進撃の巨人 進撃のヒモ男考察その3 信じ続けたのは真理か友情か。アルミンが捨てたもの編【最終回ネタバレ】
第3回、進撃のヒモ男被害者の会。今回の被害者は進撃の裏ヒロイン・アルミンです。(ヒロイン……?)
エレン・イェーガーさんに対して個人的に思ったことを好き放題に書いているので、『エレンすてき☆ カッコイイ!』と思っていたい方は速やかにお引き取りいただくことをオススメします。
139話最終回ネタバレ含みます。
進撃のヒモ男被害者の会・アルミン編
正義か自由かで、エレンが犠牲にしたのは『正義』だった。(巨人展のキャラ別テーマのアレ)
ではアルミンが信じ続けたのは『真理』か『友情』かっつーと、『友情』だったと思う。
始祖パワーで過去にもっと記憶送って、地鳴らし阻止するよう説得出来ないのかって考えたりもしたけど、でもどんな記憶送っても、エレンは絶対『地鳴らしをしない選択』はしないんだと思う。
それこそ、アルミンやミカサ達が『止まれー! 止まらないと●ぬぞ!』って自分らの命を人質にして、ホントに集団自決しようが島爆破しようが止まんねぇなこれ。
なぜかというと、自らの意思で『巨人に母ちゃん食わせてる』から。(母ちゃんの『自由』を奪った)
母ちゃん守るどころか●しに行ったヤツが、『島を守る!』的なこと言ってるとか、それなんのギャグ?
やっぱコイツ、島守る気も仲間守る気もねーわ。4年前宣言したもんな。「人類を救うのはオレじゃない! アルミンだ!(※なのでオレは誰も救いません)」って。
そーいや『ロストガールズ』のミカサも『止めらんねーわコイツ』言ってたな……(LOST GIRLSの2巻は今読むのが一番おもしろいと思う)
始祖パワーで、サシャが死ぬ記憶を送ろうが兵団上層部が巨人化する記憶を送ろうが島で殺し合いが起こることを知らせようがこの後ハンジさんが死ぬこと知らせようが、『母ちゃんを救うどころか巨人に食わせたヤツ』が、止まるわけがなかった……!(むしろ最初から記憶なんて送らないほうがよっぽど阻止出来たんじゃ……)
だってこれ『大事な人(人質)』が『行動の足かせにもならない』ってことジャン!
母ちゃんの死の真相を知っちゃった上に『なんでかわからんけどどうしてもやりたかった(※島を守るとかみんなを守るとかぶっちゃけ関係ない)』と狂ったことを聞いてしまったアルミンは、そらもう巻き貝(引導)渡すしかなかったやろーなぁ……(マジで『息の根止める』以外に方法なかった……)
でもこれ、見方を変えると『こんな世界を終わらせるため』に、エレンの『やりたいこと』を『やらせてあげることにした』とも言える。
唯一のフルパワー地鳴らし回避方法
誰がどう説得しようがエレンは絶対止まらないだろうし、母ちゃん●しちゃうようなヤツ相手に人質も無意味。エレン本人が『地鳴らししない』という選択をしてくれない以上、こうなるともう『時をかけるアルミン』になって『過去に戻って地鳴らし発動阻止する』くらいしかなさそう。
けど、仮にそんなことが可能だったとしても、何度、時をくりかえしても本能寺が燃えちゃう信長様並みに、何度、時をくりかえしてもフルパワー地鳴らし発動されちゃうアルミンになるだけなんだろうなって思う。(そっちもそっちで『発動前に息の根止める』しか方法あらへん……)
↑この信長様の謎の勢いとノリ、好き。なお、内容はタイトル通り。(マガポケでも読めます)
もうこれ、エレンがこの世に生まれた時点で人類は詰んでいたってことジャン……
それこそ可能であるなら『エレンが最初からこの世に生まれてこないようにする』くらいしか回避方法ないんじゃないの? なんというジーク・イェーガー。
『オレがこの世に生まれたからだ』ってそういう……?
けどそれって『エレンの存在の否定』ですやん。
つまり『生まれてきただけでえらい』と言ったカルラママも、エレンを守るために死んでった仲間達も、エレンの元に駆けつけようとしてる自分達ならびにそのために●してしまった同胞も。とにかくこれまでの選択すべて、みんな意味がありませんでしたってことになる。
なによりこれは、エレンが今まさに行っている『存在の否定』を『肯定する』ってことなのよね……
結局『存在を否定する』ことでしか『世界は救えない』って証明になっちゃう。エレンどころか一周回って世界や壁の王、ジークお兄ちゃんまで肯定してるじゃねーか!
