アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第二章『罪人たち』感想と考察 カリナとライナー 自分教の大人達【ファイナルシーズン】
アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第二章『罪人たち』の感想と考察。
今回はキヨミんを始めとする『責任』のために『無責任』になった大人達と、ライナーママことカリナが『復讐』したかったのは誰だったのか、そこから見えてくるカリナとアルミン達との共通点を考察しています。
- 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
- 原作漫画の大きなネタバレは注意してますが、そうじゃないところでも察せられる程度にしれっと混じってるので、アニメ派の方はご理解の上でお願いします
- 過去の考察とかぶることもありますが、おさらい感覚でどうぞ
- なお、当考察は原作最終回以降エレン・イェーガーさんにガチギレしまくってるので『エレン辛いよね。かわいそう……』と思っていたい方は、悪いこと言わんので即・引き返しましょう
最終章後編に向けた完璧過ぎる前振り
第二章の後半では、スラトア要塞から希望の飛行船が飛んでいきました。
連載当時は、始祖やのーていっそパラディ島攻撃すんじゃねと予想したこともあったなあ……
まあパラディ島攻撃したところで、このヒモ男絶対進撃やめんやろけど……(エレンへの信頼ゼロ)
それにしても、アルミン達到着までの間に、一回ちゃんと希望を与えてから、
ちゃんと敵の強さを知らしめ、
一回ちゃんとあきらめさせ、
そこから再びちゃんと希望を与えるという、
たとえベタであろうと、後半へ向けたスーパーヒーロータイムへの前振りとしては完璧すぎる流れでした。
飛行船の皆さま「せやな」
それにしても、こいつとっとこ歩いとるだけだし、どうやって攻撃すんやろなと思っていたら、獣ストラップ生やして空に向かって絨毯爆撃とか、攻撃がガチすぎるんよ……
しかもこれ、順番(飛行船と飛行艇到着)が逆か、まったく同時だったらヤバかったんじゃない?
飛行船の攻撃が終わった後だったから、アルミン達が無事(一応)に降りられたわけだし……
落とされた飛行船の皆さまは気の毒だけど、飛行艇登場のタイミングが完璧すぎた……エレン、到着時間調整した……?(疑惑の目)
キヨミんの『責任』と『無責任』
アルミン達が体育館裏(違)に強制招集されてた頃、キヨミんが色々後悔語ってくれました。
キヨミんも『責任』を背負って生きてきた人ではあった。
しかしその『責任』は『一族』や『家名』に対してだけだった。
ジークの計画に乗ったのは『一族の存亡』に対する責任があったから。
とはいえ『おいしい話』だったのも事実。ヒィズル目線だと『リスクは他人持ちで自分らは得だけ手に入る』って感じでしょ?(キヨミん目線だと『地鳴らしがうまくいかなきゃ本国にはしご下ろされる』から、ノーリスクってわけではなかったけど)
しかも四面楚歌のパラディ島に『唯一の味方』になってあげたわけだし、むしろ『いいこと』してるよね。
『代償もなしにみんな助かる方法なんてあるわけない』という観点で見ると、女王であるヒストリアとその子供数人だけで島が助かるなんて、こんな『いい話』はない。
たしかに子供達は気の毒だけど『それが嫌だというなら、それはそちらで考えてください。女王を守るのはあなた達の責任です』となるのもわかる。
ヒィズル的には、エルディア帝国は2000年間そうやってずっと巨人継承してきたわけだから『これまでと何がちゃうねん』という感覚だっただろーなぁ……
『資源を独占』という観点で見ても、ヒィズル的には世界とパラディ島は敵対してたほうが都合がいいのは事実だったし、『損得』で考えると、ヒィズルとキヨミんはそんなにおかしな行動はしてないんだよね……まあ、人道的にどうなんというのはあるけど、『余計なリスク』背負ってまで協力するつもりはなかった。
その結果、もっととんでもないリスクが発生するなんて夢にも思っとらんかっただろうけど……
『責任』のために『無責任』になった大人達
キヨミんはキヨミんが背負える『責任』を背負ってただけなんだよなぁ……
しかし『国同士の利益云々』ではなく『大人としての責任』として考えると、『未来の子供』に対して無責任だったよね。
ヒストリアのことは『かわいそう』と『思うだけ』で、必要以上に手助けはしなかった。余計な『責任』が発生するから。
『協力は惜しみません』とは言ってたけど、あくまで『調査兵団の』手助けであって、自ら子供が巨人継承しなくて済むための行動まではしてくれなかったよね?
