進撃の巨人 進撃のヒモ男考察その6 欲張りエレンと無欲のリヴァイ編【最終回ネタバレ】
進撃のヒモ男・エレン被害者の会第6回。今回は人類最強の無欲だったリヴァイ編です。
エレン・イェーガーさんに対して個人的に思ったことを好き放題に書いているので、『エレンすてき☆ カッコイイ!』と思っていたい方は速やかにお引き取りいただくことをオススメします。
139話最終回ネタバレ含みます。
進撃のヒモ男被害者の会・無欲のリヴァイ編
元々ミカサは『外の世界』とかにあんまり興味がなくて、おうちの中で遊んだりするようなおとなしい子だった。
地下街でアウトローな生き方してたリヴァイも、そうならざるを得ない環境だっただけで、この人も本来は仲間とそれなりに楽しくやっていければいい人だった。
なのでエレンのような『強欲なヤツ』からすると『つまんねぇヤツ』『意思がない』ように見えるのかもしれないけど、これって『ない』のは『自分の意思』じゃなくて『欲』じゃないの?
『欲しがり』のエレン
エレンは『すごく恵まれた子』だった。
『医者の子』という『いいとこのぼんぼん』で、家に帰ればやさしい母ちゃんがおいしいご飯と清潔で快適な部屋を用意してくれて、何不自由なく生活してる。それがエレンの『当たり前』であり、わざわざ『欲しがる』ようなもんじゃなかった。
最初から全部持ってるくせに『オレには何もない』と不満を抱え、『自由という名の欲望』を膨らませ、そんな自分の考えを他人に肯定させるべく、外に対して攻撃的になっていったのがエレン。
エレンって『異端者扱いされてる』ってキャラ紹介見かけるけど、『異端だから嫌われてた』んじゃなくて『自分が一番正しくてそれ以外はみんなバカ』って態度のクッソ嫌なヤツだったから嫌われてただけなんじゃないですかねぇ……?(本当に『異端』を理由に排除されてたのはアルミン)
『ロストガールズ』じゃ、ミカサに超えらそうに自分の価値観押しつけて泣かせたり、自分の気に入らない人を殴ったりと(原作もだけど)、最高に嫌なクソガキ様でした。ちょっとウチの子に近づかないでくださる?
アニメ版は『ミカサの都合のいい世界』という設定の手前エレンがマイルドだったけど、漫画版はホント嫌なクソガキ様だったよ……
あなた、一時は『オレは特別でもなんでもない』って言ってたじゃない……『特別でもなんでもない』と思ってるヤツが『人様の生殺与奪の権利』行使するか!(むしろ『特別』になりたくて行使したんじゃないの?)
そういや地味に目ぇ反らしとったわコイツ。
『無欲』なアッカーマンズ
欲しがるエレンに対し、リヴァイやミカサは『無欲』だった。
『無欲』な人って『幸せ』のハードルが低いんですよ。そりゃあ『すでに持ってるもの』で満足してるんだから、エレンみたいに『欲しがる必要』もなけりゃあ『押し付ける』思想もあるわけない。
実際、ミカサは『エレンのそばにいられるだけで幸せ』だった。
幼少から毎日がサバイバルだったリヴァイは、エレンからすれば『当たり前で退屈な暮らし』というヤツが、文字通り死ぬほど苦労しなきゃ手に入らない贅沢品だった。
地下街時代は地上へのあこがれはあったものの、それでも『仲間達とそれなりに暮らしていける』んなら、別にどこでもよかった人。ついでに部屋が清潔で紅茶があれば上等。
『悔いなき選択』では、先にとっ捕まったファーラン達を見捨てることなく自分も一緒に捕まり、アニメ版では2人を守るために、危険な壁外調査は自分だけで行こうとしたんだよね……
本物の『強欲な人』は、欲しいものを手に入れた瞬間、すぐ次の欲しいものを求めるんですよ。自分を犠牲にしてまで守ることもしない。
でもリヴァイは、手に入れた仲間を大事にそれ以上は求めず、紅茶とか嗜好品とかプチ贅沢で満足できるんだもんな……
本人は『自分は欲張り』と思ってそうだけど、それド●ゴンボールに1日1プリンを願うレベルの欲張りですよ……
