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アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第二章『罪人たち』感想と考察 罪を背負ったアルミン達と責任逃れのエレン【ファイナルシーズン】

進撃の巨人アイキャッチ

アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第二章『罪人たち』の感想と考察。今回は第二章前半のなんか言ってるエレン中心です。
前回が前回なだけにエレンへのブチギレが留まるところを知らない。

  • 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
  • 原作漫画の大きなネタバレは注意してますが、そうじゃないところでも察せられる程度にしれっと混じってるので、アニメ派の方はご理解の上でお願いします
  • 過去の考察とかぶることもありますが、おさらい感覚でどうぞ
  • なお、当考察は原作最終回以降エレン・イェーガーさんにガチギレしまくってるので『エレン辛いよね。かわいそう……』と思っていたい方は、悪いこと言わんので即・引き返しましょう

トモダチフィルター越しのエレン

『悪いこと』をした時、叱ったり止めようとしてくれたり、『ピンチの時』に駆けつけてくれる子は『友達』だと思う。
たとえばジ●イアンとの●太くんは、普段はいじめっ子といじめられっ子の関係かもしれないけど、『友達のピンチ』の時には、力を合わせて一肌も二肌も脱ぐ子。
アルミン達もそうで、『友達の過ち』を止めるために、どんな非情な手を使ってでも駆けつけてくれた。まさに今がそれ。

さて、『未来の記憶』のことなんて知らんライナーさん、『あいつだって辛いはずなんだ』だなんて、エレンに対する思いやりあふれた解釈してますが。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

その人、超いい笑顔で『自由だ!』やってましたよ……(人は、自分の都合のいいようにしか他人を見れない……)

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

『始祖の力』も、ライナーさんは『手放したい』と思うタイプのようだけど、エレンは『絶対手放さないタイプ』だと思うよ……だって自分に始祖を継承させるために、とことん父ちゃん追い詰めた人なんだから……(だからもう『誰か』に終わらせてもらう以外に方法がない)

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

ジャン達も『俺達のためにもうやめて!』なんて言ってるけど。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

これだってエレンが始祖パワー手に入れて即『オレの目的は島を救うことです!』なんて宣言しちゃったせいだよね? それ以前も『お前らが大事』だなんて言って、104期の好感度せっせと上げてさ……

進撃の巨人The Final Season 69話

進撃の巨人The Final Season 69話

かつて、エレンに真っ当な怒りを抱いてたコニーも『サシャのこと、お前も悲しかったんだよな!?』とやさしいこと言ってるけど。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

『悲しかった』のは間違いないだろうけど『死ぬこと知っててもおかまいなし』にやりましたよその人……(当時知らなかったとしても『じゃあ未来のあなたはなんでそれを知らせて阻止しなかったの?』という疑問があってだな……)

ぶっちゃけ『エレンの立場』になって考えたら余計に理解不能だと思うよ……だって『エレンの立場』だったら『未来の記憶』のこと絶対みんなにしゃべるでしょあなた達。

ライナーの予想って『半分アタリで半分ハズレ』ってとこかな。『未来の記憶』の存在を知らんせいとはいえ、104期のエレンに対する『トモダチフィルター』が強力すぎる……!

なんかみんな『エレンを一番よく知ってるのは俺達!』と思ってるようだけど、その理解度は結局50%程度でしかない。残り50%は『自分達が勝手に妄想した都合のいいエレン』。

理解度をせめて80%にするには『話し合い』をすることで互いの認識をすりあわせる必要があるんだろうけど、肝心のエレンに『人の話を聞く器』がない。底に穴の空いたおちょこだから。
だから一方的に言いたいこと言うばっかりで『話し合い』にならない。
それがよくわかる第二章でした……

他人に一肌脱がせるエレン

そもそも『みんなに止めてもらうこと前提でやった』ってことは、つまりエレンは『大事なオレのためならみんな一肌脱いでくれるよね? チラッチラッ』して、強制的に脱がせてきたってことだよね?

