アニメ進撃の巨人69話『正論』感想と考察【ファイナルシーズン】
アニメ進撃の巨人ファイナルシーズン69話『正論』の感想と考察です。
原作もそうだけど、この辺は情報量が多すぎる……
原作漫画のネタバレは枠で囲ってありますが、それ以外のところもふんわり混じってることがあるので、アニメ派の方はその辺承知の上でお願いします。
ハンジさんとエレンの温度差
2人の温度差がすごいなぁ……
まずは普段通りに振る舞いながら『なにがあったの? 言ってごらんなさい』と事情を聞き出そうとする母ちゃんに『うっせーババア! なんにもねぇよ!』と当たり散らす反抗期の息子……!
104期の仲間達、それに兵団から見ても、エレンは割と『いい子』な部類だったのに、この変わりっぷり。ハンジさんにとっても、初めて会った時『もっと聞かせてください』と朝まで話を聞いてくれた『いい子』だったんですよ。
それが、質問には一切答えず、脅すこと言って、つかみかかってくるんだもんな……
そらみんな『オラのエレンちゃんが不良になっちまっただ~!』って気分でしょうよ……(どこのサ●ヤ人の嫁だ)
それはそれとして。このシーン、エレンが非常に危険な状況なんですよね。巨人化の気配まで見せちゃって、完全に暴力行為ジャン。(しかも『戦槌パワーでいつでも逃げられる』と脅しまでしている)
もしこれ、上に人がいて盗み聞きでもされてたら、即・上層部に知れ渡ってヤバかったんやでエレン……
そうでなくとも、ハンジ団長本人がこの暴力行為を上層部に報告しなきゃいけない立場なんですよ……(もしかして報告してほしかったの?)
なのにこの期に及んで『エレンのエッチ!』で暴力行為をぷちセクハラにすり替えてかばってあげるって、あなたエレンの母ちゃんですか……(;ω;)
ハンジさんが上に報告したり誰かに聞かれてたら、兵団は即日エレンを見限って、自白を待つことなく数日中には食われてたんじゃあ……(『その気になればすぐ逃げられる』と言っときながらそうしないってことは、『まだおとなしくしてなきゃいけない時』ってことなんだよなぁ)
なんか、ここに兵長がいないことが惜しまれる。さすがに、兵長相手にエレンも甘えたことは言えないもんな……
でも兵長、『俺はこれから大事な出張で忙しいんだ。ガキのことはお前に任せた。じゃあな』って『おヒゲお兄ちゃんと行く巨大樹の森キャンプツアー☆』に行っちゃったからな……
そんなんだと定年後、退職金出た瞬間に奥さんが緑の紙様召喚しますよ!
リヴァイ「人を仕事にかまけて家庭を省みないダメ親父にすんな」
言ってたこととやってることが一貫しないエレン
いや、兵団側としては、マジで『エレンの行動』が意味不明すぎるんですよね……ヒストリアの巨人継承、つまり『ジークの計画』を危険だと真っ先に拒んだのアンタやろ。
この時のエレンの発言もまた『正論』……
これが『ジークが島に来ることを妨害する』とかなら、エレンの主張は一貫してる。『ジークのたくらみを明らかにして、島に連れてきちゃダメだとハッキリさせたかったんですぅ!』とかなら、まだ『失踪の理由』としては納得行く。(仮にそうだった場合、今度は『始祖継承者』であるエレンが『一人で失踪』して『直接ジークに会う』のはどうなんやって話になるけど……)
なのにエレンはその逆をやってる。『ジークに協力する』つもりなら、食える巨人がジークしかいない以上、わざわざレベリオ襲撃の茶番劇なんかしなくても、ほっといたってジークを島に連れてくる算段を兵団が立ててくれたんですよ……ヒストリアにアルミン食わせるわけにはいかんし、マーレから巨人を奪うチャンスでもあるし。
『ヒストリアを犠牲にすることはない』と確信してたハンジさん的には理解不能で裏切られた気分にもなるだろうし、コニーも『あれはエレンじゃない』って思うわな……
仲間達の目線では、『ヒストリアが妊娠しちゃって巨人継承させたくても出来ない状況』だなんて『ずっと失踪してたエレンが知るわけない』と思ってたわけですからね。
妊娠がなきゃ、ローグさんが言ってた通り『島に連れてくるなり食わせる可能性があった』んですよ……だから『ヒストリアはどうなってもいいの!?』ってみんな驚いたし、裏切られた気分になったわけで。
『きれいなエレン』しか知らない兵団側としても、島を出る前と後でこんな変わりっぷりを見せられた以上『なんらかの方法でジークに操られている』と思ったほうが納得いくから、その前提で行動するよね……(実際『記憶改竄』とかそんな力が存在してるわけだし)
1人で失踪した理由があるとすれば、一番怪しいのが『ジークとつながりのある義勇兵がエレンになんかした』以外、兵団には心当たりがない。
前回の68話で、義勇兵とジークを拘束すんの当たり前ですね。むしろ拘束しなかったら、能天気すぎて逆に『こいつら大丈夫か?』って不安になるよ!