立場は『女王様』だけど、当時まだJKな年齢のヒストリアに『寿命13年に縮めて子供ガンガン産め』だの、まだ生まれてもいないヒストリアの未来の子供にまで『巨人継承しろ(寿命13年)』と迫るのは、やっぱ大人として無責任だと思う……現に、使命を迫られてグレちゃったヒゲの子がいてだな……
一方、ヒストリアには『自分達の島を守らなくてはならない』という『女王としての責任』があったから継承を受け入れた。
『王様』としては実に立派なんだけど、正直、この時のヒストリアは『無責任』だったと思う。『未来の我が子』に対して。
生まれてすらいないとはいえ、ヒストリアには『母親』として我が子を守る『責任』があったはず。
ところが『女王としての責任』ばかりに気を取られ、『未来の我が子』を『都合のいい子』にしてしまった。
かつて、親の『都合のいい子』にされたヒストリアが、我が子を『都合のいい子』にするとは、なんとも皮肉な話や……
せめて『この場では決められない』と一旦保留にして、キヨミんを困らせてやりゃあよかったのに。そうすりゃ、キヨミんもヒィズルも、ナメた態度を改めたかもしれない。
案を拒まれたら、ヒィズルだって困ったはずなんですよね。ヒィズルが大国に返り咲くチャンスに逃げられるわけなんだから。
兵団も兵団で『自分達の島の存亡のために女王とその子供達を犠牲にする以上、命がけで女王を守る』という『責任』を背負う方向に舵を切ったけど、その一方で『女王様への甘え』でもあったよね……
たとえ最終的には案を受け入れるしかなかったとしても。ヒストリアが『女王としての責任』だけでなく『母親としての責任』もがっつり握っていれば、ヒィズルには『あなたの国と私の国は対等! 当然こちらの要望も聞き入れてもらいます!』という強気な立場を勝ち取り、そして兵団に対しては『私の靴をお舐め!』くらいのガチ女王様として君臨し、全方面の主導権を握れたかもしれないのに。
せっかくヒストリアが『主導権』を握るチャンスだったのに、ヒストリアが我が子を『都合のいい子』にしたせいで、主導権を兵団やヒィズルに握られた。
正直、ヒストリアとその子供を『かわいそうな子』にしたのはヒストリア本人だと思うよ……まあ、この年頃の子にそこまで考えろってのは酷だし、『継承する』と言わせてしまった『大人達の失態』ではあったけど。
『自分教』の大人達
ヒストリアを含め、大半の大人は『自分の一族』だの『自分の国』だの、自分自分と『狭い範囲内』だけで『責任』済まそうとしてた。
『自分達の島を守らねば』という『責任』は大事と理解しつつも、『自分』ではなく『大人と子供』『すべての人類』という『大きな枠組み』で物事を考え、『大人として未来の子供を守らねば』という『責任』との間で葛藤し、実際にそのための行動をしていたのは、島の中でも島の外でも、結局ハンジさんだけだった。
本来なら、ヒストリアが一番『葛藤』しなきゃいけないことだと思うけどね。若すぎて『母親としての責任』なんてピンとこなかったかなぁ……
いくら孤児の世話してるとはいえ、『お母さん』というより『お姉ちゃん』って年齢だし。
船にたとえるなら『自分が乗ってる間は沈まなきゃいい』前提で、対処療法でだましだまし使いながらボロ船のまま次の世代に託すのが大多数の大人とすると、たとえ自分が乗ってるうちはボロ船でも、『次の世代』が快適に乗れるよう最新鋭の機材を搭載し、向こう数百年は使える頑丈な船に作り替えてから次の世代に託すのがハンジさんだと思う。
『オレ』という『一番小さい枠組み』で物事考え、ボロ船どころか多額の借金までこさえて逃げるが勝ちしたのがエレンだったけど……
ヒスの巨人継承を反対した時のエレンの言葉は、『仲間の未来を守りたい』一心で出たもんだと思ってたんだけどな……(遠い目)
まあ、嘘は言ってなかったと思うよ。『誰の未来のため』とは言ってなかっただけで……
『島のため』に子供産むのは許せなくて『オレの計画のため』に孕んでもらうのはOKってマジなんなんお前……
キヨミんの後悔やミュラー長官の登場は『自分教』にどっぷり染まってた大人達が、ようやくハンジさんに追いついたってことだよね……これもある意味『順番』。自分がいなくなっても、すぐに誰かか代わりを演じてくれる。
でも、あまりに遅すぎた……ハンジさん……(;ω;)
アニパパの『自由』と『責任』
安否不明だったアニパパが、元気そうに再登場。
家畜扱いだったマーレのエルディア人、やれば出来る子だった。
どんなに『教育』しようがどんなに虐げようが、『人間が人間を自分の思い通りに完全支配なんて無理』ってことかな。
結局、エルディア人が収容区でおとなしくしてたのって、マーレに支配されてたほうが『都合が良かった』からじゃない?
