アニメ『チ。-地球の運動について-』第4話 この地球は、天国なんかよりも美しい 感想と考察 天国逃避のネガティブオクジー
アニメ『チ。-地球の運動について-』の感想と考察。今回は第4話『この地球は、天国なんかよりも美しい』となります。
- 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
- 完全に初見となります。心優しい原作勢は、あたたかく見守ってあげましょう
10年後のネガティブ主人公
衝撃の3話から10年飛んだ第4話。
……あ。ホントに主人公交代なんだ……ラファウ……(;ω;)
しかし……新主人公がモブ顔やる気なしの寝不足そうな青年と、やはりモブ顔のおっさんコンビ……! これは……! 少年ジ●ンプだったら許されんヤツ……!
天才児だったラファウと比べると、両者ともに『フツーの人』っぽいね。職業はさておき。
でもちゃんと強い&希望&行動力を持ってるのは主人公してる……問題は『希望』と『行動力』担当がおっさんということだけだ!
オクジー「ほっとけ」
グラス「ほっとけ」
さて、新主人公のオクジーくん、『世界、チョレ~!』のラファウと違って超ネガティブ。
でも、世の中を憎んだりしないのは偉いと思う……ラファウみたいな一見『恵まれた子』を見て、『うらやむこと』はあっても、嫉妬したり憎んだりはしなさそう。
まあ、恨んだり憎んだりにもエネルギーがいるから、単純に『生きる気力』がないだけかもしれんけど。
いつ救うか? 今でしょ!
作中の皆さま、『天国』ってのを真面目に考えてるようで。たしかに日本でも、『死後は極楽浄土に~』なんて言ってた時代もあったし……
でもぶっちゃけ、『死んだ後より今救ってくれや!』ってのがみんなの本音だと思うんですがそれは。『来世に期待!』と大して変わらんやん……(言っちゃいけない『暗黙の了解』ってヤツなんかね?)
オクジーくんのネガティブって、冒頭の神父さんが言ってた『地球が最下層』とか『この世と人間は汚い』とかいう『教え』がネガティブすぎんのが原因だと思うんよ。(ハズレ神父引いたのか、『教え』自体がこうなのかは知らんけど)
そら、『生まれて来てごめんなさい!』ってなっちゃうよ!
『わかってくれた』んじゃなくて『あ、コイツ関わらんほうがいいヤツや』ってドン引きされたのよあなた……
オクジーくん、そんなネガティブな教えを真に受けるとか、根は素直なんかね?
ネガティブな時って、他人のポジティブな話とか受け入れず、むしろネガティブな話を聞いて逆に安心して同調しちゃうことあるからなぁ。
つまりオクジーくんのネガティブを肯定しつつも『ポジティブな行動』が取れるよう導くには、こう言えばいいんだよ!
「悩みや懺悔を吐き出すとすべて浄化して天国に行けるようになるステキな壺があるんだけど10万円で買わない?」
オクジー「それを買えば天国行けるんですか!?」
グラス「そいつは悪魔崇拝者だからやめとけ」
オクジー・グラスのお仕事
ネガティブオクジーくんに対して、相方のグラスさん。若いもんに『夢』や『希望』を持つことの大切さを語るの、あんたいい人やな……お辛い過去があんのに。もしくは『お辛い過去』があるからこそ、夢や希望にすがりたいのか……
でも『仕事』とはいえ、『若い人の夢と希望』を奪った直後にそーいうの語るのはどーなん? とは思うけど……(そら決闘申し込むほうも申し込むほうだけどさぁ……)
『民間警備組合』と言いつつ、なぜか『決闘代行』してんのが最高に意味わからんのですが。(覆面かぶりだした瞬間、『強盗!?』思ったわ……)
しかも相手降参して決着はついてんのに、『おうちに帰るまでが遠足』のノリで『命を取るまでが決闘』とか、そこまでのリスク背負ってやる必要ありますか……? わざわざ覆面までかぶって。(白目)
これ、相手が無茶苦茶強かったら、自分も●されるってことじゃん! なんつー仕事だよ!
