アニメ進撃の巨人67話 凶弾 感想と考察【ファイナルシーズン】
アニメ進撃の巨人ファイナルシーズン67話『凶弾』の感想と考察。
来るとわかっちゃいたけどやっぱり来ちゃったこの時が。サシャ……(;ω;)
原作漫画の大きなネタバレはしないよう注意してますが、ふんわり混じってることがあるので、アニメ派の方はその辺承知の上でお願いします。
ライナァァァァァァァァ!
『負け試合』とわかっちゃいても、逃げてはいけない時がある。
そしてその言葉の真の意味を、身をもってエレンに伝える! それが今だ!
ライナァァァァァァァァ!
朝メシ前ならぬオープニング前にワンパンで片付けられようとも、仲間の危険に間に入って盾となるヒーローの鏡……!
そしてミカサの『帰ろう。私達の家に』に対し、『ああ』とも『うん』とも言わないエレンさん……確かにこの後島には帰るんだけど、心はもう帰る気ゼロだよね……
ピークちゃん、イェレナちゃんを思い出す
そしてイェレナのことを思い出すピークちゃん。
まあ、たしかにごついだけでも目立つのに、このきれいなお顔にあごひげは不自然だよなぁ。
もっともっさぁしたヒゲならバレなかった。
恐らくこれは、ジークのやられ方があまりにあっさりしすぎて、逆に不信を抱かれたパターン。
まあ、ジーク的には島に渡っちゃえばこっちのもんで、裏切りがバレようがおかまいなしだったんだろうけど。
わかっちゃいたけど来てしまったサシャとの別れ
わ……わかってたさ……いつか別れが来るってことは……
フロック達が『勝った』と大喜びしてる横で、テンションダダ下がりのジャン達。この激しい温度差が、今後進む道の違いの暗示でもあったよね……(何気に『喜んでる側』にダズとサムエルらしき人がいたりする)
一方で『勝利』には一切喜ぶことなく、兵長の願い通り『生き残った』ことにコニー達は喜んでるんだよね。そりゃコニーからすれば、こっちの『仲間』のほうが『特別』だよ。
そして、仲間達とのあったかワンシーンをちゃんと入れてからこういうことする……(;ω;)
それにしても、ロボフさんといい、銃弾をだいたいヒットさせるガビ、すごすぎるだろ……
タイトルが『凶弾』だけど、まさに『凶弾』で敵を撃ったサシャが、ガビの『凶弾』によって命を落とすという……
これって、サシャが胸当てしてたら助かったのかな……役目が後方支援のスナイパーであったことが、逆に裏目に出てしまったんやろか……
ジャンが『静かにしろ!』とゆーてる側から『声あげろ!』とフロックが叫ぶのもね……ここで『静かにしてたら』と悔やまれてならない。
エレンがサシャのお肉エピソードを思い出したワケ
サシャのいまわのきわの言葉が『肉』。
一見ギャグなようで、エレン的には『重い言葉』なんですよねコレ。
エレン的には『土地を奪還すればまたお肉食える』ってみんなに希望と勇気を与えてくれたサシャに『よその土地の襲撃』なんてことをさせちゃったんだもんな……
4年前まで、エレン達にとって『肉』って貴重品でした。その原因は壁が破られたことで、牧畜に必要な土地が減ったから。
それがトロスト区襲撃前のこの会話。
ここでの『肉』って『自由』って意味なんですよね。それを『みんなで食おう』ってのは『みんなで自由を取り戻そう』って意味なわけで。
そのためにみんなが目指したのが『調査兵団』。
サシャ的には『調査兵団』に入って『巨人から土地を奪還(壁の外に出る)』して、昔のように『お肉を自由に食べる』ことが出来れば、それ以上はなにも必要なかった。
それなのに、エレンが『調査兵団に』『よその土地』を襲うしか道がないよう仕向けちゃった。そのあげく、サシャを死なせた。
そのサシャのいまわのきわの言葉が『肉』。
エレン、これ、重いよ。
母親を殺され、故郷を奪われ、『駆逐してやる!』と怒り狂っていたはずの自分が、誰かの故郷を蹂躙し、誰かの大切な人を殺した。そしてそれに怒り狂い『皆殺しにしてやる!』と乗り込んできた『誰か』に大切な仲間を撃たれたんだから。
サシャを撃ったのはガビだけど、エレンでもある。
笑ったのは、4年前、希望を抱かせてくれたサシャとの楽しい記憶を思い出したからで、その後の顔は『サシャの自由』を奪った罪の意識かなぁ……エレンにとって、サシャは『みんなで食べましょう』って『お肉を与えてくれた人』なのに、そのサシャに『返す』どころか奪っちゃったんだよ……
エレンを蹴ってあげるリヴァイ兵長のやさしさ
自分を人質に、調査兵団によその土地襲撃させたわけですからね……そら蹴るよ。
調査兵団は『調査の障害』になるから戦う必要があっただけで、『戦うことそのもの』が仕事ちゃうぞ!?
