機動戦士ガンダム水星の魔女第18話『空っぽな私たち』感想と考察 空っぽのスレッタと空っぽになったミオリネ
機動戦士ガンダム水星の魔女第18話『空っぽな私たち』感想と考察。
今回はラウダくんの『空っぽ』発言の意味、総裁選に苦戦するミオリネ、スレッタに残酷すぎるプロスペラとエリクトなど、空っぽな方々を考察。
- 個人の感想と考察です
- ガンダム知識はにわかなので『熱いガンダム談』は期待せんでください
ミオリネに去られたスレッタ
ミオリネに去られてどうなるか心配してたスレッタだけど、初っぱなから元気そうで何より……たとえそれがカラ元気であったとしても。
ミオリネのトマト温室、ラウダくんの言う通り、もう世話する義理もないと思うんだけど、まだ世話してんのね……未練タラタラですやん。
そうだね。フレッシュトマトはミオリネとスレッタを繋ぐ大事なものだから。
ミオリネ「そっちじゃない」
ラウダがスレッタを嫌いなワケ
ラウダくん、遅ればせながらちゃんとチュチュにお礼言いに来た。基本的に外の人に対してツンなだけで、根はいい子なんだよなぁ……(グエルパパはツンデレを育てる素質がある……)
さて、これまでスレッタに当たりがキツかったラウダくんだけど。
ラウダくんがスレッタを嫌いな理由、これまでは『お兄ちゃんのハートを取られた嫉妬心』かと思ってたけど、今回の『空っぽ』発言からして『同族嫌悪』なんじゃないの?
なんかこの2人、似てる。『空っぽ』なとこが。
スレッタに『空っぽ』なんて言ったラウダくんだけど、それってラウダくんが常日頃自分自身に思ってることなんじゃない?
一応『ジェタークの御曹司』ではあるけど、それがなければ自分には何もない。だけど頼りになるお兄ちゃんにくっついてるおかげで、色々『恩恵』を受けていられる。
ラウダくんはそれを『自覚』しているから、お兄ちゃんに嫉妬するどころか感謝し、助けになりたいと思っている。
一方スレッタ。ミオリネにくっついてるおかげで、今の楽しい学園生活を享受しているのに、その自覚がなく、まるで『自分が進んだから手に入れた』『自分がミオリネを守ってる』みたいに振る舞っている。
ラウダくんはそれが鼻につくんじゃない?
実際、スレッタはミオリネと出会うことがなけりゃあ、なんにも手に入れることが出来なかったはず……来て早々退学の危機だったし、仮に学園生活送れたとしても、授業で組める相手はいないし、寝床すらなかったんでしょ? 在りし日のグエルくんみたく、初っ端からゆるキャン生活でいじめられ、地獄の学園生活送ってたんじゃあ……(寝床まで自力で用意しなきゃいけない学校って一体……)
ミオリネ抜きで、果たして『楽しい学園生活』送れてたかどうか。
グエルくんに敗北し、ミオリネに去られたことで、スレッタにも『自覚』が芽生えてきたようだし、ラウダくんも『お兄ちゃんに逃げてる』って自覚がありそうだし、これからいい方向に進んで行けばいいんだけど。
焦るミオリネ、地球行きの目的
総裁選、ジェターク社の後ろ盾を得たとはいえ、やはり現実はそう甘くなく、けっこー苦戦してるようで……
それにしても、まだ学生のラウダくんやグエルくんが何故か会社の矢面に立ってるけど、ジェターク社には副社長とか他の『大人の幹部』はおらんのか!(パパのワンマン経営のツケ……?)
たしかに『実績』と言われると、ついこの前まで学生やってた2人には厳しいもんがあるよなぁ……(株)ガンダムだって作ったばっかでこれからってところだったし。
紛争を収めるため、なにやら地球に行く事になったけど……うーん……
……ミオリネや。それは『グループの未来の総裁』としての『責任』から出た想いか?
それとも、自分が総裁になるための『いい人キャンペーン』に利用してやろうという『身勝手』か?
ミオリネ、シャディクくんに先越されて焦る気持ちはわかるけど、『人の不幸』を『自分の出世』に利用しようとしてませんか……?