『大事なトモダチ』に『エレン・ヒモーガーによるエレン・ヒモーガーのためのエレン・ヒモーガーに捧げる強制脱衣ショー』させてんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

脱がせるのはライナーさんだけにしとき!

ライナー「なんで俺だけ!?」

そもそも『未来の記憶』を最初からしゃべってりゃあ、みんな一肌も二肌も自分から脱いでくれたじゃん!
なのにそれもせんと、引き返せないとこまでとことん追い詰めてから『みんなオレを止めるために一肌脱いでね☆』って強制的に脱がせてくるとか、明らかに『順番』がおかしいんだよエレンは!
やっぱ何を犠牲にしてでも『駆逐してやる!』と『自由だ!』やりたかっただけやこの人……

すべては仲間達のため?

そもそも本当にこれが『仲間達のため』だったんなら、『仲間達が望んでない』『仲間が死ぬ』と知った時点でやっちゃダメだろ。

たとえるなら、大がかりな歌と踊りを披露しながら公開プロポーズするサプライズ野郎みたいな?
あれって『自分がしたい』からしてるだけで、肝心の『相手の気持ち』ガン無視なんだよね……しかも『断ったらこっちが悪者』になる空気作って。
エレンからはそういう『自己チューサプライズ野郎』と同じ臭いしかせんのよ……

そりゃ『仲間達を信じていたから』って言えば聞こえはいいどさぁ……

アルミン達も『信じてた』んだよ。エレンのこと。

信じてたから、超ひどいことされてんのに『エレンは味方だ! そうに決まってる!』なんて必死に信じようとしてくれたわけでだな……
今だって『超大型巨人で吹き飛ばす』って方法あんのに、『ジークを仕留める』に方針を定めたのは、それでもまだエレンを『信じてる』から。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

そんなアルミン達の『エレンを信じたい』って気持ちを『利用した』ってことになるんですが?

なにしろエレン、止まる気ゼロじゃん。
止めに来てくれた仲間達の誰か、なんなら全員犠牲になっても止まる気ゼロだよね?
『未来の記憶』でこの先のこと知ってるから? 関係ない。
だってサシャに続いてハンジさんまでお亡くなりになってんだもん。

『みんなが犠牲になるとわかっていたらオレはやりませんでした!』って今さらほざいたところで説得力あるかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(ガチギレ)

それとも、サシャやハンジさんは『必要な犠牲』だったから『仕方なかった』と? どの辺が?
一億歩譲ってそうだったとしても、じゃああなたのお母さんも『必要な犠牲』だったから、●されたからって『駆逐してやる!』なんて恨んだり呪ったりしちゃあダメじゃない……

進撃の巨人The Final Season 87話 人類の夜明け

進撃の巨人The Final Season 87話 人類の夜明け

どんな理由だったとしても、『友達』と『自由(という名の身勝手)』を天秤にかけて、『友達』捨てて『自由』を選んだ事実は変わらない。
104期達はだませても、私はだまされませんよ……

雰囲気詐欺師のエレン

さて、アルミン達は突然『道』に呼び出され、エレンさん(幼児)がなんか色々言ってましたが……

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

お ま え は 何 を 言 っ て い る ん だ ?

「未来を運に任せて放棄しない」
そのために壁の王が作ったのが『壁』と『不戦の契り』です。ファンの方ですか?

「オレは進み続ける」
あなたの思考回路、後ろに生えてる木の根っこのようにまったく進んでませんけど? 前頭部だけ進んで毛根は置き去りですか?

「オレは自由を手に入れるため、世界から自由を奪う」
だったらそれに付随する『責任』も奪ってくださいよ!

「お前らからはなにも奪わない」
選択肢を奪い、ハンジさんまで奪われたトコですが?

「互いに曲げられぬ信念があるかぎりオレ達は衝突する」
でもあなた仲間達との『衝突』から超逃げまくってここまで来たんですよね?