リーブスのおっちゃんの『あんた商人より欲が深い』ってのが、かつて当たり前すぎてわざわざ欲しがるもんじゃなかったはずの『平穏無事』が、すっかり『贅沢品』になってしまったおっちゃん自身への皮肉に聞こえる。
『誰かのため』に生きたリヴァイと『誰かさん』のヒモ女にされたミカサちゃん
元々地下街で生きてたリヴァイが怪しい仕事をきっかけに地上に出たのは、『ファーラン、イザベルの夢(地上への居住)』を叶えてあげたかったから。
調査兵団に入ったのも『エルヴィンが自分の力を求めた』から。ハンジさんを死地に送り出したのも『地鳴らしを止めること』が『ハンジさんの望み』だったから。
ズタボロになりながらも最後まで戦い抜き、生き残ったのは『死んだ仲間達の願い』だったから。
無欲なリヴァイは『仲間の夢』を叶えるために生きたわけだけど、これってヘタすりゃ『ヒモ女』にされかねないタイプ。
しかしリヴァイはケニーの『高等教育』を受け、なおかつ地下街という修羅の国で磨かれた『人を見る目』と『他者への厳しさ』があった。なので相手を『ヒモ男』に育てることもなければ自分が『ヒモ女』にされることもなかった。
↑ケニーせんせいのハイレベルじゅぎょうふうけい
リヴァイは『自分で選んだ人』となら誰とでもそれなりにやっていけたんだろうけど、ハマった相手(調査兵団)がワールドワイドだったがために『偉業を成し遂げた人の奥さま』的なポジションになった。三代に渡って調査兵団団長を支え、アルミン団長を即日ヒーローにしたのはまさに内助の功。
『欲望』のスケールは小さいけど、あなたの懐底なしですか? ってくらい懐が深いよね……
ちなみに『男を見る目』がなかったのがミカサとヒストリア。
こういう『何も欲しがりません。あなたさえいてくれれば』ってタイプは、『相手の望み』を叶えてあげたいと尽くしちゃうんでしょうね。そこはリヴァイと同じ。
けどリヴァイは『人を愛し己に厳しい強い人』を選んだのに対し、箱入り娘のミカサとパパすらヒモ男だったヒストリアは『他人に厳しく己に激甘な弱っちくん』をうっかり愛してしまったがためにヒモ女に……!
ダメ男にはケツキック入れるくらいの厳しさ持っとかなアカン!
尽くしてくれることに気をよくした『他人に厳しく己に激甘な弱っちくん』は立派な『ヒモ男』へと成長し、好き勝手しだすんやな……『大事な人』に『同胞と●し合いさせる』とか『愛する人を●させる』とか、それホントに『大事な人』だったんですかねぇ……?(疑惑の目)
厳しいツッコミ入れてくれるジャンのほうが、よっぽどミカサを大事に想ってたよ……!
ヒスちゃんも『パパという名のヒモ男』を断ち切ったと思いきや、その切ったヒモが『NEWヒモ男(エレン)』に接続されてしまうとは……(ある意味エレンのおかげで世界は『強欲』を捨て、『無欲』なヒストリア女王がやりやすくなったと言えるかもしれんけどさぁ……)
ミカサもヒストリアも、最終的に『自分が愛した人』より『自分を愛してくれる人』と一緒になったの正解だと思う。男見る目ない。(断言)
一方、『父親』という『いい男』を見て育ったサシャはエレンなんてアウト・オブ・眼中だったので、一緒に楽しくご飯が食べられる(重要)コニーやニコロと仲良くなり、『間違いを正せる父』を見たアニはアルミンへとさっさと軌道修正したのよね……
『間違い』と気づいたら正す。パパの教育が生きてるよ!
進撃の強欲ケチ野郎決定戦
昔プレイしたゲームで、強大な力を持つお姫様が『大きな力を持つ人は大きな夢を持たなきゃいけないの?』と、自分のささやかな夢を笑われたことを嘆くんですが、当時、ボーっと生きてた自分にはよくわからなかった。しかし今なら断言できる。
姫様、『強大な力』を持つ者こそ、誰よりも『無欲』でなければなりませぬ……!