エレン「世界が滅びれば解決!」→存在の否定で解決
ジーク「最初から生まれてこなければ解決!」→存在の否定で解決
壁の王「ユミルの民がいなくなれば解決!」→存在の否定で解決
世界「エルディア人がいなくなれば解決!」→存在の否定で解決
???「エレンが生まれてこなければ解決!」→存在の否定で解決
『同じ思想を持つ者』『志を同じくする者』のことを『同志』と呼ぶなら、世界はまさにエレンの同志!(※『味方』とは言ってない)
エレンが戦っていたもの
エレンにとって、『自分と反対の思想を持つ者』を『敵』というなら、それはまさに『理解すること』を信念とする調査兵団ってことになるけど、それじゃーお前、ラスボス(エレン視点)にあこがれてたのか?
【エレンさんの言い分】
曲げられぬ信念がある限り衝突します。
けどこの理屈、ヘンだよね。
だって一方的に衝突してきたのはエレンであって、アルミンやミカサ達はエレンと衝突する気なんてなかったよ?(エレンが『世界』を人質に迫ってきただけ)
兵団もそう。ぶつかってこられたから迎え撃っただけで、最初っからぶつからんで済む方法模索してたよ?
むしろ、ずーっとどつき合いしてたのって『同じ信念』を持つ虐殺肯定派の皆さまですよ?(同族嫌悪?)
だってお互い、曲がらず直進してる限りぶつかることはないよね?
つまり、今も昔も同志討ちしてただけで、隣の車線を法定速度で直進してただけのアルミン達に、エレンが一方的にあおり運転しまくっただけですよね?
『曲げられぬ信念がある限りオレ達は衝突する!』じゃねぇよお前がめっちゃ幅寄せしてガンガン衝突してきたんじゃねぇかマジなんなの?
主人公補正とシリアスな雰囲気に助けられてるだけで、言ってる内容中二病患者が『なんかかっこよさそうなそれっぽいこと言ってみました』ってだけの矛盾だらけなイタタなシーンじゃねぇかなんなのあんたふざけんなよこの雰囲気詐欺師が!(ガチギレ)
ドラレコ確認すっか!?
アルミン達側はエレンと衝突する気はまったくなかったけど、でもエレンは『存在を否定する思想』だから、その思想を押し付けるために幅寄せしてぶつかりに来てただけってことですね? これは壁の王。(ロストガールズのエレンも『自分が一番正しい』と思ってる嫌なクソガキ様だったわ……)
お前、マジで何と戦っとったん……?
『巨人』が存在した意味って……
なんだか巨人って、『人の存在を否定するために存在してた』みたいだなぁ。きっかけを与えれば『自分の意志関係なしに巨人化する』ってのも『人であることを否定されてる』みたいだし。
本来、『食べる』って『食った側を生かす』って意味で考えると、食われた側にも存在した意味があるはずなんですよ。
でも無垢の巨人は、人を食べても最終的に吐き出すわけでしょ? 食われた側はまさに食われ損。
ただまあ、現実の環境問題では『人類が滅びれば解決』なんて説もあるし、死体は大地に還って地球の栄養になると思えば、ある意味地球を生かしているのかもしれんけど……(『大地の悪魔』ってそういう……?)
『進撃の巨人』のプロトタイプでは、巨人は元々そういう目的で作られたって設定だったっけ?
