【映画】進撃の巨人クロニクル見てきたんで感想でも

劇場版『進撃の巨人クロニクル』を見てきました。まあ、コロナは心配だったけど、一席ずつ開けられてるし……感染者増えてまた自粛モードなんてことになったら見逃すことになりそうだったんで。

『進撃の巨人クロニクル』ってどんな映画？

『進撃の巨人クロニクル』とは、早い話が、アニメ1～3シーズン（原作1巻～22巻）の総集編です。別に映画用に新しく作成されたもんじゃないんですよね。（描きおろし絵はポスターだけっぽい）

どんな人におすすめ？

今、このページを見ている人は少なからず興味のある人だったり、見ようか見まいか悩んでる人だと思うので、先に結論を。

この映画を一番オススメできるのは『漫画やアニメは一回は見たけどストーリーがうろ覚えの人』『アニメもっかい見返したいけど時間ないなーという人』『ファイナルシーズンに向けてのおさらいがしたい人』といったところでしょうか。
あと、映画館ならではの大画面の迫力を味わいたい人や、壮大な音の効果を楽しみたい人とかにもおススメ。轟音とか巨人の迫力はやっぱ映画ですよ。

ただ『ストーリーの流れ重視』であることと『アニメ版の総集編である』点から見ても『特定のキャラの活躍を見たい』とかいう人はこの映画よりも元のアニメを見たほうがいいです。

『すでにアニメを何回も見た人』と『進撃の巨人をまったく知らない人』にもおすすめし辛いかも。
さっきも言ったけど『アニメ版の総集編』なんですよねこの映画。
すでにアニメ版を堪能してる人は今さら見んでもいいと思います。

あと『進撃の巨人をまったく知らない人』ですね。
初見の人には『ストーリーの流れ重視』すぎて『キャラへの感情移入が難しい』かと。（感情移入する暇がない……）
まったく知らない上、興味も薄い人には厳しいかなぁ……もしお友達誘うつもりなら、その子が『進撃の巨人に興味津々か否か』は確認したほうがいいんじゃないですかね。
たぶん『進撃の巨人』をまったく知らん人が見たら、大半のキャラの名前もわかんないまま終わると思う。覚えられるのはせいぜい幼なじみ3人とリヴァイエルヴィンくらいか？
ストーリーも猛スピードで進むから、理解が追いつかないと思うよ……
そのせいか、1人で来てる人が結構多かったかも。

ただ『進撃の巨人はよく知らないけどどんなストーリーなのか興味がある』『昔ちょっと見たよー。メインキャラくらいなら知ってる』という人には『入り口になる可能性がないとは言い切れない』かも？

かくいう自分も、1年ちょっと前までは『1期のアニメを1回見た』程度にしか知らんかったんですよ。
で、去年、3期のアニメが飛び飛びながらも偶然自動録画されてて、中途半端に見た。ちゃんと毎週見るようになったのはシガンシナ決戦に入ってから。（『歴史秘話ヒストリア』を録画しようと『ヒストリア』でキーワード録画設定してたらなんか引っかかったらしい……ヒスちゃんサンキュー）

ストーリーとかさっぱりわからんまま見終わったけど、それが逆に『これどういうストーリーだったんだろ？』と、すげー気になったんですよ。そんだけアニメに魅力があった。
で、漫画なんてここ何年もまったく読まんかったのに、

1. 初めてネットでコミックレンタルをする
2. レンタルで満足出来なかったんで全巻買う
3. 読んだだけじゃ満足出来ず考察始める　←今ココ

とまあ、こんな感じで現在に至ってるんでね……（なので進撃歴、実は1年ちょいという浅さ）
こういう例もあるので『まったく知らんからと言って見ないほうがいい』とも言い切れないかも？
もし周りに『コイツはハマりそうだ！』というお友達がいたら、誘ってみるのもいいかもしれません。責任は取らんけど。

進撃の巨人クロニクルはこんな映画でした

それにしても、たった2時間でまとまるのか？　と思ってたんですが……

まとまってた。

例えるなら『はいここ、テスト出ますよー』というポイントだけをピックアップして、その間の部分はナレーションでつなげる感じでしょうか。ちなみにナレーション比率はアルミン＞エレン＞ミカサの順かな。

つまり、『アルミンのせいで大変なことになっちゃったおっさん』はテスト出題範囲だったと……！（見所だけどカットされたシーンはたくさんあったのにおっさんといたたまれない様子で目をそらすジャンはガッツリ残されたという謎）

