機動戦士ガンダム水星の魔女 第15話『父と子と』感想と考察 グエルくんの受難と反抗期のシャディク

機動戦士ガンダム水星の魔女第15話『父と子と』感想と考察。
今回は12話以降行方不明だったグエルくんが完全に主人公の回でした。なんでこんな不憫な目に遭ってんのこの子……
よくわからなかった地球の状況が判明したり、シャディクくんの目的やノレアの目的、ミオリネの花嫁ゲームの目的など、だんだんわかってきたことを考察。

グエルくんの受難

第2期始まったというのに、これまでオープニングしか出番がなかったグエルくんがようやく登場しました。
トイレに拘束され子供に八つ当たりされたりする悲しい姿で。

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

不憫……！

え？　この子、ただ学校に行って、一時はホルダーになったり寮長やったりがんばってただけだよね？　ここまでひどい目に遭うほどの悪い子でしたっけ……？
父ちゃんとの約束破ったせいで寮追い出されたりしたけど、その後も人のせいにせず腐りもせず信頼取り戻そうとせっせと働いて、今、自分に出来ることをしてただけだよね……？
なのにいきなり戦闘に巻き込まれるわ地球に連れ去られて拘束されるわ子供の八つ当たりで罵倒されなぜかいきなり爆破されてガレキの下敷きになっちゃったり目の前の瀕死の女の子助けようとするも何も出来ずその死を看取ったり……

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

不憫……！（2回目）

それにしても、地球に連れ去られてたとは……たしかにオープニングでそれっぽいトコいたわ。
しかもグエルくん、二週間以上こんな状況だったんか……子供らがソフィのお墓作ってたってことは、時間軸はスレッタ達と同じってことでしょ？（13話は12話から二週間後。それから14話までの間でで2～3日は経ってるはず……）

つうことは、ラウダくん、お兄ちゃんの消息未だ知らないってこと？
ラウダくん目線だと、たしかにスレッタさえ現れなけりゃあお兄ちゃんは今でも学校でホルダーやってて、パパになんかあったとしても頼れるお兄ちゃんと一緒にがんばれたと思うと、八つ当たりとわかっていても八つ当たっちゃうかもな……
しかし、父ちゃんの死もグエルお兄ちゃん失踪も、もとはと言えば父ちゃんが総裁暗殺とか穏やかじゃないこと企んだせいなんだけどね……まあ、それがなかったとしても、シャディクくんがなんかやらかして結局似たような状況になってたかもしれんけど……（知らないって罪……）

にしても、『グエルパパの身勝手の代償』と言うには、重すぎやしない……？
グエルパパどころか、むしろ『スペーシアンの身勝手の代償』が『スペーシアン代表』としてなぜかグエルくんに乗っかってきた勢いなんですが……（『代償の取り立て人』の仕事っぷりよ……）
いやたしかに、1話あたりでは『スペーシアン様』な振る舞いだったけど、そんなんグエルくんだけじゃないし、未熟さからくるもので、根は真面目な子だよね……？

そうなると『アーシアンの身勝手の代償（ガンダム）』が『アーシアン代表』としてスレッタが背負うことになるの……？（プロローグ見た限りプロスペラ達アーシアンだよね？）
元はみんな地球人のはずなのに、なんでそんな階級みたいなの生まれちゃったんだろ。高いトコ行くとみんなそーなっちゃうの？（タワマン住人か）
グエルくん、公式サイトのキービジュアルでは一応制服着てたけど、学校に戻れるんやろか……

真のガンダム主人公

グエルくん、すっかり生きる気力を失っていたのに、父を呼ぶ少女の声に立ち上がり、たとえそれが自分を理不尽に罵倒し●そうとした相手であろうと命を救うべく懸命に走る……

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

これはもう完全にガンダムの主人公……！（スレッタは？）

自分が辛くて苦しくても、『弱き者の声』に立ち上がることが出来たグエルくんは、紛れもなくヒーローだったよ……！
シーシアちゃん助からなかったのは残念だったけど、置いてけぼりにされたまま、1人で孤独に逝かずに済んだのはせめてもの救い。

オルコットさんも、口では『利用するため』なんて言ってたけど、父親をあやめてしまったグエルくんに息子を死なせてしまった自分を重ねちゃって、ほっとけなかっただけでしょ？
無理言って連れて来たり、無理やりでもごはん食べさせたり、一緒に脱出しようとしてくれたり、なにかと生かそうとしてくれてる。
しかも『元ドミニコス』ってことはスペーシアン？

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

ドミニコスといえば、グエルくん『ドミニコスのエースパイロット』目指してなかったっけ？

なんかグエルくん、この調子だと第二のオルコットさんルートやん。（本人は早く弟のトコ帰りたいだろうけど）
これは熱い師弟関係が生まれるのか、予想を裏切って割とすんなり弟くんと再開出来るのか。いや、そんなすんなり帰れるとも思えないけど、『水星』はヘンなとこで予想裏切ってくるから……

