進撃の巨人 進撃のヒモ男考察その5 反抗期のエレンと母ちゃんにされたハンジさん達兵団の大人組編【最終回ネタバレ】
進撃のヒモ男・エレン被害者の会第5回。今回は母ちゃんにされたハンジさん達兵団の大人組です。
エレン・イェーガーさんに対して個人的に思ったことを好き放題に書いているので、『エレンすてき☆ カッコイイ!』と思っていたい方は速やかにお引き取りいただくことをオススメします。
139話最終回ネタバレ含みます。
進撃のヒモ男被害者の会・ハンジさん達兵団の大人組編
理解しようとすればするほど、最終的に『こいつ全方面にヒモ男だったな』という残念な結論に行き着くエレン・ヒモーガーさん。
そんな中で、ハンジさんやリヴァイ兵長、兵団の大人達は『ヒモ被害者』というよりエレンの『母ちゃん』にされたよね……さてはあなた『オレがなにやってもこの人らは見捨てない』と安心してるね……?(もちろん『始祖の巨人』持ってるせいもあるけど)
レベリオ襲撃といい地鳴らし発動といい、自分は暴れるだけ暴れて『後は大人達がなんとかしてくれる前提』の甘ったれたずさんな計画立ててホントに実行しちゃうんだもんな……それは『計画』じゃねえ。『希望的観測』だ!(『希望的観測』で計画進めるの、パパやお兄ちゃんそっくりですね……)
いくら『未来の記憶』で知ってたとはいえ、『希望的観測』通りに仲間達をまんまと動かしたってことがね……なんか腹立つわー。『大人の弱み』につけこんだ『子供のしたたかさ』って感じが。
これじゃあ、父ちゃん母ちゃんに暴言吐きまくって好き勝手はするくせに、『子育ての義務』はきっちり要求してくる反抗期のガキだよ!
『反抗期』のエレンは『都合のいい子』になるまいと『大人達』を拒んどきながら、自分は仲間達を『都合のいい子』にしてそのご厚意にぶら下がったってわけですね?
あなたにとって『仲間』って一体なんだったの……? ぶら下がり健康器具?(最終的に洗濯物吊るされるヤツ)
第一、兵団にしてみりゃあ、エレンはれっきとした『兵士』なんですよ。『子供』と呼べる年齢でもない。
『我々はあなたの父ちゃんでも母ちゃんでもないのでケジメつけさせていただきます』と、『兵士』から『勘違いしたクソガキ様』に成り下がったエレンを切り捨てる方向に舵切った兵団は、組織として、大人として、実に当然のことしかしてない……!
むしろ『特別扱い』もしない、『対等な大人』として扱っとるで? これ、本来は喜ぶべきことじゃないの?(『子供』は『子供扱い』すると怒るのに『対等な大人として罰せられる状況』になると『自分は子供です』アピールをする)
エレンを島に連れ帰るなり誰かに食わせるという手段もあったのに、1か月もの間、発言の機会を与えてくれたのもだいぶ優しいよね……暴力でエレンやイェレナの口を割ろうとしなかったピクシス司令はマジで紳士だった。マガトさんは関節増やしたのに。(エレンは巨人化があるからわかるけど、イェレナの扱いは『暴力に頼らない』とする『未来的志向』だった。イェレナには甘く見えただろうけど)
今思うと、ハンジさんの『エレンのエッチ!』は『あんたの母ちゃんじゃねぇ』というせめてもの抵抗だった……?
『オレの自由』のためなら『希望』をも奪うエレンさん
ハンジさん、『こうなっちゃったのは自分のせい』って自分を責めてるけど、その必要はないと思う。
だって仮に『解決策』や『希望』を示すことが出来たとしても、エレンが率先して『希望』を潰しに行くだろうから。
なぜならエレンは『地鳴らし』するためなら、仲間を見殺しにも出来るし、自分の母ちゃんですら巨人に食わせることも出来るヤツなんですよ。(エレンの矛盾のだいたいが『だって母ちゃん●したヤツだから』で説明つくの、ホントひどい主人公だよ……)
『ジークに会うこと』『レベリオ襲撃』がすでに『希望を潰す行為』だったよなぁ……タイバーさんに島の情報流したのって、ジーク経由でエレンだったんじゃないの?(そもそも島の情報はエレンじゃないと知らんやろ)
第一、『ヒストリアに巨人継承してもらう』のだって、島が生き残るための『希望』のひとつに違いなかったわけやん……それを真っ先に潰したの、エレンだよね?