アニも言ってたけど、たしかにマーレはエルディア人を虐げてはいたけど、同時に『後ろ盾』になっててくれたのも事実。
それはつまり『自分達の命の責任』を、いい意味でも悪い意味でもマーレに委ねていたということになる。
かつてのグリシャ達復権派は、見方によっては『自分達の命の責任』を取り戻そうとしていたのかもしれないけど、根っこにあったのは『個人的な復讐』という『身勝手』だった。
動機が『復讐』だったから『命』を選別するし、我が子を道具にだってする。
だから『代償』が返ってきた。
しかしアニパパ達は、虐げてきたマーレ人もひっくるめて助けた。
根っこにあったのは『娘に会いたい』『そのためには生きなくてはならない』という『希望』。だから『命』を選別する必要がなかった。
動機が『希望』だったから『その火を絶やしてはならない』という責任背負って反乱を起こし、『自由』を勝ち取った。
やっぱ『責任なき自由』なんてあり得ないと思う……
ついに登場まともな大人
ミュラー長官がアニメでついに登場しました。
マガトさんがお亡くなりになった時はどうなるんやと思ってましたが『NEWまともな大人』が登場した時の安心感よ……
登場早々、胃薬が1本や2本じゃ足りない面構えで……
いや、考えてみりゃあダメな人もいれば『まともな人』もいるってのは当然と言えば当然なんですが。でもこれまで登場した『マーレの軍人キャラ』にロクなのいなかったもんだから……
グロス「俺は違うがな」
シャーディス教官もそうだったし、マガトさんといいハンジさんといい『自分の代わりはいる』っていう『自覚』があったからこそ、『足止め出来るのは自分しかいない』と責任背負ったわけだけど、まさにその通りだった。シャーディス教官には教え子達がいたし、ハンジさんにはアルミンがいたし、マガトさんもミュラー長官が自分の代わりになってくれた。
もし『自分の代わりはいない』なんて勘違いした無責任野郎だったら、足止めは他の人に行かせてたんでしょうね……
そういう意味では、フロックも今わの際とはいえ、一応『自分の代わりはいる』と『自覚』した人だったと言えるんだよなぁ……だからパラディ島は人に任せて『ヤツらを止められるのは俺しかいない』と責任背負ってついてきちゃった。
(余談だけどこのフロックを看取るシーンは、ちょっと前までは生きてたことを残念がってたジャンの悲痛な顔といい、自分を●そうとした相手の目を閉じてあげるハンジさんのやさしさと決意といい、割と好きなシーンでした)
まあ、そこまで考えてなくてただの意地だったのかもしれんけど、自分の意志で『果たすべき責任』果たして逝ったと思うと憎めないんだよね……これまでずっと、なんかに憑かれたような顔してたのに、こんな穏やかな死に顔見せられちゃうとなぁ……いや、好きではないけど。
『満足』はしてないかもしれんけど、『後悔』はなかったと思う……
まともになる大人達
ライナーの母ちゃんことカリナさんがここに来て突然の改心。
自分も身近にいるからわかるんだけど、カリナみたいな思い込みの激しい母ちゃんって絶対治らないんだよね。『説得』では。
ショック療法で治っちゃうとは……(そういやグリシャもショック療法で治ったわ……)
ミュラー長官だって、元々はちょっと前のマガトさんくらいの価値観で、マガトさん同様追い詰められた末のショック療法で『まとも』になったのかもね……
説得が通じない困った人の治療法:ショック療法
『幻想』から醒めるには『自覚』する以外に方法はないんだけど、問題は外部からどんなに『説得』したって効果ないってことだと思う。
だからハンジさんみたいな人が、たとえばどんなに『未来の子供のため』と訴えても、訴えられた側の頭が『理解出来る段階』まで追いつかない限り、『説得』は空回りに終わる。
『手遅れになって気づく』んじゃなく『手遅れにならなきゃ気づけない』んよ……
でもアニパパは割と早い段階で目が覚めた。
アニパパはアニに足やられた時にうっすらと『子供を道具にしてた』って『自覚』したのかもなぁ……『道具』は足折ってこないもん。(『躾に一番効くのは痛み』ってそういう……?)
それがいよいよ『子供だけで悪魔の島に行く』ってなった時に、完全に目が覚めた。
もしかするとアニが足折ってこなきゃ、アニパパだって『子供を道具にしてる自覚』が芽生えなかったんじゃあ?