ここ、出迎えたのがフロックなら『おかえり! よく帰ってきたね☆』って迎えたかのかな……
そげなあったかなお出迎えされた日にゃあ、ライナーじゃなくても命綱なし・パラシュートなしでそのままスカイダイビングだよ……蹴ってあげる兵長のやさしさ。
いや、エレン的には、1発しか蹴ってくれないなんてむしろひどいのか……?
しかもこの後、サシャがあんなことになるし……その時のエレン、ライナーの『俺を殺してくれ』とまさに同じ気分だろーなぁ……
これ、エレン的にはスパイク装備の兵長に100発蹴られても足りないくらいだよね……
まあ、100発も蹴ったら兵長の足が大変なことになるけど、兵長なら折れた足でも蹴ってくれそうではある。
ファルコ、ライナーの心がわかる男になる
ガビちゃん、島の悪魔をボロクソに責めてるはずなのに、お隣のファルコくんがなぜか大ダメージ食らってるかのように汗びっしょりですよ……
ファルコが島の悪魔を擁護してるのは『ライナーやエレンへの理解』もあっただろうけど、騙されたとは言え協力しちゃった自分を弁護したい気持ちもちょっとはあったのかも。
それにしても『あんたは見たの?』と言ってるけど、当のガビ自身が見たこともない人達を『そう教わったから』という理由で悪魔と呼び、以前から『皆殺しにする!』と息巻いてたんだよなぁ……少なくとも島側は、ここ100年の間はなんもしとらんし、100年前に至っては自分らと同じとこに暮らしてたというのに。
人って、自分が言ってることの矛盾にはなかなか気づかないよね。
しかもこの子らにとって気の毒なのが、マガトさん達大人がこの襲撃を前もって予想してたにも関わらず『大人の事情』により、阻止するどころか逆に自分らの街そのものを利用されたってことだ。(これ、自国はもちろん外国にもバレたらえらいことになるな……)
さらに信じてたジーク戦士長がそもそもの首謀者で、敵・味方両方の『大人の事情』による茶番劇に巻き込まれただけだった。
ガビちゃん、ジークの姿に戸惑うファルコと違って、すぐさま『捕虜にされたんだ!』と、ジークが生きてたことを喜んでるんだよね。
この子、ジーク戦士長を心から信じてたのに、その信じてた『大人』は思いっきり自分らを裏切ってた。
その上、マガトさんとタイバーさんの計画のことまで知ったら、さすがに大人不信になるだろーなぁ……
それにしてもジーク、あんた巨人中は眼鏡かけてなかったのに、腕切り落とされた状態でどうやって眼鏡かけたん? イェレナがかけてくれたん?