キヨミんご一行、悪魔の島に上陸
どうでもいいけど、こうしてみんなで並んで立つと、兵長のコンパクトボディが目立つね……見つけやすい!
とにかく義勇兵とエレンの接触拒むスタイルだったけど、せめてオニャンコポンくらいとは交流出来てたら、エレンももう少し外の世界に対して軟化したのかなぁ……(;ω;)
そしてキヨミんご一行登場。
誰?
左隣にいる女性、キヨミ様に似てる気がするんだけど、若いしもしかして娘? あと隣に座ってるってことは、右側の男性もそれなりの身分の人ってことになるから、もしや夫?
特に言及されてないけど、もしそうだとしたら一家で悪魔の島に乗り込んできたってことか……?
原作ではこの時はキヨミん一人で、左右の二人はいなかったんですよね……わざわざ追加したってことは、原作でも登場すんの?
一応、女性のほうは、その後にあたる28巻111話に3コマほど、それらしき人がいたけど、めっちゃちっちゃいし顔もモブっぽく描かれてたから、フツーに従者と思ってスルーしてもーたわ……(同じコマに男の人も描かれてるけど、この人は護衛のようなので、アニメの男の人とは違いますね)
でも、そういや従者にしては、キヨミんの隣でイスに座っとるな……
というか、111話にいたってことは、この子その後どうなったよ……先に帰ったとかならいいんだけど。
ミカサの腕の入れ墨、アニメでは掘ってるところが縫い物してるシーンに変わってたからどうなるんやと思ってたら、フツーに原作通りになった模様。
まだ平和だった頃。
女王様でも年頃の女の子らしくはしゃいだりしてたのに、どうしてああなった……
ヨダレが舌なめずりに変わったな……ヨダレはあからさますぎたか? いやこっちのほうがなおさら露骨な表現になってる気がせんでもないけど。
どうでもいいけど、『※画像はイメージです』の巨人、『ヒストリアの子が巨人化した姿』のわりになんでハゲてんの……? 心なし、現在手近なトコにいるハゲに似てる気がすんのは気のせいかな……
立体起動を知ってるってのは、ヒィズルもマーレにスパイを送り込んで島のこと調べてたってこと? もしくはアズマビト家の私的なスパイ? 原作よりリアクションが大きくなったことで、マジで立体機動知ってたっぽい感じですね……
遠回しにジークに『あれれ~? マーレの機密情報知ってるんだ~? おっかしいな~?』ってツッコまれちゃってるよキヨミん!(これ、マーレにバレたらヒィズルがにらまれ、キヨミんは本国ににらまれちゃうな……)
将軍家の子孫を探してたってのは本当だろうし、ジークに接触したことといい、すげぇ情報網持ってるのかも……
荒れるローグさん、正論を吐く
ローグさん、アニメ版ではずいぶん感情的になってますね。原作ではお食事しながら冷静に愚痴ってる感じでしたが。
なんか、『計画通りに行かなかったいらだち』とも思えるんだけど、『憎しみ』も感じるなこのおっちゃん。
これって、過去の襲撃で身内か知人・友人とかが殺されて、ジークにすげぇ恨みでもあったのか……? そんくらいの憎しみを感じるのですが。
まあ、単純に『計画通りにいかないと腹立てるタイプ』なだけの可能性もあるけど。
でも、自分が直接被害に遭ってなくても、島民の一人として、ジークを嫌う理由は十分すぎるくらいあるもんなぁ。
だとすると、本当ならとっくにヒストリアにジークを食ってもらってスッキリしてたはずが、『ジークの思惑通りに動かなきゃいけない現実』に腹立つかも。あと、ヒストリアにも腹立つと思う。
ヒストリアに巨人継承してもらうって話の時、兵団の皆さまもキヨミん達も、マジで沈痛な顔してるんですよね……(これがエルディア全盛期の時代なら、『巨人継承』は『名誉』なことで、継承権を巡って争うこととかあったのかね? だとすると、ヒィズルがヒストリアに『巨人継承しろ』ってのは別に非道でもなく『これまで通り』って感覚なのかも……)
で、そんな中、誰もまだ何にも言ってないのにヒストリアは『継承します』と覚悟を見せたんですよ。これは痺れる。
ところがどっこい。『妊娠しちゃってしばらく継承無理っす』ってなると『あれなんだったの!?』って裏切られた気持ちにもなるよ……もっと悪い見方をすると『この大変な時期に男にうつつ抜かしてたんかい!』って思ってる人もいると思う……(これだとまだ最初から継承嫌がってくれてたほうがよっぽどマシ)
しかも、ヒストリアは元々『心臓を捧げた兵士』で、さらに一番覚悟と勇気のいる『調査兵団』だったんだからなおさら。これまでだって、心臓捧げて死んでった若い兵士はたくさんいるし……
ナイルさんはヒストリアを擁護してるけど、『継承嫌で狙って妊娠したんじゃねーか』と疑ってるローグさんが腹立てるのはしゃーない。まあ、差別発言は人としてアカンけど。
絶望の中の希望
幸せだったり楽しかったはずの思い出が、のちに悲しい思い出になるってのは辛いな……
みんなで力を合わせて取り組んだ路線工事!