地球の状況

これまで『地球の状況』がイマイチわからんかったけど、どうやらグエルくんを通じてこれから本格的に地球の状況が描かれる模様。

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

え？　これなんのための戦争やってんの？

1話でミオリネは地球に逃げようとしてたけど、よくこんなトコに逃げようとしてたな……いや、地球全土がこんな状況ではないとは思うけど。
もしホントに逃走成功してたら、今のグエルくんみたいな目に遭ってたんじゃないの？　『ジェタークの御曹司』でこれなのに『総裁の娘』やで……

シャディクガールズといいソフィ達といい、なんで女の子ばっかと思ってたけど、うーん……地球がこんな戦争ばっかやってるってことは、男の子はみーんな地球の戦争に行っちゃって、女の子しか残ってなかったってことか……？
黒幕はロリコン野郎か？　とか疑ってゴメン。
こうも戦争戦争で大人がバンバンお亡くなりになってると、そりゃ大人も子供に武器持たせるロクデナシになるしかないわ……

ノレアの目的

こんな環境で育ったノレアにしてみれば、何も知らず平和に学園生活送ってるスペーシアンに殺意覚えてもしゃーない……でもだからといって、そこで生きてる人達に攻撃するのは完全に八つ当たり。
『ますます関係が悪化するだけだ』というニカの言い分も正しいんよ……でもノレアには『聞くための耳』も『受け止めるための器』もないから……（まさにアーシアンに対して『聞く耳』も『受け止める器』も持たないスペーシアンと同じ……）

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

しかも、ソフィが死んだのニカのせいじゃないよね？　たしかに『きっかけ』だったかもしれないけど、決闘言い出してきたのはスレッタだし、それに乗ったのはソフィ。限界超えるまでやっちゃったのは本人の責任。
同じ八つ当たりするなら、むしろスレッタに矛先を向けてもよさそうなんだけど、そちらにはなぜか『気に病むことはない』とやさしいこと言ったのは、『ソフィのお気に入り』だったからなのか……

なんかノレア、口では『同胞のため』みたいなこと言ってるけど、実際の行動からして、目的は『地球のみんなを救いたい』じゃなくて『スペーシアンへの復讐』じゃないの？

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

実際、前回の襲撃で生徒●す必要はなかったはずだし、ニカに激怒してるのは『復讐の邪魔』をされたからでは？

『復讐』で腹は満たされないけど、『復讐』で心を満たそうとしてない？
まあ、『復讐』すんのは別にかまわないけど、それ自体を『目的』にしちゃダメだと思うの。『復讐』はあくまで『ケジメ』のためであり、『目的』のための『通過点』に過ぎない。（『復讐』を『目的』にしてしまうと『愛する者を犠牲にする』『最後はみんな滅びる』ということを進撃の巨人で学んだ）

この子、『憎しみ』を失えば空っぽになっちゃうんじゃないかとちょっと心配。『復讐』に生きる者は『復讐』に死ぬんよ……

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

現に、『復讐』なんて考えずに素直に逃げていりゃあ死なずに済んだ子がいてだな……

反抗期のシャディク

シャディクくん、前回まではアーシアンか？　と思ってたけど、アーシアンとスペーシアンのハーフだった模様。
わかってて引き取ったって、サリウス氏、アーシアン嫌ってるとか差別意識があるとか、そういうわけではないと思うんだけど……むしろ良識あるほうでは……？（暗殺計画はアカンけど）

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

というか、サリウス氏拉致っちゃって、こっからどうするつもりなの？
このまま帰すとは思えないし、『協力してくれないんなら消す』って言うんならそもそも連れてくる必要ないし……『何かしら利用価値がある』から連れて来たわけでしょ？（そういう意味では、グエルパパは『これ以上用はない』から裏切ったんやろな……）

シャディクくんは『現状を変えたい』『そのためには力がなきゃいけない』と言っていた……そのためにわざわざサリウス氏を拉致ったということになる。
うーん、ということはつまり、亡くなった生徒には気の毒だけど、前回暴れたのは『自分の力』を見せるための『茶番』だったってことかなぁ……『ワイがその気になったらあんたの力のーてもこんくらい出来んのや』『ワイとガチゲンカしてみぃ。おめーもタダや済まへんでー』っていう。
反抗期にしたって、手口が悪質すぎやしませんか……？（ミオリネやグエルくんの反抗期はかわいかった……）

シャディクくんの目的まとめ

とりあえず、シャディクくんの話をざっくりまとめると、

いや、その前に戦争シェアリングって、何？
しれっと何シェアしとるんあんたら……？

『戦争』を『シェアする』ってなんやねんこの世界感……！

これって、ベネリットグループは戦争のためにモビルスーツ（物）とパイロット（サービス）をシェアして利益を得ていて、それを宇宙開発の費用に充ててるってこと？　じゃあ地球は『場所の提供』ってことか……？？？
『利益』を得るため『恨み』買ってんの……？？？
ちょっと何言ってんのかよくわかんないです。