「オレ達がやることはただひとつ。戦え!」
戦ってんのユミルちゃん。あなたとっとこ歩いてるだけ

「話し合いは必要ないと話すため」
『聞く気はないけど言いたいことだけ言いに来た口だけ野郎』ってことですね? さすが自己チューキング

「お前たちは自由だ」
つまり『責任は自分で取ってね。死んでもオレシラネ☆』ってことですか?

お ま え は 何 を 言 っ て い る ん だ ?(2回目)

エレン「お前らは自由だ」

エレン「オレ達がやるべきことはただひとつ。戦え!」

どっちやねん!

『ひとつ』しかやることないなら選択肢あらへんやろ!

しかもこの時点でもう、ハンジさんまでお亡くなりになってる。エレンのせいで。しかも島からは『裏切り者』扱いで帰る場所もない。
ここで『やっぱやめます』なんて『選択肢』がどこにあるっての?
というか、なんであなたが『選ばせてあげる側』なの?

飛行船の様子見てたんなら、まさに『衝突』してたライナーとジャン達が『和解』してるトコも見てたんじゃないの? それに関しては『見て見ぬふり』ですか?

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

『衝突を避ける』ってことは『理解を避ける』ってことだよね?

だからあなた、レベリオから帰った後『話し合い不可』の姿勢を貫くことで兵団の大人達との『衝突』を避けたんでしょ? 『理解してもらう気』も『理解する気』もゼロだったから。

進撃の巨人The Final Season 71話 導く者

進撃の巨人The Final Season 71話 導く者

仲間を悪者にするわ誰一人助けもせんわとっくに『仲間の選択肢』全部奪っといて何言ってんだコイツ?
なのに『責任感あるオレ』っぽく聞こえるの、ホント、ヒモーガーさんはシリアスな空気味方につけるのお上手ですね。(嫌味)

繰り返される『順番』

むしろ本当に『お前らが大事』と思ってたんなら、最初のエレン放送で、

「ふははは! まんまとだまされたなお前達! オレは世界を滅ぼしたいから滅ぼすんだよ! お礼にパラディ島は最後に滅ぼしてやろう。それがイヤな死に急ぎ野郎はかかってこいやぁ!」

くらい言えよ!
これなら文字通り『悪者はエレンだけ』で、世界もパラディ島も『かわいそうなエレン被害者』になれたんですけど?
そうすりゃ世界も島も一丸となって止めに来てくれたよ?
港での戦闘も起こらなかったしハンジさんも亡くならなかったしフロックだってジャン達と和解する未来があったかもしれない。

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

島民からも世界からも『とんでもねークソ野郎だ!』と思われても、あなたの『大事な仲間達』は『あいつ、俺達のために悪者になりやがって……!』ってわかってくれたと思うけど? 『わかってくれる』のは『大事な仲間達』だけじゃダメなの?
『加害者』と『被害者』の立場が『順番』で入れ替わっただけで、これまでと何が違うの?

リヴァイさんったら『今ならケツキック一発』で許す……? あなたはこの子に甘すぎます……!
『しつけに一番効くのは痛みだ』なんて言ったのあなたじゃないですか!

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

やっぱここは、おろし金で顔面すりおろすくらいしてあげないと!

おろし金「用途に合わないご使用はお控えください」

『いい子』のアルミン達

エレンがひどすぎて、アルミン達の『超いい子』っぷりが引き立つね……エレンの『超都合のいい子』。おかげでいつまで経ってもエレンの酔いが醒めない。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

過去の『お前らが大事』だとか、エレン放送の『オレの目的は島を救うことです!』という『やさしい言葉』にすがりついて、エレンを『いい人』と思おうとしてない? 『トモダチを疑うのは悪いこと』だから。

むしろここで『てめぇエレンのクセに生意気だ! ボコボコにしたるからこっち来いやこのアカンタレがぁっ!』ってブチギレてあげたほうが、多少は酔いも醒めて現実に戻ってこれたかもね……みんな『そういう時期』にヘタに理解あるもんだから……!
『VS始祖の巨人』には『始祖キラー』のアッカーマンが必須だけど、やはり『VSエレン』には『中二病キラー』のハンジさんがいないと……