さて、『無垢の巨人』が『存在を否定するための存在』と考えると、『九つの巨人』は記憶や能力の継承が行われるから、食った側にも食われた側にも存在した意味があるってことになるし、『自分の意志で巨人化出来る』ってのも、『巨人の存在を肯定してる』とも言える。
『巨人の親玉』である『始祖の巨人』は『存在の否定』を行うから、同じ『存在の否定』を行う無垢の巨人を操ることができ、それに対抗出来るのが『存在の肯定』が出来る他の知性巨人やアッカーマンと考えると、最終的に対決する宿命だったんだろうか……
そういやライナー達は『自分以外の誰かのため』に巨人継承したけど、進撃継承者は『マーレへの復讐(自分の欲望のため)』とかそういう理由で継承しとるわ。
エレンは『自分の欲望(進撃)』と『存在の否定(始祖)』のハイブリッドだった……?(『友を失いたくない』という『エレンの欲望』と『エルヴィンを休ませてやりたい』という『リヴァイの優しさ』で超大型を継承したのがアルミン)
ユミルちゃんも、『自分の欲望(愛されたい・必要とされたい)』のために巨人パワー使ってたなぁ……そういう点では、ユミルちゃんも本来は『めっちゃ普通の人』だと思う。
信じ続けたのは『真理』か『友情』か
フルパワー地鳴らし回避には、もはや『エレンが生まれてこないようにする』くらいしか方法なさそうだよなぁ……
でもミカサは、『エレンが最初から存在しない世界』に生まれたいとは絶対思わんだろうね。『そんな世界』は否定するのがミカサ。
エレン「オレのことは忘れてくれ(エレンの存在を否定)」
ミカサ「あなたを忘れて夢の世界で自由になるくらいなら、あなたを●して現実で不自由に生きます(エレンの存在を肯定)」
最後まで『存在の否定』を貫いたのがエレン。
最後まで『存在の肯定』を貫いたのがミカサ。
ミカサもそうだけど、アルミンも『世界は救われるけど三人でかけっこ出来ない世界』なんて、到底肯定出来ないと思う……
エレンが生まれてこなければ、たしかに世界が救われるのは間違いない。まさに真理。(それで島が滅びても『自然淘汰』と考えればそれもまた真理)
が、同時にそれは、『存在を否定した世界とエレンは正しかった』という証明になり『世界は正しいのでこれまで通り変わる必要ありません』ってことになるのも間違いないわけでして。
当然、巨人を作り続けたユミルちゃんも『最初からいらない子』だったってことになる。
そんな世界が『正しい世界(真理)』というならば、そっちは捨てて、いっそ自分もエレンと一緒に『そんな世界』の敵になることにしたのがアルミン。(『存在の否定を肯定する世界』の否定)
アルミンが『存在を否定する古い世界』を捨て、最後の最後まで『存在の肯定』を貫くことが出来たのは、間違いなくエレンとの友情。
しかしこれってさ。アルミン視点だから『友情』と思えるけど、エレン視点だと『自分のクソなやりたいことのためにアルミンの友情に甘えまくったヒモ野郎☆』なだけですからね……? ワタシ ダマサレナイヨー?
『存在の否定の象徴』と化したエレンを倒すことで、『古い世界との決別』と『新しい世界の幕開け』を訴えたのがミュラー長官だったけど、始祖エレン正式お披露目回の130話のタイトルが『人類の夜明け』だったのってそういう……?(『存在を否定する世界を支配していた巨人時代』の終わりが始まった日)
『壁の外で死ぬ』と思われてたエレンだけど、結局『新しい時代』という壁を越えることなく『存在を否定する古い世界』と共に壁の中で燃え尽きてしまったな……
自分を犠牲にアルミン達を『壁の外』に送り出したのは『エレンの友情』かもしれんけどさぁ。やり方がさぁ。
なにこの『世界を滅ぼすついで』みたいな友情は……
アルミンはエレンのやらかしを『僕達のために~』って言ってあげてたけど、だまされねーからな。(アルミンも『でもお前がやったことは過ちだからな?』と、ちゃんと五寸釘刺してはいるんだけどね……)
エレンのために『いい人』になったアルミン
ある意味、『エレンのやりたいこと(存在を否定する世界の否定)』をやらせてあげたアルミンだけど、これって『エレンの都合のいい子』になったようなもんだよなぁ……アルミンは、『いい人』と言われるのが嫌いな子なのに。(『自分の存在の肯定』でもあったから、『エレンのため』とも言えないけど)
アルミンはエレンの『いい人』になったことで自動的に世界をだますことになり、だまされた世界はアルミンを『いい人』として見るようになったわけだけど、ねえエレン。あなたが『何も奪わない』と言ったはずの『親友』にこんなことさせて、どう思った?
ど う 思 っ た ?
↑過去の発言が全弾超特大ブーメランとして返ってくる男。(なお全弾回避不可だった模様)
オメー自分はやりたいこと好き放題にやりまくったクセに、その後始末は親友にすべて押しつけるってまさにヒモ男じゃねーか!(気まぐれで料理したけど後片付けは全部彼女任せのヤツや!)
こんなクソ野郎でも存在を否定したらエレンがしたことを肯定することになるってことかよ! チクショウ! こんなヒモ男喜ばせてたまるかよ!
生まれてきてくれてありがとうエレン・ヒモーガー!
エレン「誰だよヒモーガーって!?」
* * *
それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次回はコニー達、他のメンバーの予定です。あと、最初に『全部で5回』と書きましたが、増えます。
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