色落ちしたジャケットをダイロンプレミアムダイで染めてみた
お気に入りのジャケットがあったのですが。
なんかいつの間にかすげぇ色落ちしてた。写真じゃちょっとわかりにくいけど。
これって日焼けかなぁ……フードの裏はあんま色変わってないし。干し方がマズかったか?
新しいの買おうかとも思ったんですが、なかなか気に入るのが見つからんかったんで、いっそ染め直してみることに。このジャケット、綿100%なんで染め直し可能なんですよね。
ベージュ色が気に入ってたんですが、さすがに色落ちしたものを明るい色に染めても色ムラになるそうなんで、ネイビーブルーと濃い色に染めてみることにした。
使用したのはこちら。
ダイロンプレミアムダイとカラーストップ
それじゃあ染めてみましょう。
色染め作業必要な物と手順確認
改めて、使用した染料はこちら。
ご家庭の染め物としては定番な染料のようで。『ダイロンマルチ』は80度のお湯でやるそうですが、こちらの『ダイロンプレミアムダイ』は40度のお湯でいいそう。(染めたいものの素材によって使い分けるそうです)
購入の際は、マルチとプレミアムダイを間違えないよう注意。
あと、色落ち防止にカラーストップも購入。
手芸屋さんで売ってますが、私は近所のホームセンターで合わせて1000円ほどで購入しました。(塗料とか染料コーナーにぶら下がってた)
あと、塩もプレミアムダイ一袋につき250gいりますが、まあ、100円ほどの安物の塩で十分です。
必要な道具
購入品の他に、用意しなきゃいけない道具はこんな感じ。
- バケツ(6リットルの液体が入る深さのもの)
- ボウル(洗面器でもOK)
- ゴム手袋
- 計量カップ(ペットボトルでも可)
- はかり(塩をはかる時用)
- 泡だて器か割りばしなど、染料を溶かすためのもの
まず必須なのはポリバケツなど、お湯が入れられる容器です。写真のは元々防災用に買っといたもので、防災グッズ入れにしか使ってない。
家にバケツないよーって人は段ボール箱にビニール袋をセットして使うという方法もあるけど、途中で穴開いたり、セットした袋が外れて染料液ひっくり返しちゃったりしても自己責任となるので、細心の注意が必要です。(ダイロンマルチみたいな80度のお湯でやるヤツはこれ絶対ダメだろな……)
まあ、要は水漏れしなくて染料入れても構わないってヤツならなんでもいいわけですが、これを機にバケツのひとつくらい買っといてもいいんじゃないですかね。断水とか地震とか、いつ非常事態が起こるかわからんし。(意外と染料はバケツにつきませんでした)
ボウルは塩計ったり染料溶かしたりする用に。洗面器とかでも大丈夫ですし、粉溶かすためだけに使うから、ビニール袋とかペットボトルでもいいと思う。
ちなみにこの金属ボウルを使うことにしたのは、中に目盛りがついてるから。ぶっちゃけその恩恵を受けたことはほとんどなかったんですが、今回、お湯の量計るのに役に立った。
家にちっこい計量カップしかない場合は、ペットボトルで計るといいんじゃないですかね。まあ、そこまできっちり計測しなくても大丈夫だと思う。
あと、写真に入れるの忘れてたけどゴム手袋必須です。ちょうど『そろそろ新しいのに替えるかー』というタイミングのものがあったんでそれを使用。染料に服を入れて混ぜる時にないと大変。
使い捨ての薄いビニール手袋は役には立たないので、食器洗いとかに使うちゃんとしたゴム手袋を使用することをおすすめします。
それと、染料をお湯に溶かす時に泡だて器とか割りばしとかもあると便利なんですが、ゴム手袋はめた手でワイルドにまぜまぜすることも可能。
それにさっきも言ったけど、染料溶かすためだけに使うんで、ビニール袋やペットボトルでシェイクすることも可能なんで、そこまで必須ではないかな。
はかりは塩の量はかる時にだけに必要。
ざっくりと手順
【プレミアムダイ注意点】
- 染めたい服はあらかじめ洗濯しておく
- 染められるのはコットンなどの天然素材やレーヨン(※毛や絹は薄めに染まる)
- ポリエステル、アクリル、ナイロンは×
- 縫い糸やボタンは染まらない
【作業手順】
- 塩250gを、6リットルのお湯(40度)に溶かす
- 別の容器にプレミアムダイを全量入れ、500mlのお湯で溶かす
- 2で溶かした染料を、1のお湯に入れ、染料液完成
- 染料液に服を入れ、15分間しっかりまぜる
- 時々かき混ぜながら45分つけ置き
- 水洗いしてしっかりすすぐ
で、これで一度洗濯・脱水して乾してもいいんですが、色止めとして『カラーストップ』を使用します。
【色止め作業手順】
- 容器に服が漬かるくらいのお湯(40度)とカラーストップを入れ、よく混ぜる
- すすいだ服を入れ、15分間、時々混ぜながらつけ置き
- 水ですすいだ後、洗濯機で洗い、陰干しして完了
ちなみに。このプレミアムダイで1袋で染められるのは250gとのこと。
ジャケットの重さを計ってみたら、400g……
あ……
まあいっか。(雑)
他のシャツも一緒に染められないかと思ったけど、説明書によると指定量より多く服を入れると薄くなっちゃうらしい。うーん、『色ムラ直すために染めよう』ってのに、あれこれぶっこんだ結果、染料が薄まって色ムラ出来たらヤだなぁ……
そんなわけで、欲張らずにジャケットのみ挑戦。
ちなみに、色あせた黒を黒に染め直すならともかく、元々明るい色の服を『めっちゃ真っ黒けにしたいー!』という人は、染料多めに用意するほうがいいらしいです。染め直しって黒が難しいんですって。(※なお、2袋使う場合は、塩とお湯も2倍必要な模様)