…………。

お前、神様みたいなパワー手に入れといてハンジさんを一切助けなかったの、兵長よりもハンジさんを一番恐れてたからじゃないの?(疑惑の目)
『理解することをあきらめない』ハンジさんは、唯一自分が『理解』出来なかった『そういう時期』を理解しようと一生懸命努力するだろうから……

エレン「お前らは自由だ」
ハンジ「言われなくても最初から自由だけど、どうしてキミが『自由を奪ったり与えたり出来る側』と思ってるんだい?」

エレン「オレ達がやることはただひとつ。戦え!」
ハンジ「『自由』にしていいの? 戦って欲しいの? どっちなの?」

エレン「話し合いは必要ないと話すため」
ハンジ「言いたいことあったんなら私が会いに行った時に言ってよ! いつからそんな卑怯な子になったの!?」

エレン「…………」
ハンジ「ところでなんで子供になってんの? 精神年齢に合わせたの? 隣の子誰? お名前は?」

ハンジ「この前の演説、あれ牢屋の中で一生懸命かっこよく聞こえるセリフ考えたの? 悪くはなかったけど、小さい子は怯えてトラウマになっちゃうし、配慮に欠けてない?」
エレン「何しに来たんですか!」
ユミル「(何しに呼んだんやコイツ……)」

『無理解』には『無理解(天然)』をぶつけるのが有効……?

そもそも、ハンジさんは助けようと思えば始祖パワーで助けられたんじゃないの? フロックが余計なことしなきゃ、あんなイベント起こらんかったわけだし……ねぇ、エレン?(疑惑の目)

ハンジさんがお亡くなりになるまでは『エレンの目的は仲間の幸せだから、仲間内で死人が出ることはないはず』とか、お亡くなり後も『ネオなラスボスがいてそいつのせい。最後は大人の人格取り戻す』とか、そんな『エレンに都合のいい』こと思ってた時期が私にもありました……(遠い目)

運任せにされた未来

さて幼児化したエレンさんが『未来を運に任せにして放棄しない』って、実に『責任感あるっぽい』言い方してるけど。
なんかシリアスな雰囲気でごまかされてるけど、要はこの人、

「未来のこともすべてオレが決める!」

って言ってるよね?

その頃にはあなたいないじゃん。
『責任』は誰が取るの?
『未来の子供達』に背負ってもらうの?
かつて『責任を押し付けられた未来の子供』だったあなたが決めたことを?

でも時代って変わってく。
『時代がオレに合わせろ』と?
そのために『時代』を逆戻りさせてんの?
明治・大正どころか戦国乱世かそれよりもっと古い時代に逆走しすぎてる気もするけど……

二番煎じのエレン

『未来を運に任せて放棄しない(なので世界を滅ぼします)』なんて言ったエレンさんですが、それ、壁の王がすでにやったんですよね。『事実』か『狂言』かの違いがあっただけで。

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

壁の王ご本人は壁内に引きこもり、外の世界が滅びたことにすることで『これにて解決!』と思ってたんだろうけど、『問題を先延ばし』にしただけで『解決』はまったくしてなかった。トラブルから『逃避』しただけ。

結局この王様って『無責任』だよね。

この王様が『エルディア人は滅びるべき!』って本気で思ってて、その『責任』をすべて自分で背負う気があったんなら『不戦の契り』だの『楽園』だのグダグダ作ってないで今すぐ勝手に滅びりゃよかったじゃん。

最後の1人の死を見届けて、あとは自分が死ねば、自分がしたことに対する『責任』は果たしたと言える。
だけど自分はそれをせず、『滅びる瞬間』という『超イヤなこと』は子孫に押し付けた。『不戦の契り』なんてものまで作って。

進撃の巨人89話[ 諫山創 ]

進撃の巨人89話[ 諫山創 ]

しかも王様のやり方だと、エルディア人が滅びるのに一番必要なのは『滅ぼしてくれる他人』だよね?