だって『強欲な人』が『強大な力』を手に入れた結果がエレンだったりエルディア王だったりマーレだったりしたわけジャン? この人達、『自分の欲望のためなら他人を犠牲にすることが出来る人』なんですよ。そして『強欲』は『ケチ』とセット。
なので『この力は自分のものだ!』『だから自分のためにしか使いません!』と独り占めする。それってかつて、エレンが思った『弱っちいヤツの発想』ですやん……
実際、エレンに触発された島民は『自分達さえよければそれでいいんだよ!』と『強欲』に呑まれ、他人を犠牲に自分達だけ幸せになろうとした。これは『欲望』への敗北。ついでに『巨人』にも負けてる。
コニーも一時は『母ちゃんを救いたい』という『己の欲望』に呑まれかけたけど、『友の勇気』と『家族からもらった無償の愛』が『欲望』に打ち勝った。
『無償の愛』に『無償の愛』で応えられるのがコニー。
『エレンを止める』と聞いて『やります』と即答したミカサに対し、ジャンは『己の弱さ』に呑まれて『もっともらしい言い訳』をして逃げようとした。
けど、マルコを思い出して踏みとどまったのは、根っこが『誰かのため』にがんばれる『無欲な人』だったから。『将来の夢は安全で快適な暮らし』って、それもう兵長と同じじゃない……
『己の弱さ』に屈しなかったのがジャン。
リヴァイは『強大な力』を持ってはいたけど、その力はあくまで『自分と仲間達が生きるため』にしか使わず、持て余してたくらいだった。
けどそれは、無欲なリヴァイが『それ以上を望まなかった』からで、それはもったいないと『力の使い道』を示したのがエルヴィン。
それに従ったのは、リヴァイが『無欲な人』であり、『誰かのため』に生きられる人だったから。
そしてその力をケチることなく『誰かのため』に使い果たした。
壁の王とアッカーマン
一方『人間の欲深さ』に嫌気がさして引きこもったのが壁の王。一見『無欲さ』からの行動に見えるし、本人もそう思ってそう。
でもこの王様『楽園を作る』という『欲望』があって、そのために子孫や民に『尊い犠牲』になってもらった強欲キングなのよね……だってあなたが作りたかったのって『みんなの理想の楽園』じゃなくて『あなたの理想の楽園』ですよね……?
『あなたの楽園』が『みんなの楽園』だなんて、そりゃ傲慢ってもんじゃないですかね……?(ジークと同類)
『強大な力』を民には惜しみ、自分の欲望のためには使うって、それもうキングとして一番ダメなヤツじゃない。『己の欲』に敗北した『弱っちくん』だったから、アッカーマンに見限られたの?
暴力を信奉するケニーは無自覚暴力マンだった王様に惹かれちゃったかなぁ……ウーリ本人は暴力の人じゃなかったんだろうけど、ウーリの中の『初代壁キングの暴力』をウーリのものと勘違いして、『強大な力を手に入れると慈悲深くなる』なんて思っちゃったんだろうか?
つまりウーリは『強大な力』があったから慈悲深かったんじゃなくて元から慈悲深かった。
ケニーは『強大な力を持つウーリ』に惚れてたつもりが『慈悲深いウーリ』に惚れてたのであって、ちょっとその辺勘違いしてたんじゃね? 『力以外のものに惚れた』なんて認めたくなかったのか?(いまわの際にそれを自覚して、注射器をリヴァイに託したのか?)
