進撃の巨人128話裏切り者 フロックとキヨミ様の戦闘能力と厳しい理想と現実考察
第22回、進撃の巨人考察前編。今回は128話『裏切り者』の感想を交えての考察となります。
強すぎるキヨミんとイェレナちゃんの顔芸の癒やしじゃ追いつかない絶望感でございました。
そしてコミックも31巻発売。巻末漫画でお兄ちゃんにイェレナちゃん、他にもどっかで見た皆さまが超イキイキしていてなによりです。
そういやグリシャパパがまだスクカーに登場してないけど、次回は家に帰ったら『実はお前には腹違いのお兄ちゃんがいるんだ!』でまさかの教祖様と運命の再会か?(後ろで今嫁と元嫁の修羅場) 知らんけど。
後編はコチラ
今さらなものやよその考察とかぶったりとかそりゃねーわなのもあるでしょうが、あたたかく見守ってください。考えるだけなら自由だろ?
2020年4月の128話時点の内容です。ネタバレ配慮してないんでご注意を。
転んでも、タダで起きたら貧乏人
今回はキヨミ様が強かったですね……銃突きつけられて冷や汗ひとつかかないキヨミんの強キャラ感。若かりし頃は『キヨミんに関節技キメられ隊』がいたことでしょう。知らんけど。
いや、これはキヨミんが強すぎたのか、フロックが弱すぎたのか。(きっと両方)
現役兵士でありながら一般人(一応)にねじ伏せられるってお前……
フロック「お、おばちゃんだから手加減してあげただけだもん!」
こないだのキャラ診断での見立て通り、意思の強さに対して戦闘能力は伴ってないようですな……
→強すぎて本人は生き残るんだけど周りが脱落して自分だけが生き残っちゃうタイプ(しかし本人は自分が弱くて無能だからだと思ってる)
リヴァイ兵長
→強すぎて自分一人で突っ込んでも生き残れるんだけど、自分の手の届かない別の理由で周りに死なれちゃって結果的に自分だけが残っちゃうタイプ
フロック
→弱すぎるのに先陣切って続いた子がみんな死んで本人だけが偶然で生き残っちゃうタイプ(なお、仲間を守るつもりはない模様)
フロックのタチ悪いとこは、自分が雑魚だと自覚してるくせに「兵士なんだから死ぬのは当たり前だろ?」としか思ってないところかな……(ジャンもミカサも自分が先陣切ったことで何人死んだか、責任感じて苦悩してんぞ……)
なのに危機回避能力だけはバカ高いからなかなか死なない。(フロック嫌いじゃないよ?)
そしてキヨミん達への態度(黙って技術提供しろ)から見ても、初代エルディア王の思想が順調に育っているようで。
兵団相手に超優越感にひたっていたのがイェレナですが、それを今、フロックがやっている。なんか順番というか……
でも相手が軍人(強者)でまだ紳士的に接するイェレナに対し、口調こそ紳士的だけど、相手が民間人(弱者)で、銃突きつけながらマウントとるフロックじゃあ、後者のほうが圧倒的小者感がすごい。
ジ●イアンというよりス●夫かな……自分がえらいわけじゃないのにえらそうにしてる辺りとか……(どこぞの芸術家がご存命だったら目を輝かせそう……)
総統「偉くないのに偉そうにしているヤツがいると聞いて」
ねじ伏せられて、慌てて『殺せ!』って命令してんのがまた小者くせぇ……
これもまた『順番』というなら、次はフロックが今のイェレナみたいに敗北して呆然することになるんですが。
ってことは、フロックは意外と最後まで生き残る? まあ、次あたりで死にそうだけど。
理想は理想、現実は現実の128話……
徹底的に『理想は理想として大事だけど現実は厳しいよね☆』ってのをお出ししてきますね先生……
しかも敵(?)として用意するのが名無しのモブならまだしも、かつてユミヒスが助けたダズ、サシャが助けたサムエルを用意するという情け容赦のなさ。(希望を見せてから地獄に落とす上級サディストの仕事っぷり)
- 壁巨人くんがすでにマーレ上陸
- 飛行艇ポーン! されたら一貫の終わり
- アスマビトさんパーン! されても終わり
『話し合い』なんて悠長なことしてたらマーレ滅亡確定ですし……なにより『話し合い』をするには向こうが『聞く耳』持ってることが絶対条件なんだよなぁ。
仮にフロックが話し合いに応じてくれたとしても、まあ、かろうじてアズマビトさん保護は出来ても飛行艇はポーン! されるの間違いないし。そこまでせんでも、のらりくらりと時間稼ぐだけで向こうは勝ちなんだよなぁ……
そんなの言い出したら、フロック達より先に『マガトさん達と話し合い』イベント発生しちゃう。つーても『時間がねぇから今すぐ決めろ!』でアニが巨人化して終了するやろし……
そらマーレ側からすりゃあ、頭下げてでも『自分らだけで行くから目ぇつぶって』しかないか……
これらの状況から見ても『一芝居うってひとまず先に飛行艇とアズマビト確保』って作戦は、むしろがんばったほう。つーかそれくらいしかない。(細かく作戦を立てる暇すらないのがひどい)