どうして『他人』を巻き込むの? エルディア人がそれまで殴りまくってきたから、殴らせてあげようという『親切心』?
でも殴るのも殴られるのも、事情を何も知らない未来の子供達。その頃には自分はいない。

それとも『時間経過でエルディア人に対する恨みが薄れて生かしてもらえる可能性に賭けた』とでも?

そのためには『ごめんなさい』しなきゃダメじゃん……『これまでの王が悪かったんであって自分悪くないもん!』と思ってたからですか?
『謝りもせんと時効狙いで逃げる』とか、人怒らせる天才かな?

自分が仕掛けておきながら、『滅びる』のも『滅ぼしてもらう』のも、あるいは『生かしてもらえる』のも、すべては『人任せ』『運任せ』。
一番『王様』になったらアカンヤツ……!

この王様の周りにツッコミはおらんかったんか……!
いや、いたんだろうけど『ままきらい! いなくなっちゃえ!』ってお子ちゃまのように遠ざけたんやろな……それこそがアッカーマン一族だったんじゃないの? 現在で言うハンジさんポジション。
本当に有能な王なら『耳の痛いこと言ってくれる人』こそ大事にするんやで……!

『不戦の契り』の正体

結論から言って『不戦の契り』って、押し付けられた『ただの荷物』だったんだと思う。

調査兵団は『魂』を『継承』させてきたけど、『壁の王』がやったのは一方的な『押し付け』だった。
『継承』は志や目的を同じとする者が責任持って受け継いでいくから、ブレずに時代に合わせて変化できるけど、『押し付け』は望んでないのに持たされた『やっかいで重いだけの荷物』でしかない。

『運ぶ人』が変わるだけで『中身』はそのまんまだから、時代が変って中身はとっくに『価値のないガラクタ』になってんのに、『運ぶこと』そのものが目的になって運び続ける。そのための『運び屋』にされてしまったのがウーリやフリーダだった。

ウーリもフリーダも、民を守るために『王としての立場と責任』を『継承』するつもりだったのにね。しかし初代壁キングは『荷物』だけ運んで欲しかったらしい……

この人『王はこの世で自分1人だけでいい』と思ってたんじゃないの? 死んでも、死んだ後も。

だから『継承してもらうもの』自体がそもそもなかった。
『ご先祖さま』を大事にさせるために子孫を粗末にするって、脳みそジークかな?

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

この『不戦の契り』のせいで、本当ならちゃんとした王になったであろうウーリやフリーダが、ただの『運び屋』にされてしまった。
初代壁キングが『未来を運に任せて放棄しない』ために。

それって『運』だよね?

『荷物』って落として壊しちゃうこともあるし、紛失することもあれば奪われることもある。
『奪った』のがエレンだった。

『島の王』になったエレン

エレンも壁の王と同じことやってる。『壁の王』は『外』に敵を作ったけど、エレンは『内』に敵を作った。
『不戦の契り』じゃないけれど、島全体に『戦え戦え』の『呪い』をかけた。

進撃の巨人The Final Season 82話 夕焼け

進撃の巨人The Final Season 82話 夕焼け

いつまで戦うの? 『人類が一人以下』になるまで?

『世界を滅ぼすことで島は争いのないユートピアになります!』って、それこそ『運』じゃないの?

今でこそ『世界が悪い』ってことにしてまとまってるけど、『世界』が滅びたら憎しみが解消されるかっていうとそんなことはなく、『順番』で『次の標的』に向かうだけ。エレンだってそうだったじゃん。それとも壁の王リスペクトして記憶改ざんでもすんの?