なんにせよ『問題は決闘（暴力）で解決！』という学園の教えが生きてるね……！（嫌味）

たしかにお互いに同等の力を持つことで『抑止力』になるかもしれないけど、ノレア見てると、アーシアンがスペーシアンにバンバン報復戦争仕掛けてきて、今度は『宇宙で戦争』になりそうなんですが。

少なくともシャディクくんの言ってる内容からして『戦争なくしましょう！』じゃないよね？　目的。

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

それが目的なら、むしろデリング総裁と仲良くしたほうがいいはずだよね……？　前回のプロスペラの話が本当なら、一応デリング氏の目的は『戦争のない世界を作りましょう』だし。『子供に決闘やらせといて説得力ねぇ～！』というツッコミはさておき。

そりゃあ総裁の計画知らんだけだったのかもしれんけど、それにしたって目的が『戦争のない世の中を作りたい！』だったら、こんなんせんと父ちゃんと直接話し合いすりゃあいいわけで。だって父ちゃんはガンダム反対派。
戦争が激しくなればなるほど、求められるのは『強力な兵器』でしょ？
『戦争やりたくない人』からすればサリウス氏は味方にしたいけど、『戦争やりたい人』からすれば、むしろ邪魔なのでは？

気になるのがペイル社。
前回、エラン5号くんが『聞いてないぞ～』なんて発言してたし、シャディクくんとすでに繋がってる？　トップのお姉さま達、ガンダムに興味津々に見えるし……サリウス氏の力が弱まれば、これまでコソコソしてたガンダム開発が堂々と出来るとなると、シャディクくんに味方したほうが利点はありそう……
もうこれ、完全に『戦争ビジネス』じゃないの？

それにしても結婚相手を決闘で決めるだの力で上り詰めるだの『問題は暴力で解決！』だの、時代も進みすぎるとむしろ価値観逆行すんの？
時代が進むと『お金』という概念がなくなるとか、『労働』に縛られることがなくなったり、『戦争』の必要もなくなるとか、そういう未来は来ないのかな……（それだとガンダム出来ないから……）

シャディクとノレア達の関係

前回時点では、シャディクくんのバックに誰かいるのか疑ってたけど、今回、ノレアがシャディクガールズに『裏切り者』なんて言ってんのよね……

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

あれ？　ってことは、シャディクくん単体で反乱起こしたってこと？

『裏切り者』ってことは、『同じグループ内の同志』か、別グループだったとしても『協力関係』だったことに間違いはないはず……

前回考察したけど、シャディクくんやシャディクガールズが実は『フォルドの夜明け』の工作員で、養子や生徒として入り込んだと仮定して。
当初は組織の目的のために行動してたけど、学校や仕事で学ぶうちに『このまんまじゃなんも変わんねーわ』と気がついて、自分で立てた計画を実行することにした。そうとは知らないノレア達は、仲間だと思ってたシャディクくんwithシャディクガールズにまんまと利用されたってこと？

まあ、実際は工作員でもなんでもなく、本当に養子として引き取られたただの子供で（こっちのほうが可能性高い気がしてきた）、サリウス氏の元で学ぶうちに計画に目覚めた感じもするけど……いくつの時に引き取られたんやろ。『反抗期』にしても、スケールでかすぎない？
どっちにせよ、そこに（親子の）愛はあるんか……？

花嫁ゲームの目的

紅茶にはミルク派・ラジャンさんのお話によると、前回プロスペラが言ってたデリング総裁の計画は本当の模様。
ミオリネが『花嫁ゲームの理由がわかった』なんて言ってましたが、その『花嫁ゲーム』をやった結果のお婿さん候補者が、

機動戦士ガンダム 水星の魔女 第15話 父と子と

グエルくん→本人はまだまともだが総裁暗殺計画する父ちゃんとお兄ちゃんっ子の面倒くさい弟つき
シャディクくん→父親はガンダムアレルギーで本人は革命家気取りのテロリスト（なおミオパパ暗殺未遂犯）
スレッタ→お母さん教信者でモラハラ姑ついてくる

ミオリネ「力のある人間に嫁がせれば一番安全だとでも考えたってことでしょ？」

せやろか？

ぶっちゃけそんな下心満載な人らしか寄ってこない運ゲーでミオミオちゃんの花婿決めるより、ちゃんと相手選んでお見合いするのが、お母さん、一番安全だと思うの……！（ミオミオ、みんな裏で何やっとるか知らんから……）

個人的には『結婚相手探し』とか『クワイエットゼロのカモフラ』というより、『守られなきゃ生きていけないか弱いお姫さま』から『お前らみんな守ったらぁ！』って『強い女王さま』になってもらうための試練と育成、ついでに『グループに害をなす者のあぶり出しに使ったんじゃねーの？』という疑惑がぬぐいきれない。どうなのパパ？

なんにせよ『私のためだった』と思えるようになったのは、和解への一歩前進かな……
父ちゃん、はよ起きたってーや。

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それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ﾉ

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機動戦士ガンダム水星の魔女第16話『罪過の輪』感想と考察 手段を間違えたベルメリアとプロスペラの野望

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