父ちゃんボコるのはどうかというのはさておき、『子供が自分を超える』のを嫌がって阻止してくるのは間違いなくダメ親だけど、子供が自分を超えたことを喜び、間違いに気づいたら正せるアニパパは、根が善良な人だったんだろうと思う。
アニもアニで、父ちゃんに反発しときながら、父ちゃんが教える格闘技を完璧に習得しとるもんな……いや、このツンデレっぷりは魂の親子だよあんたら……
ライナーママのしたかったこと
カリナは『自分がしたかったのは復讐だ』って自覚したようだけど、いや、この人は、単に『幸せ』になりたかっただけだと思うんよ……(それを言うならみんなそうだけど)
ただ、心が『幸せは誰かがきっと運んでくれる』という『夢見る少女』のままだった。
母ちゃんを『夢見る少女』のままいさせてしまったのがライナーだったんじゃない?
『夢見る少女』っておツラじゃねぇというツッコミはさておき。
アニは、父ちゃんの『幸せを運んくれる誰か』になるつもりはなかった。
一方ライナーは『母ちゃんに幸せを運ぼう』と一生懸命だった。
ライナーが、母ちゃんの『幸せを運んでくれる誰か』になってしまったことで、カリナはいつまで経っても『夢見る少女』から脱却できなかった。
だからカリナは『幸せを運んできてくれるライナー』を愛していたのだと『自覚』した瞬間、『幸せを運ばせるばかりで自分は何もしていない』と激しいショックを受けた。
でもこの人、少なくともライナーを直接傷つけたり『父親の悪口』聞かせるとかはしなかったよね。
捨てられたにも関わらず、それでもまだライナーの父親が好きだったってことなんだろうか……幸せな妄想に逃げただけかもしれんけど。
『人のせいにしない』という点では、ライナーの母ちゃんなんだなぁ……
カリナの『いいところ』と『悪いところ』
カリナさん『人のせいにしない』ってとこまでは良かったけど、問題だったのがその後。『自分の血』という『どうにもならないもの』のせいにした。
せめて『自分の男を見る目がなかった』とか、『次からは気をつけよ』で片付くもののせいにしてくれりゃあ良かったんだけどなぁ……それだったら『悪いのは自分だけ』で済んだ。
『男のせい』にして憎むのもライナーの否定になるからよろしくないけど、『血のせい』だと、自分自身はもちろんライナーを含め『エルディア人の血を引くすべての者』が悪者になっちゃうじゃん……
ライナーが巨人継承して寿命が縮もうが『悪魔の島』に行くことになろうが喜んだのは、『エルディア人の血』を憎んでいたから。
だから『エルディア人』を粗末にした。我が子や姪っ子(ガビ)もそうだし、自分自身も含めて。
しかも皮肉なのは、ライナーが『超いい子』だったこと。
『いい子』のライナーは、ひたすら母ちゃんを『肯定』してたんだよね。
しかし母ちゃんを『肯定』すればするほど『エルディア人である自分達の否定』になるという矛盾……!
しかも『エルディア人である自分達の否定』を強烈にしてきたのが父ちゃんだった。
ある意味、父親が一番『母ちゃんの言ってること(エルディア人は悪魔)』を肯定してくれた人といえるけど、『それじゃあ俺はなんで生まれてきたの?』という矛盾は、幼いライナーにはきっついわ……
それは誰への復讐?
カリナは『我が子を復讐の道具にした』と自覚したわけだけど、『誰への復讐』だったんだろ?
マーレ? それともライナーの父ちゃん?
でもカリナは、マーレ的には『超従順ないい子』だったし、ライナーの父ちゃんのことも一応愛していたと思うんですよね……まあ、正確には現実逃避的な愛だったんだろうけど。
これたぶん、男側も男側で、捨てる時に『エルディア人の血』のせいにしたんじゃないの?
男が妊娠したカリナから逃げる時にどう言ったのかは知らないけど、カリナが男を憎んでいないということは『キミのことは愛しているんだよ! 愛しているけど血の問題があるからどうにもならないの! 愛し合っているからこそボク達は別れなきゃいけないんだ!』って、どっかのヒモーガーさんみたいに『仕方がなかった』を強調し『超いい人』装って逃げたんじゃないの……? だって『ガキなんかいらねーよ!』なんて本音吐いたら誰がどう見ても自分が『悪者』だもん。
でもその代わり、カリナは『悪い男に引っかかった』と理解することが出来た。
しかしそうなってないということは、カリナが『彼は私のために悪者になろうと嘘ついてくれたのね!』とそっち方面に妄想しちゃうガチもんの酔っ払いでもない限り、そういうことなんだろうと思う……(むしろ『そっち方面』に酔っぱらってたほうが幸せだったのでは……???)