でも記憶消したところで、エレンのやり方だと島が一つにまとまるには『敵』が必要だよね?
『敵がいなけりゃ作ればいい』で、また悪者作ってひとつにまとまろうとする未来しか見えないんですが。そうなったとき標的にされやすいの、女王の仕事放棄したヒストリアだけど。

エレンってとにかく矛盾してるよね。誰よりも一番『未来を運任せ』にしてるくせに、まるで『未来を思いやってるオレ感』出してる。
でも実際は『戦え戦え』の『呪い』をパラディ島にかけた。それは『争いをなくすには人類は1人以下にならねばならない』という『呪い』。

しかしその頃には自分はいない。
『咎めてくれる人』は全員『楽園』から追い出した。
なのに自分は『島を救った超いい人』と思って死んでいく。『やっかいで重いだけの荷物』を誰かに押しつけて。
壁の王と同じ。

罪人たち

エレンって『この世でオレが一番正しい』と思ってない?
タイトル『罪人たち』なのに、『罪人』と自覚してるのアルミン達だけで、一番大罪犯してるはずのエレンが『罪人』って自覚してないじゃん。なんでアルミン達が謝ってんのにあなたは謝らないの?
『あなたの罪を一緒に背負いたい』とか、仲間達のやさしい言葉を聞くだけ聞いときながら、それに関しての返答は一切なし。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

そのくせ自分の言いたいことだけ好き放題言ってから強制終了。だから『話し合い』が必要なかった。

第一章で知らん人らには『ごめんなさい』言ってたくせに、一番『ごめんなさい』しなきゃいけない人達には言わないんだね? それをしたら『自分の間違い』認めることになるから?
結局エレンの『ごめんなさい』って、『自分をかわいそうに見せるためのパフォーマンス』にしか見えない。

この期に及んで、腹ん中では『いいこと』してると思ってるからじゃないの?

ジークの『あーあ、かわいそうに』のほうが、クソっぷりがわかりやすいぶんまだマシだよ……

結局、『大事』と言った仲間よりも『世界を踏み潰す』選んだんだよねこの人。その時点でもうエレンの『お前らが大事だからだ。他の誰よりも』は破綻してる。

でも、エレン的には『嘘ついてた』ってわけじゃないんだよね? 『他の誰よりも』の後に(※ただしオレ自身は除く)がついてただけで。(嫌味)

エレン「お前らが大事だからだ。他の誰よりも(※ただしオレ自身は除く)」

なにも出来なかった責任となにもしなかった無責任

アルミン達は『エレンに対してなにも出来なかった』という『責任』を感じていた。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

だからエレンと仲直りしてまた一緒にいたい一心で『あなたの辛さに寄り添えなくてごめんなさい(許してください)』したけど、残念ながらエレンはアルミン達に『自分の辛さに寄り添ってもらいたい』なんてまったく思ってなかったらしい。

本気でそう思ってたんなら、ラムジーくんに謝ってないでアルミン達に謝ってた。

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

しかもなぜか『大事』と言った仲間達に『戦え!』と言ってきた。

『戦え!』ってあなた、『戦った結果●されました』ってなった時、責任取れんの?

むしろなんの責任も取りたくないから、『戦え』と一緒に『お前らは自由だ(だから責任はお前ら持ち☆)』なんてふざけたセリフが出てきたんじゃないの?
そうすりゃ『戦うかどうかは本人が自由に決めたことなので死んでもオレに責任はありません!』って逃げられるもんね?

現にフロックは好き放題やってた。自分が口挟んだら『責任』が発生するから好きにさせてたんじゃないの?

進撃の巨人The Final Season 83話 矜持

進撃の巨人The Final Season 83話 矜持

『お前ら余計なことすんな』なんてあれこれ『指示』出しちゃったら、イェーガー派への『責任』が発生する。
散々世話になったリヴァイに『巨人にされた仲間を斬らせる』なんてことさせたのも、ハンジさんがリヴァイ抱えて川に決死のダイブしたのも、『大事な仲間達』が同士討ちするはめになったのも、エレンが『なんにもしなかった』せい。