そういう意味じゃあ、ケニーは初代壁キングと同じ『力に溺れた心弱き者』だった。『暴力に屈しない本当に強い人』を選び、自分もそうなったのがリヴァイ。
そして『己の欲望』に敗北し、『己の弱さ』にもボコボコにされ、『強大な力』に屈し、両親や仲間達の『無償の愛』に最悪の回答をして見事全敗したのがエレン。
かつて巨人に屈していた同期に偉そうなご高説たれといてお前……(『晩節を汚す』ってこういう……)
リヴァイが心臓を捧げたもの
『欲望』って『生きる希望』や『行動原理』になるから必要なものなんだけど、調査兵団ガチ勢の皆さまは、自分の欲望を満たすために他人を犠牲にしようとまではしなかったんですよ。
それをするくらいなら自分を犠牲に希望は誰かに託せる無欲で強い人達だった。(そもそも『公に心臓を捧げる』ってそういうことだもんな……)
無欲なリヴァイは、そんな仲間達を呆れながらも愛し、無欲な仲間達もリヴァイを愛した。
一方エレンは、『他人を犠牲にしてでも手に入れてやるぜ!』という『強欲野郎』だった。
そんな男を愛してしまった無欲なミカサは、まんまとヒモ女にされた。
リヴァイは『大事な仲間達』を喜ばせるためなら我が身を犠牲にがんばれるし、『どうでもいい人』にどう思われようとどうでもいいと思える無欲な人だった。『自分の心臓』は『仲間達』に捧げていたから、自分の一番大事なものを差し出すことも出来たし、最後まで生き残って『大事な仲間達』を喜ばせた。
エレンも『大事な仲間』を喜ばせるために我が身を犠牲にがんばってたつもりが、それは自分を正当化させるための『自分についたセコイ嘘』に過ぎず、本心は誰かのために『自分の自由』を捧げるなんて絶対イヤで、かつて自分を異端と否定した人達に自分を肯定させ、手に入れた強大な力を自分のためだけに使った強欲セコケチ男だった。だから世界のほうに犠牲になってもらい、自分の命も粗末にし、『大事な仲間達』を泣かせた。
そもそもエレンって、巨人パワーがなけりゃあ『なんにも成し遂げられないで終わったお口だけの人』になってたはずの子なのよね……(1巻で退場)
誰よりも巨人パワーの恩恵受けてたクセに、な~にが『駆逐してやる!』だよ……
こんな『嘘つきで業突く張り』なクソガキ様が、リヴァイのようなヒーローになれなかったのは当たり前だった……!
だってエレンがやったことって『そりゃあ面白いからだろ』と言ったグロス曹長とまったく同じだよ……?(『息子がこんな目に遭ったら胸が締め付けられる』と言ったのもグロス曹長)
グリシャは『面白くなかったよ』と言ったのに、その記憶を見たはずのあなたは、笑いながらラムジーくん達踏みつぶしましたよね……?
エレンはアルミンに『お前の頭はベルトルトにやられちまった』なんて言ってたけど、『記憶の影響』なんてまったく受けないってことが、エレンのおかげでよくわかりました。あなたの前世、グロス曹長?
ホント、なんでこう……いいところは似てくれないの?
『欲深い人』は『無欲な人なんていねぇ』と思ってるから、『無欲な人』が偽善者っぽく見えるんだろうけど、ガチもんの偽善者は『自分の強欲さ』を『みんなのため』というキレイなオブラートに包んで進撃したエレンやジーク、壁の王みたいなヤツだよ……だまされねーからな。(『自分への嘘』がなかっただけグロス曹長のほうがよっぽどマシ)
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相川 暁さん
コメントありがとうございます!
単純に『進撃』の反対語が『退却』だったので、『退却』にしただけなんですよね……実は私も迷ったんですけど、エレンはどうにも『未来から逃げた(大人になりたくない)』感じがしたので、逃走的なイメージで反対語をそのまんま使いました。
たしかに『逆走』だとマイルドですよね……『後退』だと『ああだから最近デコ出しヘアになったのかー』と別の後退をイメージしちゃうし。(コラ)
あ! 『退化の巨人』のほうがよかったかも!
ホント、成長したと思ってたのに、どうしてこうなったのか泣きたくなりますよねこの主人公……(;ω;)
金目銀目さん
熱い考察ありがとうございます! 実は前回のコメントいただいた後、急遽書き起こしたのが今回と次回予定の考察だったりします。自分でも思った以上に長くなってしまいましたが……
私も進撃の巨人ほど色々なことを考えさせられた漫画はありませんでした。最終回終わったら書くことなくなるかなーと思いきや、意外とまだまだ続いてますし(笑)
このブログが少しでもお役に立てたのなら、考察した甲斐があったというものです。ありがとうございます!
