アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第四章『長い夢』感想と考察 ミカサの「いってらっしゃい。エレン」と始祖ユミルの微笑み

アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第四章『長い夢』感想と考察。今回はエレンの「オレのことは忘れてくれ」やミカサの「いってらっしゃい」の意味、始祖ユミルのほほえみについて、好き放題に考察してます。
- 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
- 最終回なのでネタバレ全開です
- なお、当考察は原作最終回以降エレン・イェーガーさんに死ぬほど厳しいです。当然最終章も容赦なくキレ散らかしているので『エレンすてき☆ カッコいい!』と思っていたい方は、悪いこと言わんので引き返されることをおススメします。
ミカサの長い夢
地鳴らしは止まったものの、肝心のエレンが止まってくれない。
なんやかんや色々あった末に、ミカサちゃん、お辛すぎてドリームランドに逃亡。

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢
さて、この『長い夢』の中のエレン。
ミカサと駆け落ちし、ミカサのためにお魚釣ってきてくれたりおうち作ってくれたり、実にイケメンなエレンでしたが。
悲しいけど、それ妄想なのよね。
【ミカサのドリームランドのエレン】
- 物分りがいい
- ミカサにわがままを言わせてくれる
- ミカサのわがままを叶えてくれる
- 島への責任よりたった1人のミカサを幸せにする責任を選ぶ
- ミカサのために働いてくれる
- 仲間たちを案じ、申し訳なさそうな顔をする
- ミカサの幸せのためなら自分が悪者になる
- 選択をミカサに託す
- ミカサに『オレのことは忘れて幸せになってくれ』と願う
- 大事な人の大事なものを守ろうとする
- 思いやりを持ったちゃんとした大人に成長
【現実のエレン】
- 物分りが悪い
- 女にわがままを言わせない
- 強制的に自分のわがままを他人に叶えさせるよう仕向ける
- すべての責任を他人に丸投げ(『自分の命の責任』も含む)
- 自分の都合のためならミカサを泣かせてもユミルちゃんを働かせてもヒストリアに孕んでもらってもOK
- 特技:被害者ヅラ
- 自分が『いい人』になるためなら仲間も恩人も親ですらも悪者にし犠牲にもする
- 選択はミカサに丸投げ
- ミカサに『オレのこと十年以上ずっと引きずって欲しい!(訳:オレの優越感のためにいつまでも不幸な未亡人でいて☆)』と願う
- 大事な人の大事なものを捨てさせまくる
- 自己中を極めたダメなクソガキに退化
どこがいいのこのヒモ男。(真顔)
意地悪言わせてもらうと。こんな妄想に逃げちゃうってことは、ミカサ的にも『現実のエレンは嫌!』ってことじゃないの……? ミトメチャイナヨー
この世界はミカサがエレンに『一緒に逃げよう』と言った世界線だったけど、 エ レ ン が そ れ 言 っ て も よ か っ た よね……?
なにが『オレはお前のなんだ?』だよ……!
『ミカサはお前の何』だったんだよ……!
『ペットの猛獣』と『その飼い主』かな!?
結局、このエレン↓にならなかったのは『ミカサのせい』みたいじゃん!

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢
エレンだって、今さらこの場だけ大人になったところで、巨人に屈し、全責任を他人に丸投げし、ハンジさんもフロックも見殺しにし、ユミルちゃんを戦わせ、仲間をガチ●しにきたあげくミカサに全選択丸投げ尻ぬぐいはアルミンに押しつけという、『仲間達の幸せ』のためになーんもしなかったどころか不幸にしまくった現実は変わりませんよ……おかーちゃん、だまされないから。(いつ母ちゃんになった)
ミカサの選択の意味
さて、エレンに『オレのことは忘れてくれ』と言われたミカサですが。
なんか一見、『ミカサへの思いやりにあふれたやさしい言葉』のように錯覚しそうになるけど、これ、めっちゃクソな要求なんだよね。
結局この人、根本的に『自己中』なんだよね。『夢の世界』でもそこは変わりなし。だまされませんよ……

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢
だってこれ、ミカサが『わかりました! あなたを忘れて幸せになります!』とエレンの言う通りにこの夢の世界で生きる選択をするってことは、『ミカサの幸せ=エレンを忘れること』になるわけだから、それって『エレンの存在の否定』だよね?
『エレンの存在を否定する』ってことは、自動的に『エレンが好きだったミカサも否定する』ってことじゃないの? もちろん自分を我が子同然にかわいがってくれたカルラママやグリシャパパの存在も否定。
そして同時に、現実世界で巨人にされたジャン達やまだ戦ってるアルミン達を『見捨てる』ということでもある。(夢の世界のミカサ的には『なかったこと』になるわけだけど)

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢
自分が●した人達への責任を放棄し、仲間達を裏切り、『エレンが好きだった自分』や『今まで戦ってきた自分』をも否定することになる。
なのにエレンは『それをしろ』と言っている。
これをOKするということは、ミカサは『ミカサを否定』し『エレンの奴隷』になるということ。
だけどエレンは『奴隷』が嫌い。
ミカサは『エレンの奴隷』じゃなかった。