気の毒だったのが、アルミン達がすでに『裏切っているかも』という疑いが掛けられていたこと。むしろ『こいつらなら止めに来るかも』という信頼すら感じるのがまたひどい。
お前と同じだよ……
なんかとことん、かつてのライナーやベルトルト達を追体験させてるような感じですね。ライナーをエレンが、ベルトルトをコニーが。(すでにライナー追体験を済ませたのがガビ)当時の自分をサムエルが再現し、ベルトルトを自分が体験するなんて、コニー、もう一生ライナー達を責められない……当時、ウドガルド城で共に危機を乗り越え、一番『嘘だろ!?』と言ってたのがコニーだし……ライナー殴ったジャンも、これ知ったら気まずいやろな。
サシャの『土地を増やして肉食おう』も、意味が変わっちゃったなぁ。
サシャ→(巨人に)奪われた土地を取り戻そう
サムエル→(巨人で)奪って土地増やそう
まあ、サムエルに『奪う』って自覚はないだろうけどね……
元々は土地を『同じ壁内の移民』に取られて腹ペコだったサシャのセリフってのが皮肉……
さて、そんなサムエルくんですが。
サムエル的には、先にコニーを撃っていたらワンチャンあったかもしれないけど、やはりかつての同期を撃ちたくなかったんだろうな。サムエル側も、内心、コニー達の『エレンを止めたい』って気持ちもわかってそうなのが辛い。
先にアルミン撃っちゃったのは『撃ったところで簡単には死なない』ってのが無意識に出ちゃったかな。あんなテンパった状況じゃ、『どっちを先に撃てばいいか』なんて考えられないよなぁ……
アルミンがしゃべれたらまだ説得を試みたかもしれないけど、真っ先にしゃべれなくされたのがきつい。なにも聞きたくなかった?(聞いちゃえば、撃つにせよ味方するにせよ自分がさらに辛くなる)
コニーがサムエル撃ったのも、聞きたくなかった?(かつて自分が責めたベルトルトを理解してしまった?)
ジャンは予想の段階から耳を塞いでそこから時間かけて腹くくっていったけど、コニーは覚悟こそしていたけど、いざ現実のものになって揺らいじゃったか……?(土壇場で弱さが出た?)
これまでも十分すぎるほどひどい目に遭ってるのに、まだひどい目に遭わせんですか先生……
さて、一方でハンジさん。
ハンジさんはそもそも『裏切られた』側。
丸腰のハンジさんと戦闘不能の兵長というたった2人相手に、完全武装4人で追跡って……ジーク確保したら絶対●す気だったな……(しかしその状況で武器奪って返り討ちしちゃえるのはさすが歴戦の猛者)
その点を踏まえると、れっきとした『正当防衛』なんですが、今回で『どっちが先とか知らねぇよ』になっちゃったから、ハンジさんも『裏切り者』になっちゃいましたね。まあ、マガトさんに接触した段階で覚悟ガンギマリだろうけど。
『追体験』の行く末は?
エレンがライナー、コニーがベルトルトを『追体験』つーことは、ハンジさんはシャーディス教官かな。『何が出来るかわからないけど何もせずにはいられない』って、まさに調査兵団時代の教官。(『何も出来ないとあきらめて最初から何もしない人』と『何が出来るかわからないけど何かしようともがく人』は別物なんだよなぁ……結果はさておき)
コニーは今回だったけど、ハンジさんは現在進行形で追体験しちゃってる状況だから、過去に教官責めちゃったこと、今は後悔してそう……
シャーディス教官がまたどこかで出てくると思うんですが(港に来てんのかな?)、再会するとしたらどんな会話することになるのか気になるところです。(『敵として再会』とかだと嫌だなぁ……)
…………
コニーがベルトルトでハンジさんが教官『追体験』っつーことは、コニー死亡フラグで、自分が呼びかけたせいで部下を死なせたハンジさんが最高に曇るってことじゃないですかー!(覚悟は決めてんだろうけど辛いもんは辛い)
ベルトルトは最後覚悟決めたけど、その覚悟のキメ方が『仕方なかった』『世界は残酷だから』という『あきらめ』だったんですよね。
これでコニーが『仕方なかった』と『第二のベルトルト』になったら死亡フラグだよ!? お前死んだらかあちゃんどうすんだよ!? 大丈夫かコニー!(メンタル的にはすでにだいじょばない)
いや、しかし『追体験』したからといって、『結果まで同じ』とは限らない。
つまり、ベルトルトと違ってコニーが『仕方なくなんかない! 全部俺が悪いんだ!』と第二のライナーに覚醒すればワンチャンある!?
そうだコニー、お前はライナーになるんだ!
そうすれば死にたいと願えば願うほど生き延びられるぞ!
よかった……!
コニー「よくねぇよ」
さて、前編はここまで。それでは後編に続きます。
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