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それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次回は死に急ぎのエレンVS生き急ぎのハンジです。
↓次の考察はコチラ
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エレンに対する考察が偏見とエレン嫌いです!ってのが見えすぎててなんというか違うなあって感想しか湧かない
全てのエレンへの批判が的外れというかなんというか
コメントありがとうございます~!
それだけでは私の燃えたぎる『エレンが嫌い』というハートは揺らぎませんよ!
肝心なのはあなたのエレンへの熱いハートです。もっとあなたが想う『エレンのステキポイント』を熱く語ってください!
興味深い記事をありがとうございます。ヒモ男とは言い得て妙です。
エレンは基本、ガキだと思います。現実と向き合いたくないから、すべて破壊することを望んだ。幼児退行しながら、笑って子どもまで踏み潰した(そういう表現ですよね)。彼の自由は、責任を伴わないガキの自由。
でも、そういうガキのエネルギーに魅せられ、絶望で脅かされて巻き込まれてしまったのが、ミカサとヒストリア。彼女たちが自分を愛してくれる人のもとにおさまることになるというのも、ヒモ男に懲りたというよりも、作者がエレンの後始末を懐の深い男たちにさせたようで(死後も愛されたエレン)……いろいろと人間って哀しいなと思いました。
コメントありがとうございます!
ミカサもヒストリアも、最終的に『ワガママが言える対等な相手』と収まったのはせめてもの救いに思えました。
本当の『大人のいい男』は『女にワガママを言わせてあげる』もんなんだよエレン……!(だからハンジさんはリヴァイの隣で弱音を吐けた)
死後もミカサや仲間達がエレンを愛し続けたの、『エレンにあんなことをさせたのは自分達のせい』っていう『前提条件』でエレンを見てるからじゃないですかね?
正直これ『ペットと飼い主の関係』で例えるとわかりやすいかも。
幼い頃から一緒に育ったペットのクマを『この子は家族!』『優しいこの子が人を襲うわけがない!』と盲信してたけど、やはりクマはクマだった。
油断して家ん中で放し飼いにしてたら脱走して大勢の人を襲ってしまい、愛しているけどそれでも『これ以上あの子に人を傷つけさせちゃいけない』という『飼い主としての責任』を果たすために射●した。
この子がしたことは『全部自分の甘さ』のせいだからこの子は悪くない。だから死後も愛し続けた。みたいな……
『家畜は嫌い。だけどペットになるのはOK』とはまぁ……
お返事ありがとうございます。
ハンジさんは、まさに、『この子は家族!』『優しいこの子が人を襲うわけがない!』って思いたかったんだろうなと思います。ハンジの中二病いじりとか言われているけど、あれはハンジさんなりにエレンの異変に気づいて、コミュニケーションをとろうとし、でも、アプローチの仕方がハンジさんだった(ピークへの歯磨き発言と同様に)。エレンはこのころから隠し事をしだすわけで、その異変をハンジさんは見逃していなかったという表現だったと思います。
マーレ襲撃後、ハンジは再びエレンにアプローチを試み、胸ぐらつかまれて、もう自分の言葉が届かないことを思い知ることになります。それでもジークと切り離せば(リヴァイの髭○すはハンジの意志でもある)、104期が説得すれば、15歳のかわいいエレンが帰ってくると信じたんだろうなと。
最初からエレンを化け物と見抜いていたリヴァイも、ハンジ同様にエレンを取り戻そうとしていたわけで、とんでもない子を家族にしたばっかりに、みんな大変な目にあいましたね。
そもそもリヴァイが監視しているジークとエレンが合流する計画は、ジークがリヴァイを殺すことを前提にしており、そこにフロックがハンジを連れていくのですから、エレンはこの二人の命には無頓着だったとしか言いようがありません。彼の守りたい人の中に、父ちゃん母ちゃんのように思ってくれていた二人は入っていなかった。やはりクマはクマだった……
諫山先生がエレンは究極の自己中だと言ってたのかなり初期だったんです。当時は厨二だけどら、そこまでかなぁ?と思ってましたがマーレ編地ならし編と進んで.これほど周りを不幸にする自己中男は全漫画探しても中々居ない!と腑に落ちてますw
海見るまでのエレンが下手に真っ直ぐな眼をしてたのがいけなかったww読者は信じちゃう。わたしも最後の見るまでどっかで、このまま終わるわけないと思ってましたが、エレンはそのまんまダメなまんま終わりましたね。
リヴァイやハンジさんは初期から見抜いていて、調査兵幹部は世界一精神的に成熟した大人だったな…と。ハンジさん…世界は惜しい人を失いました。本当の智慧を持つのはハンジ団長でしたね
コメントありがとうございます!