お子さま達の、健やかな(縦の)成長を素直に喜べないへーちょー!
炎天下のスーツ姿で見てるほうが汗かきそうになるハンジさん!
夕日を見ながら、友達とのこっぱずかしいトークタイム!
みんな大切で、楽しい思い出でした!(※小学校の茶番卒業式風)
それにしてもハンジさんの言葉に兵長が反応してますが、調査兵団の本来の目的を思い出したんですかね?
ヒィズルからの絶望的な回答の後で、希望を見せてくれたんだもんなぁ……
兵長が一番信頼しているのは、どんな絶望の中でも、希望を見せてくれる人なんだろうね。
あの頃のきれいなエレン
ホント、『この頃のエレン』を『エレン』だと思ってたコニーからすりゃあ、『あれはエレンじゃない』って言うのもわかる。兵長にとっての『絶望の中で希望を見せてくれる人』がエルヴィンやハンジさんであるように、コニー達にとってはそれがエレンだったんですよ……
さっきも書いたけど、コニー達の視点だと『ジークを連れてくる=ヒストリアが巨人になってもいいの!?(抵抗をあきらめた)』ってことだからね……しかもそのための作戦中にサシャが……だし。
しかもコニー的には、自分の故郷の住民や親兄弟を巨人に変えて、すべてを奪ったヤツが『エレンの兄ちゃん』で、その兄ちゃんに『協力する』って言ってるんだもんな。
それでコニーに『エレンを信じろ!』ってのは酷だよ……
これはミカサも辛いなぁ。これまでは、なにがあってもエレンの味方をしてきたミカサだけど、『コニーの味方はしないのか』ってことになるし、レベリオ襲撃やサシャのことはさすがにかばいきれないとこもあるだろうし……
冷静なジャンが頼りになる。まさにここぞという時のジャン。そして最後にまとめてくれるのがアルミン。
エレンは『力を持ってるヤツが戦わなくてどうするんだよ』と言っておきながら、自分より強いミカサに『お前は憲兵団に行け』って言うヤツだったんだよ……(;ω;)
そのエレンが、ミカサと調査兵団が来てくれることを前提にした作戦立てるんだもんな……しかも『選択肢がない』という弱みに付け込んだずる賢さすら感じる。
これはジャンにとっても『お前一体どうしちまったんだよ!?』とぶん殴りたくなる案件。ジャンが知ってるエレンは、もっと馬鹿正直なイノシシ野郎だったはずなのに。
コニーのすごさとお辛さ
コニーっていわゆる『おバカキャラ』なわけだけど、かなり辛い目に遭ってるハズなのに『復讐』に逃げないんだよなぁ……
- 故郷の親兄弟、知人すべてを巨人に変えられる
- 襲ってくる巨人が故郷の人達と知らないまま戦う
- 共に戦い、危機を切り抜け仲間と信じてたライナーとベルトルトが裏切者と知る
- 唯一生き残った母ちゃんは巨人のまま、戻す方法もわからないままひっくり返ってる
- 自分の故郷を滅ぼした犯人がエレンの兄ちゃんと知る
- 信じてたエレンが謎の失踪・ジーク(コニーの故郷の仇)に協力すると手紙をよこす
- ジーク・エレン案の作戦中に仲良しのサシャが死ぬ
- サシャの死をエレンが笑う
これ、4年前の段階で一切笑わない『復讐の鬼』になっててもしゃーないのに、『人を愛する心』を忘れることなく『おバカキャラ』続けてたんやで……健気すぎんやろ……!(;ω;)
しかもマーレや世界に恨みを向けないのがまたすげぇよ。聖人ですかあなた。
でもやっぱり人間だから、『平気』なわけがないんだよなぁ。サシャという心の支えがエレンの作戦のせいでお亡くなりになって、闇コニーが出てきたって感じ……
『おまえらは特別』の中に、ちょっと前までエレンもいたはずなんだけど、『かわいさ余って憎さ百倍』というか、元から敵だったジークよりも、仲間と信じてた分、余計エレンに憎しみが向かってるよね……
それでもまだ、心の奥には『エレンを信じたい』という葛藤もあってなおお辛い。
母ちゃんもどうなっちゃうんだろ……
* * *
それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
↓次の考察はコチラ
↓アニメ68話の考察はコチラ
↓前回の考察はコチラ