なんかしたら『責任』が発生するから。

もちろん『なにもしなかった責任』も発生してるんだけど、それを『責める立場』にあるのは自分を愛してくれてる『大事な仲間達』。

エレンが『なにかした責任』よりも『なにも出来なかった責任』よりも『なにもしなかった無責任』を選んだの、アルミン達なら『オレがやったんじゃないの。フロック達が勝手にやったの。だから大目に見てくれるよね?』なんて『責任逃れ』出来ると思ってたからじゃない……? 『お砂糖まぶした激甘ちゃん』だから……

ハンジさんはエレンに対して『なにも出来なかった責任』があったから『エレンを止める』という選択をし、『104期達を率いてきたことの責任』があったから、彼らを生かすため『自らの心臓を捧げる』という選択をしたんですけど?

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

けどエレンは『自分の独善』のためにすべての『責任』を上手に回避し、それどころか他人に『責任』背負わせるわ心臓捧げさせるわしてる。フロックもそうだし島民に対しても仲間達に対してもそう。

他人から『自由』を奪うんなら、それに付随する『責任』も奪ってくださいよ……!(※『自由』と『責任』はセット)

少なくともエルディア王は、奴隷から『自由』は奪ったけど、同時に『飼い主としての責任』背負ってたんですが。だからなんかやらかした奴隷に罰を与えたわけで。

なのにエレンは『戦え』だの『オレの息の根を止めてみろ』だの好き放題言ってさ……つまり、エレンさんが言いたいのは、

『全人類の命の責任はお前らが背負うんやで』
『世界が滅びたらお前らのせいやからな』
『死んでも自己責任で』
『ついでに『オレの命』の『責任』もお前ら持ち☆』

ナメとんのかコイツ。

もう、わざわざ『呪い』をかけに来ただけにしか見えないんだけど……
なんもせんでもアルミン達来たはずなのに。

エレンが踏みにじったもの

エレンが踏みにじったのは『世界』だけじゃない。『エレンと一緒にいたい』と願う『みんなの気持ち』を踏みにじった。

そもそもエレンが『してきたこと』を振り返ると。

愛を語って相手にも自分を愛させ。

進撃の巨人The Final Season 69話 正論

進撃の巨人The Final Season 69話 正論

相手を責めることで相手に『悪いのは自分』と罪悪感を植え付け。

進撃の巨人The Final Season 69話 正論

進撃の巨人The Final Season 69話 正論

徹底的に追い詰めて思考する余裕を奪い、『やりたくない』ことやらせたあげく『犯人』にまでなってもらい。

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

進撃の巨人The Final Season 79話 未来の記憶

やさしい言葉で落としてから自分の意のままに尽くさせ。

進撃の巨人The Final Season 80話 二千年前の君から

進撃の巨人The Final Season 80話 二千年前の君から

自分のワガママのために相手のワガママを封じ込め。

進撃の巨人The Final Season 87話 人類の夜明け

進撃の巨人The Final Season 87話 人類の夜明け

『ごめんなさい』と謝罪の言葉を口にしながらしかし相手をぶん殴ることはやめず。

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

自分のことは散々守ってもらい助けてもらっておきながら、自分は助けるどころか見殺しにし。

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

そのクセ自分は『常に被害者側』みたいなツラをして。

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

自分がやらかしたことの『責任』は常に他人持ち。

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

人の話は一切聞かず、自分のペースに引き込んで自分の言いたいことばっか一方的に言って強制終了。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

なのに外面だけは超いいから、周囲の人には『いい人』と勘違いさせることに成功。

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

進撃の巨人The Final Season完結編 第二章 罪人たち

完全にモラハラDVヒモ男の手口じゃねーかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

この人の『いいところ』ドコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?!?!???

蹴りやすいトコかな!?

進撃の巨人105話[ 諫山創 ]

進撃の巨人105話[ 諫山創 ]

『人を信じる』上で重視すべきは『何を言ったか』じゃなく『何をやったか』やで……!
ぶっちゃけアルミン達は『こんなヤツ友達じゃない』って切り捨ててもバチ当たらんと思うよ……

なんかエレンのこと考えてると、昔よく聴いた『愛がないやつほど愛を語ってやさしくほほえんで吠えてる』『夢がないやつほど現実に酔ってしたり顔で寄ってくる』ってめぐさんの歌思い出すわ……懐かしいなぁ。(『Reflection』わかる人いるか……?)