YouTubeとかでもシャツやスニーカーの染め直しに挑戦してる人達の動画があるので、作業前にチェックすることをオススメします。
実際に色染めしてみましょう
作業の際は、染料の飛びはねが予想されますので、汚れてもいい服を着るかエプロンをするか全裸で行いましょう。(光景がシュール)
塩は瀬戸の塩。300gで100円くらい。
必要なのは250gなので、残り50gはふつーに料理に使いましょう。
これをバケツに入れ、そこに40度のお湯、6リットル入れて溶かします。
プレミアムダイは40度のお湯でいいので、給湯器のお湯がそのまま使えるのがありがたい。冷めることも考慮して45度設定にしといた。
塩を溶かしたら、次はプレミアムダイの準備。
お湯500mlにプレミアムダイを全量入れて、割りばしとかで混ぜて溶かします。ちょうど古くて捨てようと思ってた菜箸があったんでそれ使用。
溶けたらバケツの塩水と混ぜます。
プレミアムダイを溶かした液に服投入
染料液にジャケットを投入し、15分ほどもみもみ。やっぱゴム手袋でやるほうがしっかり揉み込めます。
結構色ついてる感じだったので、後からミニサイズのガーゼマフラー投入してみた。
通販でマフラー買ったオマケについてきたものなんだけど、なんか水色って、色落ちしたような感じがするよね……ほとんど使ってなかったんだけどさぁ。
これは失敗してもいーやって感じで、ジャケットを十分揉み込んだその後に投入してもみもみして放置。途中、何度かもみもみしながら45分ほど漬け置きです。
それにしても、深めのバケツ使ったのに、ちっちゃい水滴が壁まで飛んでた。そんな荒っぽく混ぜたつもりないんだけど、意外と飛ぶんだな……
落ちなくなったらイヤなんで、早めに拭いておきましょう。
排水と作業場所について
ところでこのヤベー色の水、そのまま流してええん? という疑問ですが、メーカーによるとご家庭用なんでそのまま排水しても大丈夫な成分を使ってるそうです。
風呂場でやる人が多いようですが、作業後、染料がついたところはメラミンスポンジでこするとか洗剤で洗うとかして、すぐに洗えば落ちるらしいけど、材質にもよるかも。古い賃貸は注意したほうがいいんでは……
ちなみに自分は台所のシンク使用。立ったまま作業出来るから楽。
作業前にシンク磨いて、排水溝の網とかはずせるものは全部はずしてから作業を行いました。風呂場だとしゃがんで作業することになっただろうし、床が心配だったんでね……結果としては台所で正解でした。
すすいで色止めして洗濯して干して完了
さて、つけ置き終了で、すすぎです。
水が透明になるまですすぎました。
なんかジャケット、ネイビーというより黒って感じだなぁ……後から入れたマフラーはきれいに紺色。これは溶かした染料をジャケットがほとんど吸った後に入れたからか?
ちなみに、当然ではありますがボタンと糸までは色がつきません。糸はポリエステルだからしゃーない。
次はカラーストップですが、その前にバケツもきれいにしときます。いや、なんかバケツの色素沈着までストップされそうだし……(気分の問題)
ちなみにバケツ、染料はまったくついてませんでした。スポンジでこするとキレイに取れた。
新品だったおかげもあるのかな。傷とかがあると落ちないかもしれないので、古いバケツを使う人は『染まってもいーや』くらいの気分で挑戦されることをオススメします。
色止めするよ!
さて、カラーストップの話に戻しまして。中身はこんな液体となっております。
1袋でTシャツ8枚分は使えるらしい……なんかそれはそれでもったいねぇなぁ。
これはお湯の量書いてないんですよね。『色止めするものが十分漬かる量のお湯』ってだけ書いてある。
カラーストップを溶かしたら、ジャケットとマフラー投入。時々混ぜながら15分放置。
すすいだら、洗濯機でふつーに洗って乾します。
仕上がりはこうなりました
濡れてる時は黒だったけど、脱水するといい感じに濃紺。乾くときれいなネイビーになりました。
心配だった色ムラは感じられません。
ボタンと糸はまあ、アクセントと思えば……気になるなら、ボタン買ってきて付け替えするしかないですね。糸はしゃーない。
マフラーはこんな感じ。これもキレイに染まったけど……なんか『数回洗った色』って感じがするのは気のせいだろうか……
やはり染料の量に対し、服の量も説明書通りにやるのが一番良さそうですね。ジャケットとマフラーを同じタイミングで入れてたら、マフラーはもうちょい濃くなったかもしれないけど、代わりにジャケットが薄くなってたかも。
あと、布地になんかハリが出たというか固くなった?
畳んでしまってたからシワが出来てたんですが、染めて乾かしたあと、シワがきれいに取れてパリッとした。
ジャケットならともかく、シルクとか柔らかい素材はどうなるだろうな……
なんか布地が若返った感じがするので、くたびれた服とか試してみるといいかもしれません。
そんなわけで、やってみるまでは面倒でしたが、いざやってみると簡単に出来ました。(つけ置き時間があるんで、2~3時間はかかると思ってください)
かかる費用は1000円ほど。バケツひとつあれば出来るので、お気に入りなんだけど捨てるのヤだなぁとか、買ったはいいけど合わせにくい色だった……という服がありましたら、試してみることをオススメします。