いや、そもそも命がけの決闘なんかすんな! ほら、勝負するなら他にもピンポンとか七並べとか将棋倒しとか色々あるでしょ!(オカンか)
こんな仕事してるってことは、オクジーくん達、身分的には『下のほう』ってことなんかねやっぱ。
でも『下のほう』だからといって、『命の取り合い』の仕事をするかしないかの選択権くらいはあると思うんですが……
最下層のさらに下
オクジーくん、仕事でしたこととはいえ、今際の際の『地獄に堕ちろ』が堪えたようで。
かつて、神父さまに『地球は最下層』と言われたのに、あるじゃん。さらなる『下』が。
新主人公のオクジーくん、『天文学うんぬん』というより、『天国はあるかないか』がテーマっぽい。
『世界、チョレ~!(現実)』がラファウだったけど、今度は『天国、サイコ~!(妄想)』か……(白目)
ぶっちゃけラファウは、将来への『希望』に満ちてたんだよなぁ……ところが『あんなこと』になって。
傍目には、『肉体が灰になったら天国には逝けない』なんていう教えよりも、過去の偉人や持論を信じて『死』を選んだラファウのほうが、『現世』への希望がなくて『天国』に逝ったように見えちゃう図式に。
でもラファウは、別に現世への『希望』がなかったんではなく、『希望』があったからこその『あの選択』だったんだよ……そうでなきゃ、研究書もお手紙も残さない。
しかしその後継? が、現世に『絶望』しかなく天国に逃避するネガティブにーちゃんか……いやあなた、『天国』なんて行ったこともないのに、『サイコー』かどうかなんてわかんないでしょ……
しかも『ボクには生への欲求ありません』なんてツラしてる割に、代行業とはいえ『命をかけた戦い』をなぜかやっている。おまけにちゃんと強い。
早く天国に逝きたいんなら、負けてあげりゃあいいのにそういうこともせず、命乞いしてる相手の命を仕事なのでと奪い、『天国サイコー!』言ってる自分はなかなか天国に逝こうとしない矛盾。
『命をかけたやり取り』の中でこそ『生』の意味を見い出せるというものだし(実際にそれで『生の意味』を見出したのがラファウ)、ホントは人生に期待もしたいし生きることに執着もしてるじゃんあなた……
火星が止まった……
2年間も追ってた火星が止まり、その軌道があさっての方角に折れたことに心が折れるグラスさん。さすがのネガティブオクジーくんもかける言葉がなくてめっちゃ気ぃつかってる……
これでオクジーくんが人の心を持たないサイコ野郎だったら、『ほら、だから期待なんてしちゃダメって言ったじゃないですかー』とか言うんかな?
でも、オクジーくんだって残念そうな顔してたし、期待はしてたと思うんだよね……
酒場で絡んできた上流階級のおっさんはこうなることを知ってたんだろうね。ちゃんと『学問』として学んだ人なんだろうと思われる。
でもグラスさんがすごいのって、『知識』もなんもないところから、火星が規則正しく動いてるってことに気づき、さらに『観測』して自分なりの『理論』を出したことなんだよなぁ。『正しい』かどうかは重要じゃない。
ちょっかいかけてきた上流階級のおっさん、火星の軌道のことを教えようと思ったのかもしれないけど、楽しそうに語ってるグラスさんに黙っててあげるの、『いい人』だったのかもしれない。まあ、高見からバカにしてただけかもしれんけど。
グラスさん、すげぇかわいそうだったけど、その後もやさぐれずに仕事をちゃんと続けてるの偉い。
チ。の皆勤賞おじさん
OPのヒゲヅラおじさん、話が10年後になってもしやと思ってたけど、やっぱノヴァクかーい!(やる気のない面構えが一致してたからな……)
おま、10年経ってんのに、薄くなるどころかもっさりするとか、隣のトンスラくんにそのしぶとい毛魂分けてやれよ!