だってあなたこう言ったよね? 『デモ側と直接対話する。うまく収めれば実績になる』って……
『この人達を救うために総裁になる!』と『総裁になるためにこの人達を救う!』じゃ全然意味変わってくるよ? 前者なら総裁になってからが本番だけど、後者だと総裁になったら『あんたらもうイラネ』ってことになるよね?
それなんてプロスペラ?
ダブスタクソ親父さんとこのダブスタクソ娘
ミオリネの『これからのベネリットグループは戦いじゃなく命を救うんだ』も本当だとは思うよ?
でも『相手』がそう思ってくれない限り、ミオリネは『ダブスタクソ娘』になっちゃうわけでして。(父ちゃんへの暴言が、見事なブーメランになって返ってきとる……)
だって地球に行って現地の人に『私達を救うためにあなたは総裁になりたいのですか?』と問われて『はい、その通りです!』なんて言えないよね? 『嘘』になっちゃうから。
ミオリネには『総裁になる』が先にあって、『地球を救う』はポイント稼ぎの『後付け』であることは覆しようのない『事実』。だって最初から支持者が集まっていたら『地球行き』なんて思いつきもしなかったんじゃないの?
後から目的を決めるの、(株)ガンダム立ち上げた時に似てるな……
相手にしてみりゃあ『自分の出世にオレらを使おうとしてる』ようにしか見えないと思うけど。ただでさえスペーシアンは嫌われてて、しかもミオリネは紛争の原因となった『デリング総裁の娘』だもん……むしろ『こいつ人質に取ってグループ脅そうぜ』って事態になってもおかしくないと思うんだけど。
ふつーに支持者集めするより『もっと』難易度高い路線に向かってるように見えるけど……大丈夫?
これまで逃げずに進んできたミオリネだけど、ここに来て『逃げ』に転じようとしてない?
だって、これまでミオリネが逃げずに進んでこれたのは『スレッタがいたから』なんだよね……地球に逃げようとしてやっぱ引き返してきたのも、会社作ったのも、自分が悪役になってスレッタを突き放したのも、全部『スレッタのため』。
ところが、今はそのスレッタがいない。
今回、ラウダくんに『空っぽ』と言われたのはスレッタだけど、ミオリネもまた、スレッタがいなくなったことで『空っぽ』になってない?
空いた穴を『総裁になる』というプロスペラとの約束で埋めようとして、肝心の『なんのため』に総裁になるのかを置き去りにしてるように見える……
今のミオリネのもくろみ通りに事を進めても、『いい人キャンペーン』と思われてうまく行かない、最悪、どっかで『代償』が発生しそうで、お母さん心配……!
ミオリネの総裁選のゆくえ
プロスペラも、なんか調査の手が迫って、そろそろ『代償』の取り立てが始まりそうな予感……
これまでが『うまいこと行きすぎ』って感じするんだよなぁ……そもそも最初にミオリネが地球に逃げることに成功してりゃ、プロスペラのもくろみ初っ端から頓挫してたんじゃないの?
『ミオリネ頼み』にしてた代償として、これまで順調だったプロスペラの計画が、ここいらで盛大に大コケする可能性出てきた? 諜報員のマダムが食いついてきちゃったし(しかも入れちゃったのがミオリネ)、会社の資金源とかマズいことがバレて追い詰められるとか、ミオリネが落選とか。
前回までは『ホントに総裁になるか?』と思っていたミオリネだけど、今回の地球行きの動機がちょっとなぁ……かと言ってシャディクくんも支持出来んけど。
やはりここは、今、一番進んでる男・グエルくんが、花婿としてうまいことミオリネの暴走止めて丸く収めて欲しいところ。
地球に行くってことは、オルコットさんと再会しそうな予感するし、グエルくんには、たとえ小さくても『損得なしに地球の少女を救おうとした』という『実績』が存在する。
さて、荒れそうな総裁選。現時点で考えられる結末は、
①ミオリネが総裁になる
②シャディクくんが総裁になる
③知らん人が総裁になる
④デリング総裁が奇跡の復活果たしてお流れに
⑤サリウス氏がうまいこと脱走してシャディくん〆る
⑥ウルトラC起こしたグエルくんが総裁になって天国のグエルパパ泣かす
さあ、どれだ!?