ヒストリアが『島のために子供産む(希望)』は反対しておきながら『世界踏みつぶすために子供産む(絶望)』はOKだったんやぞこのヒモ男。
本来『妊娠』というおめでたいことを『人々を絶望の淵に追い詰めるためのものに利用する』って、マジで生まれてきた娘さんがかわいそうすぎるんですが……
結局エレンの目的って『島を救うこと』ではなく『地鳴らしで世界を平らにならす』だったんですよ。
なのにまるで『島を救うにはこうするしかないんだ! 世界は残酷なんだ!』ってめっちゃ人のせいにして自分の行動正当化してるのが幼稚すぎる。世界が残酷なんじゃねぇよ。お前が残酷なんだよ。
ミカサは『気の持ちよう』で『世界は美しい』と思ってたんやで……!
ハンジさん、これで自分を責めるのお門違いでしょー!
他の仲間達も『エレンは俺達のためにこんなことを!』とまんまと雰囲気詐欺師に騙されたせいで、一生心に重いもん抱えて生きるハメに……エレンてめー!
エルヴィンは『自分の夢(欲望)のために戦ってる』『仲間や自分をだましてる』と自覚してたけど、エレンはそれすらなかったんだもんな……他人も自分だましてる自覚なしって、そりゃバレるわけがねぇ……!(やっぱガチもんの偽善者はエレン)
エルヴィンに『仲間や自分をだましてる』と自覚させてくれたのがザックレー総統だったけど、エレンにザックレー総統がいなかったのが惜しまれる。アルミンやジャンにザックレー総統は早すぎるし、ハンジさんはエレンに近すぎた。
エルヴィンという前例を経験していたリヴァイはワンチャンあったかもしれないけど、髭のせいで距離(物理)がありすぎた……
誰がどう育てても無理ゲーなエレンさん
エレンの周りにいる『大人』って『いい大人』ばっかなんですよね。自分の欲望のために利用するばかりのマーレや初代エルディア王とは真逆。
なのにエレンは『自分を産んだ母ちゃん●した』って、それ『究極の自己否定』ですやん……
他の巨人は人を泣き叫べる程度に生かしたまま口に運んでるのに対し、ダイナ巨人はご丁寧に絞めてからカルラママ食べてんのって、まさか……(アニメ版はより一層、丁寧に確実に絞めてたよね……)
ジークは『自分の理想』を押しつける毒親と『生まれてこなきゃ良かった』というクサヴァーさんの影響モロに受けてこうなったんだなってわかるけど、エレンの場合はよい両親の元に生まれ、その後もよい仲間、よい大人に囲まれてたにも関わらず、ミラクル始祖パワーを手に入れた瞬間『駆逐してやる(10歳)』時点のメンタルに退化って、それもう誰がどう育てても無理ゲーじゃないでしょうか……
エレンと『赤の他人』だった兵団はさじ投げちゃったけど、『君への信頼を失った』と言いつつも、それでもまだエレンを食わせまいと動いたり、『エレンを止めに行く』と立ち上がったハンジさんはマジで母ちゃんだった。
そしてズタボロになりつつも、あくまで『うちの子をたぶらかしたクソ野郎』を〆に行った兵長も母ちゃんだった。
兵団「エレン食わせるでー」
リヴァイ「食わすべきはエレンやのーて髭のほう(そのためならばマーレともう一戦もやむなし)」
ピークちゃん「超大型ならエレン吹っ飛ばせるで」
リヴァイ「エレンやのーて髭仕留めりゃ地鳴らし止まるやろ」
兵長がギリッギリまで、一貫して『髭●す』だったの、『エルヴィンとの約束』もあったけど、『エレンを守るため』でもあったからなぁ……『エルヴィンとの約束』が最重要課題であるなら、『エレンを守る』『仲間達の死の意味』は順位として2番目以降になるはずなんだよね……
このエレンへの甘さ、実に母ちゃん。
リヴァイ「俺も『母ちゃん』なのか……?」
ホントに始祖の巨人を継承するに値する人
なんかエレン見てると、ユミルちゃんをあくまで『奴隷』として管理した王様って、あながち間違いではなかったのかもしれない。
あんまりにも強大な力だから、大事にしなきゃと甘やかしちゃった結果がエレンだと思うとさぁ……(でもエレンの場合、粗末に扱っても同じだったんだろうなとは思うけど)
『巨人パワー』を守ろうとしてた壁の王も間違ってはいないんだよね。『やり方』はアカンかったけど。(壁の中で民を大事に甘やかした結果、現れたのがエレン……)
それにしても『始祖の巨人』は代々王族が継承して、なおかつ『その力は王族しか引き出せない』っての、なんか納得。始祖の巨人、それ自体が『全人類の生殺与奪の権利(同胞含む)』なんだもんな……そりゃ『継承すれば誰でも使えます』って怖いよ……
核のボタンを持つのが大統領であるように、『始祖の巨人』も本来は『一番偉い人が持つべきもの』だった。だからそうじゃない人には使えないよう、簡単には外れないセーフティーカバーがつけられていた。
ただ現実は、『立場』が偉くても人格者かどうかは別だったのが残念だけど。壁の王も、結局『自分の欲望』のために力を使う人だったんだよなぁ……
本当に『始祖の巨人を継承するに値する人』は、無欲かつワールドワイドなものの見方が出来るハンジさんみたいな人だと思う。寿命13年縛りさえなければ。
なんせエレンが始祖パワーを持ってたのって『偉くないヤツが偉そうに他人の生殺与奪の権利を握った状態』だったんですよ。
『オレが気に入らないから』という理由で背後から人ぶん殴ったりめった刺しするようなヤツに『自分らの生殺与奪の権利持たせる』って怖すぎんだろ!