ノヴァク「増えたんじゃなくて伸ばしただけなんスよ……」
トンスラくん「こういう髪型なんスよ……」
ノヴァク、第1話から何気に皆勤賞。相変わらず娘LOVEで、袖真っ赤な服着てんのね。
しかし娘さん、年齢的に思春期真っただ中か。
この年頃っつーと『パパの服を私のと一緒に洗濯しないで!』『パパ嫌い!』とか言い出す頃だけど、ノヴァク、耐えれんのかな?
あなたの心にフベルトさん
異端者のおじいちゃん登場ですが……うん。とりあえずあなたのこと、『フベルトさん2号(仮名)』と呼ぶわ。
なぜか『例のペンダント』まで持ってるし、さてはあなた、フベルトさんが転生して新主人公の前に現れたんですね!?
フベルト「『実は生きてた』じゃなくて老人が老人に転生するんか……」
それにしても、フベルトさんからラファウに渡ったペンダントが、今度は2号を介してオクジーくんに渡るのか……もはや呪いのアイテム。
そして『この地球は天国よりも美しい』という言葉でグラスポイントを見事カンストさせることに成功したフベルトさん2号(仮名)の悪魔っぷり。こっから、3話のラストに繋がる模様。
そしてグラスもグラスで、あくまでも『脅されて仕方なかったんですぅ!』とオクジーくんのための逃げ道を用意してあげるの、心にフベルトさん因子持ってますねあなた……
心にフベルトさんを持ってるヤツは、きっかけがあればハジケられるんだよ!
ラファウ「ハジケは伝染しますからね」
フベルト「人を病原菌扱いすんな」
これまで天文学(正確には地動説だけど)は『神様の教え』と逆の方角にあるみたいな扱いだったけど、むしろ『神様の教え』に近づくのが天文学みたいなことになってくんかね? だからフベルトさんは、『神学を学ぶ』と言ったラファウに天文を学ぶことを望んだ?
ペンダントの謎
どうやらフベルトさん2号の導きによって、3話の石箱に2人がたどり着くようだけど。2号おじいちゃんは石箱の存在をどこで知ったんだろう? そしてペンダントもなんでおじいちゃんが持ってんの?
可能性は、生前のフベルトさんが、隠し場所をラファウ以外の誰かにも教えてたってことだけど、それにしては、10年間も同じ場所に置きっ放しで、しかもラファウの手紙までそのまま石箱に入ってる……
ペンダントも、フベルトさんが『まったく同じペンダントを複数用意してた』ってことでないなら、ラファウがつけてたのと同じペンダントだよねぇ……ふつーに考えると、『遺品』としてポトツキさんが持ってるはずだけど、このおじいちゃんの正体がポトツキさんとかいうミラクルでないのなら、どういう経緯で2号おじいちゃんに渡ったのか謎。
逆に言うと、フベルトさんが用意したペンダントがラファウのひとつだけで、石箱の存在のヒントもラファウ以外の誰にも明かしていないとなると、残された可能性はラファウ生存? 私はあきらめてねーぞラファウ……!
でもラファウのペンダントって、実はポトツキさんに研究バレ以降は身に着けてないんだよね……
ということは、ペンダントはすでに手紙と一緒に石箱の中に隠した可能性もあるから、単純に『2号おじいちゃんが偶然見つけただけ』ってオチもあるんか……ラファウ……(;ω;)
そしてエンディングのメンバーも今回から替わったけど、なんだこの愉快な3人パーティーは……(トンスラ坊主、代闘士、美少女……)
そしてここにはグラスさんがいない。ということは……あっ。(察し)
ラファウは1人ぼっちだったけど、仲間がいるってステキだね!
それでは今回はこの辺で。
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