『エルディア人である』ということを隠して家庭作っちゃったクサヴァーさんも大概無責任だったけど、『エルディア人』と知ってて手ぇ出したあげく子供出来たらポイした男とか、エルディア人だのマーレ人だの関係なしに、クソ野郎はクソ野郎なんよ……
カリナもカリナで『エルディア人と知ってて愛してくれる超いい人』とか『許されない禁断の愛』とか夢見ちゃったのかな……でもカリナさん、『相手の立場』を思いやれる本物の『責任感あるいい男』なら、孕ませるどころかそもそも手ぇ出すなんてしませんよ……
↓本物の責任感あるいい男代表
仮に『若気の至り』でやらかしたとしても、『本気で愛してくれてる人』なら、無茶を承知で駆け落ち企むとか、自分がエルディア人になってでも責任果たすくらいの漢気魅せてくれてもよくありません……? そういう仕組みあるのか知らんけど。
責任はちゃんと果たす漢気魅せた男代表↓
男の『身勝手』が女に『未練』を残し、『彼は私を愛してくれているのに、私の血がすべてを台無しにしたんだ』と思い込ませたってことかな?
男の『言ったこと』を信じるんじゃなく、『やったこと』を見て怒ればよかったのに。
結局、カリナが一番『復讐』したかったのって『自分に流れるエルディア人の血』だったんじゃないかって思う。だから『マーレ人』になることに執着した。『エルディア人である自分』を否定するために。
そんなことしたって、別に自分に流れるエルディア人の血がマーレ人の血に入れ替わるわけじゃないんだけど、すっかり病んでたんだろーなぁ……
Buy-Buyありがとうさよなら愛しいクソ野郎
カリナの身に起こったのって、『自分が愛した男はただのクソ野郎だった』。ただそれだけの話だと思うんだけど、この人、ひょっとしてプライド高かった?
プライドが高かったもんだから『私は何も悪くない! そうだ、血が悪いんだ!』って現実逃避しちゃったの? 自分の『プライド』守るために。
カリナだって、ホントはわかってたんじゃないかなぁ……『自分が愛した男はただのクソ野郎だった』ってこと。現に、名誉マーレ人になってからも男に会いに行ったりなんてしなかったようだし。
でもそれを受け入れると自分があまりにみじめで耐えられそうにないから、『サヨナラ』するより自分で自分をだます方角に向かっちゃった? 愛は愛でも『自己愛』だね……
自分を守るために自分に『嘘』をついたのに、その『嘘』が原因で、いつまでも男に『幸せ』を握られている状態を自ら作り出してしまった。
ところがそうとは知らないライナーは、カリナの話を信じてパパに会いに行ってしまった。その結果、心をズタズタにされた。
母親の身勝手な『プライド』や『歪んだ愛』に振り回され、代償にされたのがライナーだったなぁ……そしてカリナの『復讐の連鎖』は姪っ子のガビにまで行ってしまい、同じ『エルディア人』である弟夫婦を苦しめた。
そもそもカリナを傷つけたのは『マーレ人の男』だったのに、我が子を生け贄に『マーレ』を喜ばせ『自分を愛してくれてる家族』にダメージ与えてどうすんの。
別に復讐すんなとは言わないけど、復讐する相手間違えちゃダメじゃん……
カリナと同じアルミン達
この『都合のいい解釈』で男を信じて現実逃避したカリナの心理、エレンに対するアルミン達にも通じるものがあるな……
『自分達が愛したのはただのクソ野郎だった』という話なのに、エレンの『おまえらが大事』なんて言葉をよすがに、けなげに信じようとしてる。
ただ、その代償が『世界』というのは、ちょっと代償としてはデカすぎやしませんか……?(白目)
あなた達、思い出して……! エレンが『何を言ったか』よりも『何をやったか』を……!