リング上で凶器持って暴れてる悪役レスラーさんこそ、自分を厳しく律し、『人一倍常識人』じゃなきゃ勤まらんのやで……!(『ホントにヤバイヤツ』に凶器持たせたらアカン)
『エレンに生かしてもらってる世界』とか、そら怖すぎて、兵団も他の人に始祖移そう考えるわな……エレン、あなたいつからそんなに偉くなったの?
ちょっとは『偉くないのに偉そうにしてるヤツ』を裁くために『ホントに偉くなった』ザックレー総統を見習いなさい!
ザックレー「芸術のわかるヤツめ」
兵団がアルミンとミカサにエレンを会わせなかったワケ
『外の世界』に対し『島の中』の時代は遅れていたかもしれないけど、『責任あるポジションにいる大人達の成熟度』は島のほうが上だったと思う。
残念だったのは『それ以外の人達の成熟度』が外の世界と大して変わらなかったことだけど……
イェーガー派や島民は『兵団が巨人パワーを独占しようとしてる!』と言ってたけど、島民こそが『自分達さえよければいいんだよ!』という幼稚な考えの元、巨人パワーを独占したのよね。
兵団は『世界との共存』を目指していたからこそ、巨人パワーを『自分勝手なことに使った』エレンに失望しただけで。
結果論だけど、エレンに対して盲目的になってたアルミン達より『冷静な大人の目』でエレンを見て『食わせる』と決断した兵団のほうが正しかったと思うわ……
兵団からすりゃあ、アルミンとミカサをエレンに会わせて、そのまま2人が『エレンの味方』になろうもんなら、アッカーマンと超大型巨人敵に回すという悲惨な事態になってたもんな……
アルミンとミカサはエレンを信じていたから『損はないのに』と言っていたけど、『エレンを信じてなかった』兵団からすりゃ、この2人を守るためにも、そりゃ会わせるわけにはいかんかったわな。ヘタすりゃアルミンまで誰かに食わせる事態になるかもと考えると……
『反抗期のエレン』よりも『素直なアルミン』のほうがかわいいのはしゃーない。
エレンが進んだその先に
もしエレンが地鳴らし完了してたら、生かしてくれる支配者が『王様』から『エレン』に変わっただけで、『古い時代』に逆戻りしてただけなのよね……最終回のパラディ島がまさにその証明。
若い頃のグリシャやクルーガーさん、そしてフロックがやってたことも、『古き良きエルディア帝国』という、一回終わった時代にカムバックしてもらうことだったし。
それって過去の『エルディア帝国の残虐な歴史』をちゃんと見てないってことだよね?
昔のグリシャがまさにそうだったけど、都合の悪い部分は全部『マーレのねつ造』であって『歴史』に学ぼうとしなかったんですよこの人。なので結局、『体験』で学ぶ愚者にしかなれなかった。
『歴史』に学べる賢者ぞろいのハンジさん達兵団上層部は、『グリシャの失敗』や『先祖の残虐な歴史』を繰り返すまいと『新しい時代』を目指そうとしたけど、外も中も『愚者だらけ』な上、始祖持ってたのが『歴史』どころか『体験』ですら学べなかったエレンだった時点で詰みだった。
こん時のお前どこーーーーーーーーーーー!?
あなた『進み続けた者にしかわからない』だの『オレは進み続ける』だの、一見かっこいいこと言ってたけど、進んでないじゃないですかー。
19歳の『成長した大人』だったはずが、始祖パワー手に入れたとたん、身も心も『過去のオレ』に退化してたじゃないですかー。
エレン「オレは進み続ける!(※『未来へ』とは言ってない)」
たしかに『過去のエレン』や過去の進撃継承者達は『未来のエレンの記憶』を目指して進撃していたかもしれないけど、『未来のエレン』は『記憶を送るために過去のほう向いてた』んですよ。ってことは『ゴール地点のさらにその先の未来にはずっと背中向けてました』ってことだよね?
だから『死んだ後のことはわかりません。アルミン達に丸投げします』だったんでしょ?
あなた、後ろに進撃してなにがしたかったの?
タイトルを『退却の巨人』にしたかったの?
アルミン「勝てる(確信)」
エレン「これもうイジメじゃないでしょうか……」
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それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
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