スレッタとエリクトの邂逅
今回のラストのプロスペラ、スレッタを自分達から解放し、自由に生きることを願ったりと『人の心あったんかワレ!?』と、ちょっと安心したけど……うん……エリーさん……
エリクト「だからスレッタはもういらないの!」
言い方……!
いや、『事実』なのかもしれんけど! そこはもーちょい、マイルドな言い方ありませんか……?
『自分たちから開放する』って言えば聞こえはいいけど、『いらない』はねーだろ『いらない』は……(わざわざ『メンタルぶっ壊してから開放』する必要ありましたか……?)
無邪気な笑顔でエグいこと言ってくんの、やっぱプロスペラの娘……
スレッタを『自分と同じ』と期待したエラン4号くん、あなたの勘、当たってました……(ある意味こっちのがひどい)
プロスペラとエリクトの突き放し方
そりゃたしかに、スレッタは子供すぎるし、『大人への試練』も兼ねてちょっと突き放したほうがいいとは思っていたよ?
ミオリネに突き放されたことで、スレッタは自分の何がいけなかったのかを考えるようになり、良い方向へ進んでるように見えた。それはミオリネの突き放しが『スレッタへのやさしさ』から来たものだったから。
でもこの2人の突き放し方は、『お前は家族じゃない』っていう『ただの残酷』になってない……?
だってスレッタは、何ひとつ疑うことなく『同じ屋根の下で暮らす家族』と思っていたんでしょ?
なのに、実は『同じ屋根の下』にいたのはプロスペラとエアリアル(エリクト)だけで、スレッタは最初から『蚊帳の外』だった。『たくさんいるエリーのコピーのひとつ』『エリーの代わり』という位置づけでしかなかったから。
『家族』なら、エリクトの存在や『エアリアルはガンダム』とか『説明』してくれててもよかったじゃん。なのにそれらは一切知らせず、『決闘』してもらうために学校に行かせた。スレッタに『お母さんは私の願いを叶えてくれる魔法使い』と勘違いさせたまま。
スレッタは『家族』と信じていたから、プロスペラの言うことはなんにも疑うことなく信じていたし、エアリアルも大事にしてきた。
ところが、ここに来ていきなり存在を知らなかったエリクトが登場し『あんたはエリーの代わり』『自分の意志で動けるようになったからもうイラネ』って、さすがプロスペラの娘……(サイコパスかな?)
説明のつもりか、クワイエット・ゼロのことも言ってたけど、予備知識ゼロのスレッタにはちんぷんかんぷんで、『スレッタはもういらないの!』しか脳みそに焼き付いてないと思うの……
にしてもこのたくさんいるエリクト、イメージ的なものじゃなくて全部別個体ってことだったの?
エランくんシリーズですら現在5人目なのに、プロスペラさん、一体何人コピー作ったの……?(ガンビットの数だけ作った?)
強化人士も人道的問題感じるけど、こっちの『どうせコピーだからOK!』ってのも倫理観ぶっ壊れてませんか……? 肉体を失い、精神だけ生きてるたくさんの幼女が取り憑いた機体とか、完全に呪いのモビルスーツですやん……
なんも知らんミオリネ、これを『私達の理念のコンセプトにしよう!』とか、嫌な予感しかしねぇ!
スレッタの今後
スレッタ、ミオリネに突き放された後は『自分が悪かったんだ』と誰も責めず、明るく振る舞う姿はけなげだし、支えてくれる友達に囲まれてこれから立ち直りそうだったのに、ここでプロスペラだけでなくエアリアル(エリクト)から追い打ちの一撃ぶち込まれるとは思わんかったよ……
『一度すべてを失ってそこから新しいものを得る』ってのはグエルくんがたどった道だけど、これやり過ぎじゃね……?
グエルくんはパパと自分を繋ぐもの(会社)を守るために立ち直ったけど、スレッタとミオリネを繋ぐものは『エアリアル(ガンダム)』なんだよなぁ……でも、そのエアリアルに『いらない』なんて言われたわけで。
スレッタ、もし今後エアリアルに乗れる機会があったとしても、乗れるの? 大丈夫?
次回のスレッタ、父ちゃん●した直後のグエルくんみたいに『私いらないんだ……いらないんだ……』って二週間ほど無気力につぶやいちゃいないか心配……!
* * *
それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次の考察はコチラ
前回の考察はコチラ