ホント、エレンにはまんまとだまされましたね。『自分の身勝手のために大事な人達を泣かす』って、少年漫画の主人公が一番やっちゃアカンやつ……!
でも幼少のエレンを思い返してみると『そういや元から超自己中やったわ……』という……きっちり伏線張った上で少年漫画の常識打ち破った諫山先生、すごい。(一番エレンを甘やかしていたのは読者だったのかも)
後半のエレンとそれに同調して兵団潰した島民達の姿を見てると『悪貨は良貨を駆逐する』という言葉を思い出します。
自分達こそが『悪貨』であり、ハンジさん達という『良貨』をわざわざ排除してしまったと島民達が理解し、惜しむことが出来るようになるのは、早くても孫の代くらいなんだろうなぁ……一番それに気づかなきゃいけないエレン本人が、謝りもせずダメなまま逝ってしまったのがなんか悔しい(涙)
こんばんは。
楽しく読ませてもらい、鋭い洞察力に思わず関心しました!
エレンは強欲ですね。そして、本当に強欲な人間は欲しいモノを手に入れても感謝をせず、すぐ別のモノを欲しがる、というのは自分にも心当たりがあるのでギクッとしました^_^
エレンが一番問題なのは「強欲」なのではなく、「自制心の無さ」だと思います。
強欲かつ自制心が無い赤子が強大な力を持ってしまった結果、人類の8割が滅ぼされた。
強欲でも自制心のある人なら、あんな結末にはならなかったと思います。
作者はエレンのことを「自分が見たくなかった内面の投影」だと言ってましたから多分、誰の心にもエレンは住んでるんだと思います。
自分の中のエレンをどれだけコントロールできるか、が鍵ですね、、
ちなみに私もエレンは仲間のために自己犠牲した、と勘違いしてました。
作者の見せ方が上手いのもあって、エレンはいい奴だという幻想の罠にハマってました。
連投すみません。
私は若い頃はエレンが好きだったので世間ではリヴァイが人気なのが納得いきませんでした。
でも今思えばリヴァイファンの女性たちは「男を見る目」があったんですね。
私はエレンファンだったので自分の男を見る目の無さに呆れました。
コメント、ありがとうございます!
昔は魅力的に感じていたキャラが、大人になるとそうでもなくなったり、逆に昔は気にしてなかったキャラがすごく魅力的と気づいたり……年とったあるあるですね。(笑)
エレンは「自分が見たくなかった内面の投影」……実は、なんでこんなにエレンに腹が立つのか考えたことがあるんですが、理由のひとつに、エレンの中に『昔の自分』が見えて、余計に腹立つんだろうな……というのがあります。(同族嫌悪?)
今でこそエレンに『そんなことしちゃダメでしょ!』とキレ散らかしてはいるけど、本当に一番それを言ってやりたいのは『昔の自分』なんですよね……
でも、ホントにそれを言ってやることが出来たとしても、『昔の自分のおつむ』じゃ理解出来ずにおバカなままなんだろーなーというのもわかる。なぜならエレンと同じ『バカ』だから。(涙)
『昔の自分』はどうにもならないので、せめて『これからの自分』はエレンみたいにならないよう、『進撃の巨人』を『己への戒めの書』として、大事にしていこうと思います。
自分の中にいる「エレン」をどれだけ受け入れられるかが鍵ですね。
誰の心にもエレンはいるんだと受け入れてしまえば楽になる気がします。