そしてカリナの『大事な人を復讐の道具にした』っていうのも、アルミン達に対するエレンと同じ。
『自分がしたかったのはただの復讐だった』という話なのに、その『自覚』もないまま自分が『超いい人』になるために、『大事』と言った仲間達を『復讐の道具』にして苦しめてる。
エレンを傷つけたのはエレンや見ず知らずの他人だったのに、親兄弟を生け贄にエレンと見ず知らずの他人とついでにフロックを喜ばせ、『自分を愛してくれてる仲間達』に取り返しのつかん大ダメージを与えた。
こんなヤツが『仲間想いの超いい人』なわけあるか……!(ガチギレ)
ぶっちゃけライナーのほうが何もかも嫌になって『世界滅ぼしたい』って気持ちになってもおかしくない気すんだけど……? なんでエレンが世界滅ぼす方角に行っちゃうねん……
エレンは周囲から肯定されまくってたけど、みんなが肯定してたのは『エレンの存在』であって『お前の復讐心』肯定してたんちゃうで……! しかも『復讐相手』盛大に間違えとる……!(自分を殴ったのはAさんなのになぜかBさんを殴ってAさんノーダメみたいな……)
でもアルミン達もカリナもなんならジークでさえも、第三者の視点から『いや、そいつクソ野郎じゃん』ってツッコミ入れられると、きっとムッとして『あの人のこと何も知らないくせに!』ってかばっちゃうんだろーなぁ……当人にとっては『大事な人』だから。
次に進むためにはちゃんと『サヨナラ』する。大事。
* * *
フォームからのコメント、ありがとうございます!
これからも、考察でお返ししていきます!(*´∀`*)ノ
それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次回は第一章で入りきらなかったラムジーくんとエレンの比較考察です。
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アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 第二章『罪人たち』感想と考察 罪を背負ったアルミン達と責任逃れのエレン【ファイナルシーズン】
こんにちは、とわこさん。自分の本心に気付けないと、自分が大事にしたい人を傷つけている事に気が付かず、逆にその人達にツケを払って貰っているのですね。
アニやライナーにベルトルトのマーレ巨人三人組は、エレンやミカサ、アルミンのパラディ巨人の力組よりも一人一人が自分の判断で行動している様に感じます。エレンは、考えることや相手との交渉事はアルミン任せ、喧嘩やお守りはミカサ任せで物事にクチバシを入れる踏込み隊長は自分と、始末を他人任せにしている事が明瞭になってきています。
何に対して復習したいのか、本音でも建前でも無く、本心を見ないと御門違いの方達に迷惑がかかる。エレンの島の外全部踏み踏みは、大事だと言った仲間達の心を踏みつけている。大事な仲間の為に「世界から命を駆逐する」が重荷を与えている事、責任を負わせている事を理解しているのだろうか。
>訴えられた側の頭が『理解出来る段階』まで追いつかない限り、『説得』は空回りに終わる。
これはドンピシャの言葉です。
手を変え品を変えしても、相手が理解しよう、この人の話を聞いてみようと思わない限り、キャッチボールができないのです。
世界が終わるかもしれない、そんな時にでもならない限り我が身を振り返る事ができない。キヨミ様もできた事をしてこなかった事を悔いた。ハンジ さんの行動が起こした波紋を受けてと思います。地位や体面といった外側を外して自分の本質に対して、自分の行いを恥じずに明言できるか、矜恃を問われているのでしょうね。
話が変わりますが、私はエルヴィン団長を「わからないものは見に行けば良い」と自分が知る事で充足する人の様に感じています。ハンジさんは「わからないものほ理解して、対策を建てる」と相手に働きかける、行動に移せる人と見ています。周りが変化する中では従来の方法が通用するとは限りません。アルミンはハンジさんのを進めて「語り合って理解して貰う」と積極的に相手に働き掛ける役割なのでしょうか。
コメントありがとうございます!
マーレの三人組は、『自分達にこんなことさせた大人達のせい』と人のせいにせず、戦士としての期待や責任、そして『マルセルの死の責任』を背負う方角にライナーが導いてくれたのがよかったのかも。元々、ライナーの目的は『母さんを喜ばせたい』だったし。
一方エレンは復讐ばかりで、しかも復讐すべき相手を間違えてるのが致命的というか……
なんかエレン見てると『真の敵は己の中におるのじゃ!』という師匠ポジションなセリフが勝手に脳内に湧いてきます。まあ、たぶんこの人、こんなセリフ言われても理解してくんないんだろーなぁと思いますが……(逆にこちらがそういった言葉の意味が理解出来るようになったのは、ある意味エレンのおかげ???)
