンの離反の謎とか積み残しになったまま、
最後の方にきてエレンの行動原理という大きな謎が一層の浮き彫りに(^^;)
とわこさんに一刀両断で謎解きして頂いていますが( ^ω^ )
88話「進撃の巨人」では、“進撃の巨人はいついかなる時も自由”であり、121話「未来の記憶」では、“進撃の巨人は全て王家の独善に抗うため、皆記憶を同じにしてきた“であり、中盤・終盤の重要シーンで進撃の巨人の意味と性質が規定されて、それはまた折に触れての自由の翼や悔いなき選択といった作中のテーマにもフィットしていると思っていたんですが、
その進撃の継承者が奴隷で独善だとなると、どう解釈していいものか、困っていました(*´ω`*)
闇堕ちするなら、神の如き力を手に入れて人外のものとなってもはや人知や理解を超えた存在になるなら、そういうのもありと思っていましたが、セルフプロデュースや仲間による親切な理解が入ると、徹しきれなさというかかえって中途半端で自己矛盾な気が・・
大洪水起こして人類ほぼ絶滅させても、バベルの塔でもソドムとゴモラでも気に入らなくてぶっ潰しても、神様はいちいち言い訳しないから(*´ω`*)
『神様はいちいち言い訳しない』……まさにその通りですね。
エレンときたら言い訳ばっかで、何しても中途半端で。でもだからこそ『人間』だったというか。
結局、人間は『神様に近づこう』とすることは出来ても『神様そのもの』にはなれなかった。なぜなら『人間』だから。
エレンに必要だったのは『自分は人間だ』という『確信』と『自覚』だったのかもしれません。