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢
『エレンの存在』と『これまでの自分』を肯定するため、自らの手でエレンを斬った。
アルミンはエレンと『さよなら』したけど、ミカサはエレンと『さよなら』する気がなかったから『いってらっしゃい』のキスをして送り出した。またこの世界に帰ってこれるように。
始祖ユミルのほほえみ
ミカサの選択を見届けたユミルちゃんが笑っていたけど、この時のミカサの選択は、かつてユミルちゃんが出来なかった選択だったよね。

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢
つまり始祖ユミルとは『エレンを忘れて夢の世界で生きる選択をしたミカサ』だったってことになる。
エレンが死んだ後、文字通りエレンを忘れて、なぜ自分がここにいるのか、なんのために生きているのかもわからぬまま、ただただ生き続けるだけ。それは、ただただ巨人を作り続けたユミルちゃんと同じ。
ユミルちゃんが二千年間奴隷をやってたのは、『自分』というものを否定したからなのか……

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢
『豚を逃がす』という『自分の意志』で行ったことがトラウマになってんのかね……? だから『自分の意志』を放棄し、『王様の命令』に従うことが『いいこと』だと思ってんの?
でもその結果『何が大切』なのかが見えなくなってしまったのか……
『自分のそっくりさん』であるミカサの頭の中や選択を見ることで『自分の大切なもの』を探していたんかね?
アルミンやジークは、『道』で『大切なもの』を見つけたけど、ユミルちゃんも『ミカサの選択』によって『大切なもの』を見つけたってこと?
槍刺さった時のユミルちゃんって『女としての自分』を選んで死んでしまったけど、それは『王様の選択に振り回される奴隷であり続けること』を意味していた。
シビアなこと言わせてもらうと『王様の女』はたくさんいるし、それが自分である必要はないんだよね。逆もまた然りで『自分の男』が『王様』である必要はなかった。(まあ、ンなこと言うと婚活終わんなくなるんでほどほどに)
けれど『娘たちのお母さん』はユミルちゃんしかいないのよ……

進撃の巨人The Final Season完結編 最終章 あの丘の木に向かって
最後のユミルちゃん、『母親としての自分』を取り戻し、娘たちに『ただいま』言ってるみたいだよね……
それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次回は最終章です。
次の考察はコチラ
アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 最終章『あの丘の木に向かって』感想と考察 親不孝プロ エレンの悔いある選択 原作とアニメ版の違い
前回の考察はコチラ
アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第四章『長い夢』感想と考察 理屈を捨てたアルミンと、リヴァイとジークの決着
ミカサの「世界は残酷だ…そして美しい」と言うセリフがあるように、ミカサは世界の理不尽さ、残酷な現実を受け入れて大人になった。
エレンは現実を受け入れることができなかった→大人になれなかった。
エレンが19歳で亡くなったのは意味がある気がします。
20歳になったらもう子供でいられなくなってしまうという意味なのかな
私は理不尽な経験もしないと本当の意味で大人になることはできない気がしますね。
理不尽を受け入れたミカサは大人の女性へと成長して、子供のまま成長できなかったエレンを殺すことによって残酷な世界からエレンを救ったのかもしれません。
コメント、ありがとうございます~!(*´ω`*)
一番、ミカサに『理不尽』を強いていたのはエレンだったと思いますよ……
『助けに来た』と言っておきながら、自分がピンチになった途端『戦え』と強要してくんですから……
そして最後は、『世界とエレン』を天秤に掛けさせ、選択を強要。
だけどミカサは、エレンが好きだったから、愛のパワーで理不尽を乗り越え、大人の女性になった。
ある意味、ミカサは『エレンのおかげ』で『大人の女性』になったのかもしれないけど、『エレンのせい』で『甘えること』が出来ない女の子になってしまった。
一方エレンは、色んな『理不尽』に対し、ミカサを始め周囲の仲間や大人が守ってくれた。
ある意味、エレンは『ミカサのおかげ』で『子供のまま』でいられたのかもしれないけど、『ミカサのせい』で『永遠のお子ちゃま』として暴君に仕上がってしまった。
あの結末は『エレンを救う』と同時に『エレンを暴君にしてしまった自分』への『厳しさ』でもあったと思います。
いや、それでも『残酷な世界に対し一緒に立ち向かう』って選択肢は思いつきもせんかったんかいエレーーーン! とは思いますが……(思いつかないからお子ちゃま……)
ミカサはもう、『立派な大人』のジャンに思い切り甘えさせてもらえばいいと思います。
とわこさんの意見、すごく共感できます。
確かに終盤のエレンは理不尽な世界に対して駄々こねてるお子ちゃまにしか見えません。
というか本当に仲間を大事だと思ってたら、コニーに仲間を殺させないし、ミカサに自分を殺させないし、アルミンに虐殺の後始末させませんよね。
ジャンが「エレンを‥殺そう」と言った時の表情が切なすぎます。
クソ野郎のためにあなたが悲しくなる必要はないんだよ、ジャン。
エレンが地ならししてる時に子供の姿で「これが自由だ」ってやってるシーンは、一人だけ成長してない、置いてきぼりになってるって意味かもしれません。