やっぱエレンがライナーと同じなわけがない……
言われてみるとたしかに、調査兵団団長って『進化リレー』してるみたいですね。
失敗する(シャーディス)→知る(エルヴィン)→理解する(ハンジ)→伝える(アルミン)
そう考えるとアルミンが団長になるのは必然だったんでしょうが、でも生きたまま継承して欲しかった……(;ω;)
とわこさん、こんばんは。
考察記事の更新、ありがとうございます( ^ω^ )
> 連載当時は、始祖やのーていっそパラディ島攻撃すんじゃねと予想したこともあったなあ……まあパラディ島攻撃したところで、このヒモ男絶対進撃やめんやろけど……(エレンへの信頼ゼロ)
全く(≧∇≦)b
一矢報いるのであれば、また戦況を幾分かでも好転させるのであれば、相手側の王都を空爆して市街戦に持ち込み、あわよくばヒストリアを拘束して停戦に持ち込む・・連載当時、そういう反撃もありかなと想像しました。壁内大型巨人群を相手にしても埒が開かないし、壁がなくなって王都のほうは丸裸だし。
エレン、何も考えていないので、(←一度覗いた運命の奴隷状態)飛行船団がパラディ方面に飛び去って軍事的目標を喪失しても要塞に突っ込んでいきそうですが、パラディ王都が陥落すれば地鳴らしが無意味になるので、後からあちゃーと気づいて引き返すはめになったかも・・右往左往する進軍も見てみたかった( ^ω^ )
> 獣ストラップ生やして空に向かって絨毯爆撃とか、攻撃がガチすぎるんよ……
しかもこれ、順番(飛行船と飛行艇到着)が逆か、まったく同時だったらヤバかったんじゃない?
> 落とされた飛行船の皆さまは気の毒だけど、飛行艇登場のタイミングが完璧すぎた……エレン、到着時間調整した……?(疑惑の目)
全く(≧∇≦)b
紙一重的なところはいろいろとあって、例えばもしもガビがフロックを撃ち損じていたら・・パラディ島から脱出できなくてその時点でエレンの壮大な計画?はアウトでした(´・ω・`)
過去介入を繰り返したかのような描写は、紙一重的な箇所の粗(あら)を逆に際立たさせてしまうので、アニメ完結編後編では抑え目に欲しい。全員操り人形でしたみたいでは、個々のキャラの味わい・奥行きも台無しに(´・ω・`)
・・・
> 生まれてすらいないとはいえ、ヒストリアには『母親』として我が子を守る『責任』があったはず。ところが『女王としての責任』ばかりに気を取られ、『未来の我が子』を『都合のいい子』にしてしまった。
構図としては、始祖ユミルのそれと似ていると思いました。始祖ユミルの場合、フリッツ王の寵愛への期待に気を取られるという形ですが。
ヒストリアの場合、父親の期待に応えることが父親との絆の明かしと考えて父親にとってのいい子になろうともしていたので、連載当時(122話辺りまで)、むしろ、その考えを自ら断ち切って父親を討つことまで踏み切っっていたヒストリアが、最後の最後、始祖ユミルの自縛/呪縛を解く決定的な役割を果たすのではないかととても期待していたのですが(´・ω・`)
> (カリナは)自分を守るために自分に『嘘』をついたのに、その『嘘』が原因で、いつまでも男に『幸せ』を握られている状態を自ら作り出してしまった。
> (ところどころ省略、失礼します)
> そもそもカリナを傷つけたのは『マーレ人の男』だったのに、我が子を生け贄に『マーレ』を喜ばせ『自分を愛してくれてる家族』にダメージ与えてどうすんの。
これも構図として、始祖ユミルのそれと似ていると思えるところでした。愛した相手がクソ野郎だったこと、子への愛情に気づくのが遅れ後悔と未練に苛まされていることなど。
・・エレンはぶった斬られるクソ野郎の役回りでいいと思えてきました( ^ω^ ) (釈然としないところはそのクソ野郎が周りから未だに結構慕われているところかな。)
振り返ると、コミック版で原作最終話の2箇所の加筆、1) 大人の始祖ユミルとその回想シーン(槍フリッツ)、2) ミカサがジャンと結ばれて余生を全うするシーン、がなかったら、ユミル・ミカサが自らの執着と未練を断ち切ったところが曖昧になり、エレンとミカサのセカイ系? で終わりかねなかったので、最後の最後、コミック版で安堵しました( ´∀`)
コメントありがとうございます!
考察すればするほどエレンが『人類史上最もクソ野郎』という結論にしか行き着きません……なのに、やらかしたことのひどさに対して、あまりに安らかすぎるあのおツラが……
フロックの安らかな死に顔は許せたけど、エレン、おめーはダメだ(# ゚Д゚)
コミック版の追加エピは、ユミルちゃんの後悔と復讐心をミカサが晴らしてくれたようでよかったですよね。
お墓参りのシーン、ぶっちゃけ『その墓石蹴っ飛ばしたっていいのよ?』とも思いましたが、あれってミカサのエレンへの『復讐』だったんでは? と今は思っています。
『あなたと違って思いやりのあるステキな人と結婚しました~!』『見て見て子供生まれたの~☆夫にそっくりでしょ~!』『あたたかい家族に囲まれてる私、最高に幸せ!』って、『あなたがいなくても私最高に幸せです☆』って姿を、『10年くらい引きずって~』どころか一生をかけてしつこく見せつけてきたミカサって、エレンより執念深い……?