進撃の巨人 （13）[ 諫山創 ]

上司（リーブスのおっさん）でも上司のボンボン（フレーゲル）でもなくアルミンのせいで大変なことになっちゃったおっさんが映画デビューを果たす日がくるとは……！　やったなアルミンのせいで大変なことになっちゃったおっさん！　ヒッチは出演すら出来なかったのに！（マルロはシガンシナ戦でちらっと出ただけ）

※なお、総統の芸術作品はカットされた模様。さすがにR指定だったか？

いやしかし、予想はしてたけど、結構バッサバッサカットされて猛スピードで進みました。開幕早々、カルラママ食われたり。（たぶん開始5分くらい）
例えば初の壁外調査の時も、エレン巨人が女型にやられた次のシーンでは壁外調査失敗のナレーションが流れたり。（リヴァイ班VS女型はあったがリヴァイVS女型はカット）
んー、たぶんあの壁外調査で必要なイベントって、

• 女型の正体のヒント
• リヴァイ「悔いの残らないほうを自分で選べ」
• リヴァイ班全滅

この辺りであって、それ以外はカットするという英断を下した感じでしょうか。

他も同様で、104期の戦闘シーンとか人間模様や心の葛藤とかハンジさんとかずいぶんカットされてましたね。ケニーとお別れしたら次はもうシガンシナに入ってるし。シャーディス教官の傍観者や決戦前夜も華麗にかっ飛ばされたな……
王政編の市街地でのリヴァイ無双はあったけど地下洞窟戦とか『お前らありがとな』、さらにはシガンシナの104期VS鎧ライナーもごっそりカットされてたり。

ライナー……！　これじゃおまえ、最初の『雷槍お試し期間』で片づけられたみたいじゃないか……！（しかもナレーションで流された）
もしくは、ベルトルトが樽から飛び出てすぐ巨人化したみたいに編集されちゃったせいで、その爆発で知らん間にうっかり消し飛んだみたいな！
編集の力により、知らん間にやられてるうっかりライナーと仲間の犠牲もいとわない覚悟ガンギマリベルトルトの図に……！（ほぼほぼVS超大型とエルヴィンとリヴァイに占められたシガンシナ決戦）

ちなみに地下室後の手記の部分はグリシャのナレーションで進む感じでしたが、若干声若めに感じました。当時の年齢を意識したんですかね？

全体的に見て感じたのは、この『進撃の巨人クロニクル』とは『歴史の教科書』と言ったところでしょうか。
教科書だと『起こった出来事』についての解説が中心で、武将の人柄とか人間模様は二の次だし。この映画も、あくまで『これまでのストーリーのまとめ』であって『キャラの掘り下げ』とか『人間関係の部分』はガサッと省略した印象。

なので『結婚したい』やミケさん死亡シーン、サシャのカヤ救出やウドガルド城の攻防戦、王政編のマルロとヒッチ、ヒストリアの喝など、『個人の人生』には重要だったけど『歴史の観点』から見た時には重要じゃない部分は大幅にカットされてると思っていいかと。ナナバさんの『おとうさんゆるして』は残ってたけど。
つまり『アルミンのせいで大変なことになっちゃったおっさん』がカットされなかったのも『歴史の観点』から見て重要だったから……？

アルミンのせいで大変なことになっちゃったおっさん
「俺の人生の歴史においては重要でした」

※単純にストーリーの前後として必要なシーンにたまたま入ってただけです。

ちなみに、カットされたシーンの一部はエンディングの左上に流れるんで、探してみるのも楽しいと思います。（それにしても、こんだけカットしたってことは、逆にアニメもう1回見させようという戦略……？）

こうやって思い返してみると、ポスターがエレン達3人とリヴァイとエルヴィンの5人しかいないってのも納得だな……徹底して話の流れに重点置かれてるせいで、他のメンバーがほぼモブなんだもん……（ジャンとハンジさんですらまだ多めなほう）

とはいえ『進撃の巨人クロニクル』、自分は結構楽しめました。
リーブスやフレーゲルはカットされたのにアルミンのせいで大変なことになっちゃったおっさんがなぜカットされずに生かされたのかとか、ここをこうつなげたことによってこんな風に見えてしまうとか色々考えたり……

つうか『アルミンのせいで大変なことになっちゃったおっさん』何回言ったよ！　もうあんた主役でいいよ！

答え：8回

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前回考察はコチラ

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