中途半端な悪魔になったマガトさん
4年前の壁の破壊といい、今回のレベリオ襲撃といい、『哀れな被害者』は『偶然生まれた』んじゃなく、マーレやジーク、そして4年前までは壁の王(力があるのに民を一切守らなかった)と、さまざまな『大人の事情』により『作為的に作られた』ものでした。
マガトさん、『おまえら育てんのにどんだけ金かかったと思ってる』って遠回しに『命粗末にしたらアカン』ゆーたり、66話じゃあ見つけたファルコの身を真っ先に心配したりと、なんだかんだで子供達のことは大事に思ってるんだなって好感度アップイベントあったわけですが。
これ、ダメ大人ポイント10000のところが9999になっただけで、ダメ大人に変わりないんやで……(;ω;)
今回の件は『マーレ上層部一掃』も兼ねた『そういう計画』だったにしても、ゾフィアとウドが完全に生け贄ジャン……マガトさんがなにか理由つけて会場に行かせなきゃ、そもそも死なずに済んだんだよ……
『我々は悪魔に違いない』なんて言ってたけど、だったらむしろファルコの身を心配したりとかしないで悪魔貫きなよ……なんか中途半端。その『中途半端さ』が、まさにマガトさんの『人間らしさ』なんだけどさ。(『悪魔』を貫いちゃったのがエルヴィンだったりエレンだったりする)
たしかに『レベリオを襲撃』したのは島の悪魔かもしれんけど、『哀れな被害者』を作ったのはマガトさんとタイバーさんでもある。
ガビとファルコの悔いなき選択
それにしても、元々訓練受けてたとはいえ、こんなひどい目に遭った直後に、すぐさまここまでの行動が出来るってのはガビのすげぇところだよなぁ。こんなん、大人だって泣いて途方に暮れるよ。
なにしろ他のマーレ兵達は『飛び去る飛行船=戦闘終了』に『助かった!』と、ホッとしてるんですよ。
ところが、ガビは逆に『戦闘開始』しちゃうんだもんな。
ロボフさん撃ち落として『目にもの見せてやったわ!』で満足したっていいのに、さらに初めて見た立体起動で飛行船に乗り込むことまでやっちゃうんだもんなぁ……
これ、大人なら『深追いはやめて次に備えよう』ってところなんですよね。
なにしろライフル一挺で敵の飛行船に乗り込んだところで、どう考えても自分が殺されるだけで、なんの『得』もない。むしろ戦力が一人減って味方に『損害』を与えるだけ。
だから今は悔しくても見送るのが『正しい』選択。なのにガビはそうしなかった。
『今は勝てなくても想いはみんなが継いでくれる』は調査兵団の素質あるよガビちゃん。
さらに『ついてきただけ』のファルコも大概すごい。こっちは丸腰。何も出来ないし殺されるだけなのもわかってる。なのにただただ『ガビのため』だけでついてきちゃった。
死ぬだけとわかっていながら『鎧を継承するのは俺』と、まるで『この先の未来がある』みたいなこと言ってるし……いやいや、継承しようにも、もうライナーに会えるかどうかすらわからんのに。
これって、ファルコにとって『ガビだけ行かせて自分1人残るくらいなら死んだほうがマシ』であり、どうせ一緒に行くなら『どんなにわずかな希望でも、一緒に生き残った未来を夢見たい』っていう『悔いなき選択』をしたってことだよね……あんたって子は……(つДT)
損得の大人、損得なしの子供
この2人『損得なし』に飛行船に乗り込んじゃったんですよね。ガビは『死んだウドやゾフィア達に報いるため』と『故郷を蹂躙された純粋な怒り』。
ファルコは騙されたとは言え『襲撃の手助けをしてしまった責任』と『ガビを救いたい』だけで、『自分の得』はまったく考えてない。
むしろ『損得を考えない。後先も考えない』でやっちゃうのが子供というか……(だから『導く大人』が重要なんだよなぁ……)
一方、大人達は『自分の得(死にたくない)』を考えて、飛び去る飛行船に胸をなでおろし、戦闘終了した。
でもってパラディ側も、マーレ兵(大人)はこれ以上無理に追跡してこないだろうと思っていたから、勝利に喜んでいた。
ら、『損得なし』に飛び込んできた『子供』にサシャが撃たれた。
大人が子供の『予測不能』な行動に度肝抜かされるのは、大人が『損得でモノを考える生き物』だからなのかなぁ……
サシャの件は、戦ってる相手が『大人であることを前提に』考えてた結果の悲劇というか……だから『誤算』。
さらに言うならタイバーさんも『相手が大人であることを前提に』計画した結果があげなことになってもーたというか……こちらも『大誤算』。
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それでは今回はこの辺で。
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↓前回の考察はコチラ(アニメ66話)