やはり『最高の復讐』とは『最高に幸せ』になることだと思います。
おはようございます、とわこさん。前回のコメントの後に湧いてきた思いがあるので、再び書き込みます。
一つは「キャッチボール」。
キャッチボールは対話や理解と言い換えてもいいかもしれません。エレンはジークが投げて寄越したボールを受け取らなかった。対話拒否で、お互いに相手に自分の言い分を投げつけただけで、利用できる機会を探っていた。ジークとクサヴァーさんは、お互いに欲している物が一致したこともあり安心できる居場所であったと感じます。サシャとニコロは、料理を通して相手への肯定を伝え合えた。オニャンコポンとハンジさんは、技術を通して安心な未来を作れる事を理解し合え信頼感を築いている。マガトさんもハンジさん達の考えは理解でき、協力しなくてはいけない状況であることも理解できるけれど納得できなかった。ガビの変化で漸く、心の蟠りが解けて、キースと分かり合えて一緒に最後の働きができた。ガビとカヤも初めはエレンとジークだったけれど、色々な出来事を経て、お互いの心境の変化で分かり合えた。エレンもシガンシナ決戦前はジャンと殴り合いの喧嘩という対話ができていたのに、レベリオ後はアルミンを一方的に殴り付けて対話不要と交流を断ち切った。アルミンの言葉のキャッチボール能力が高いので、腕力でねじ伏せているようでした。
もう一つ湧いてきたのが、ミカサの「赤いマフラー」と始祖ユミルの「子供達」が象徴している物です。
ミカサのマフラーは、家族を亡くし帰る場所が無くなったミカサに対してエレンが居場所を与えた比喩。始祖ユミルの子供達は、フリッツ王からの巨人の力に対する褒美であり縛る枷。所有者として手放したくなかったけれど、ひとりの人としての愛情は与えなかった王様。居場所は与えられても、人としての愛情が欲しかった始祖ユミルは、死んだ後も王様の命令に従い続けたけれど、その未練を断って自由になりたかった。
ミカサを読み込んで考えると、両親を亡くし、その後に引き取られた先の両親も亡くして家族はエレンだけになった。エレンを守る事は自分の居場所を守る事に繋がるので、エレンは家族でもあり、大事な人にもなった。ミカサのエレンへの「好き」が「恋人への好き」なのかどうか、本人も「家族の好き」と区別出来ないくらいになっていたと思います。エレン本人がミカサをどう思っているのか、ミカサは気になっているものの「一緒にいる事」で自分を納得させて、尋ねることで関係性が崩れる事を恐れていもいる。なので余計に象徴に縋り、自分から離れていく事を恐れてもいる。ここで始祖ユミルと同じく、王様=エレンからの自分への愛情を欲しがっていることと重なると繋がりました。(ミカサの奥ゆかしさ?)
ニコロのレストランでの会合後、ミカサはマフラーを身に付けられなくなったのは、エレンは自分にとってどんな位置にいる人物なのかを初めて考えたからではないかと思います。赤いマフラーが意味する「優しいエレン」という色眼鏡を外して、相手はどういう人物なのか、そして自分はその相手とどの様な関係性を築きたいのかを。
エレンはミカサに対しては「自分を忘れて、自由になってくれ」と望んでいる。ミカサにとってエレンを忘れる事は「家族の幸せ」をも忘れる事に繋がる(と、私は考えています)為、「エレンへの思いを抱えて幸せになる」を選択したと思います。家族だから自分が相手の帰る場所になれればエレンを送り出せる、離れる事を恐れずに受け入れられる、と、自分が主導権を握る側になると決心できた。ミカサママやカルラママの様に自身は愛情のキャッチボールができる人と家庭を作り、お互いが幸せになる事が、エレンから自由になる事だと結論を出したと思います。
相手からの愛情を与えてもらうのを待つのでは無く、自分が与える側になると共に受け取る側にもなる。エレンは、キャッチボールが出来ない人物と見極められたので、運命の人であっても共に生きる人では無い、と選択できたのではないかと感じています。
ミカサの家族の幸せの選択は、ユミルが王様から愛情を与えられるのを待つ未練よりも、子供達へ与える愛情、キャッチボールのできる家族を選ぶ道に繋がったと思うようになりました。
いつも長くてすみません。