* * *

それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次回は第二章の後半です。

次の考察はコチラ

アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第二章『罪人たち』感想と考察 カリナとライナー 自分教の大人達【ファイナルシーズン】

前回の考察はコチラ

アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第一章『地鳴らし』感想と考察 不死鳥ハンジとリヴァイの呪い【ファイナルシーズン】

進撃の巨人考察一覧はコチラ

  • 井筒孝庵 より:

    とわこさん、こんにちは。

    WBC漬けになってました( ^ω^ )

    > お ま え は 何 を 言 っ て い る ん だ ?(2回目)

    > エレン「お前らは自由だ」
    > ↓
    > エレン「オレ達がやるべきことはただひとつ。戦え!」

    > どっちやねん!

    > 『ひとつ』しかやることないなら選択肢あらへんやろ!

    強烈、仰る通り、笑える(≧∀≦)b

    連載当時、122話時点では、始祖の巨人(のホルダー)は、進撃を除いて他の知性巨人を制御できる・・そうして力を没収たら、身も蓋もなくなるので、

    《問》 知性巨人の力を没収できないとすれば、どういう事情によるものだろう? 

    と設問してプロットを2次創作的に設定してみたりしました。(エレンが意識不明の状態にあるという具合に)(巨人大戦の場合は、始祖ホルダーが力の没収をしないという選択をしたはずだ、という具合に)

    > エレン「オレ達がやるべきことはただひとつ。戦え!」

    オレ達だと矛盾が甚だしいのでここは、「オレがやることはただひとつ。前に進む!」の方がよかったかな(*´ω`*) (地鳴らしを止めようとすれば、必然的にエレンを討つことになるので、戦えと仲間に督戦を催促するまでもないと思われた箇所。)

    ps

    ・ エレンの自由について、連載当時に想起していたのは、エーリヒ・フロムによるナチズム分析の「自由からの逃走」に出てくる2つの自由でした。1つが「〜からの自由」、もう1つが「〜への自由」で、後者の自由にはより客観的な自我と目的意識が必要とされます。前者がエレンの自由で、後者がハンジ達の自由だろうと捉えていました。

    ・ 隷属からの自由を求めて隷属に至る、これは始祖ユミルにもエレンにも当てはまるように思えていて・・漸く手に入れた自由を持て余し/どうしたらいいか分からず、安易に/群集心理的に独裁に身を委ねてしまう・・自由からの逃走の警鐘がそんな感じだったと記憶しています。

    追ってまた( ^ω^ )

    • とわこ より:

      コメントありがとうございます!
      WBC盛り上がってましたね! 野球はよくわからないのですが、TVで超喜んでるとこを見てると、こっちも喜びをお裾分けされたみたいで楽しかったです(*´∀`*)

      エレン、たしかに『オレがやることはただひとつ。前に進む!』のほうが正しいですね。実質、歩いてるだけだし(笑)
      なんで命令形になってんのあなた……国語力も老化したの?
      それとも、シリアスな空気に合わせてシリアスなセリフ考えた結果、シリアスな空気に呑まれて支離滅裂になっただけ……???
      当時は、エレンはなんか強大な力に支配されてて、あらゆる矛盾はそのせいとか思ったんだけどなぁ……(遠い目)

      それにしても、なんだか難しそうな本読まれてますね……(・∀・;)
      エレンは『自由』を求めていながら、結局『自由』に逃げてたし、ユミルちゃんも『自由だ』と言われても結局主が代わっただけで奴隷のままみたいになってたし……
      結局『自由』とは『手段』であり、『自由になって何がしたい』って『目的』がないと、『自由の奴隷』になっちゃうんでしょうね。

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