アニメ『チ。-地球の運動について-』第17話 この本で大稼ぎ出来る、かも 感想と考察 お金教のドゥラカと勘違いおじさん
アニメ『チ。-地球の運動について-』の感想と考察。今回は第17話『この本で大稼ぎ出来る、かも』となります。
- 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
- 完全に初見となります。心優しい原作勢は、あたたかく見守ってあげましょう
お金教のドゥラカ
ようやく新主人公が登場しました。重力に逆らった強靭な毛髪がチャームポイント。
そんな第三章の主人公はお金教信者のようで。
オクジーくんは信心深い人だったのに対し、『神は信じない主義』の子のようですが、『神』が『金』になっただけで、それはもう『信仰』なのよドゥラカちゃん……(白目)
でも、『父ちゃんが●された』という事実に対し、『●したヤツ』に憎しみを向けるのではなく、『お金があれば略奪なんてしなくてもいいのに!』って発想になるのは聡明な子だと思う。
そら父ちゃんの死因が『略奪しに行ったら返り討ちにされました』とか、『そらそーじゃろ』としか。でもガチもんのアホの子は、『自分らがした悪いこと』を棚上げして『復讐』に走るからな……そこまで行ったら『アホ』なのではなく『クズ』なんだけど。
そして、『神様』ではなくおじさんの『教え』を実行した結果、『仲間の暮らし』を良くしたのもすげぇよ……
だけど本人は、どんなにお金を稼いでも満足できない。
どんなに『お金』があっても……
村長やおじさんにしたドゥラカの主張って、いわゆる『資本主義』だよなぁ……だけどおじさんの言う通り、『弱者切り捨て』になりかねず、貧富の差を生みかねない。っていうか、生まれてるのが現代……
お金は大事。大事なんだけど、『それがすべて』になっちゃうと、今度は『お金の奴隷』になっちゃうのよドゥラカちゃん……!
現に『なんでお金が欲しいの?』という村長の疑問に対し、ドゥラカの回答は『安心のため』という、なんともあいまいなものだった。
残念ながら、そんなんじゃあ一億あっても一兆あっても『安心』にはなれない。なぜなら『お金』とは『幸せ』になるための『ツール』のひとつに過ぎないから。
『ツール』をたくさん集めたって、その『ツール』で『なにを作るか』が肝心なんやで……
『ツール集め』が『趣味』ならいいけど、別にそういうわけじゃないでしょ? でなきゃ、『不安』にはならないはず……
村長が『お金(ツール)はもう十分』って言ってたのは、彼は現時点でそれなりに『幸せ(目的)』が得られてるからなんだよね。だけど『お金教信者』のドゥラカの心には、村長の言葉が響かない。
彼女にはまだ、『何が自分の幸せか』がわかってないからじゃないかなぁ……それがわかんなくて『不安』だから、目に見えてわかりやすい『お金』にすがる。
本当に彼女が考え続けなきゃいけないことは、『稼ぐ方法』ではなく『幸せになる方法』だと思うのよ。本人は『考え続けている』つもりのようだけど、『お金教』にのめりこんで、『稼ぐ方法』で思考が固定化されなきゃいいけど。
ここで、『神はいない』と言ったおじさんのお言葉。
『神に奪わせるな。感情の主導権も、生きる意味も』
お母さん、ドゥラカのこれからが心配……!(親目線)
有言実行おじさん
『有言実行の男』と見せかけて、実は『口ばっか』だったのがバデーニくんだったけど、ドゥラカのおじさんは『有言実行の男』だったな……よくも悪くも。
自分が生き延びるために『お酒あげます』だけならまだしも、『女紹介します』ってなんやねん! 『まさか』とは思ったけどその『まさか』だったし。
『後から助ける算段がある』……ってワケでもなさそうだよね。でなきゃ『運命が変わる』なんて言わないし『黙って連れて来る』なんてもっとダメだろ……
さてここで、かつてドゥラカに語ったおじさんの教え。
①神様は存在しない。神に奪わせるな。感情の主導権も、生きる意味も。
②考えろ。そのために文字を学べ。物知りになるためではなく考えるために。
③①と②を続けていると『信念』が生まれる。
おじさんの本音
『神様はいない』と言ってたけど、おじさんの言う『神様』ってのが『家族』や『仲間』だとすると、まあたしかに①は実践しとるな。『私に神様はいません(訳:お前なんか家族じゃない)』ってことかー。へー。
②の『考えろ』ってのも、自分が助かるために『考えた』結果だよね。
そして③の『信念(信念を捨ててでも生き残る)』が生まれた。
なるほど。『私の信念は信念を捨ててでも生き残る』ってそーいう……ってオイ。
それもう『信念』ちゃう。ただのクズや。
クズが自分の正当化にへりくつこねとるだけや。
いや、死ぬ死ぬ詐欺で姪っこのヒモになり、廃村に酒隠して飲んだくれてる時点でクズやったわ……(『共有財産』じゃねーのかよ)
おじさん、ドゥラカの考えに対して『共同体が壊れてしまう』『弱者を救済する仕組みがない』なんて知的な意見述べて反対してたけど、本音は単純に『そんなんなったらオレサボれないじゃん! やーやーなの!』ですね……? 生活保護不正受給するタイプか……(『利益はみんなで分配しましょう』と語った村長のほうが聖人だった)
このおじさんにとってドゥラカは『己の信念の信念(何やっても生き延びる)』を曲げてまで守りたい存在じゃなかったってことだな……一周回って『己の信念貫いた』と言えんこともないけど、それはそれとして人の心あるんか。
25年後のクズへ
『若い女差し出すから見逃して☆』と言うおじさんのクズも相当だけど、それと同じくらいに、
おじさん「若い女差し出します☆」
アントニ「よし、いいだろ」
お前なんやねんアントニ……!
そこは『お前、舐めとんのか!』ってブチギレるとこちゃうんかーーーーーーーーーーーーい!!!!!(まさかの興味津々……!)
しかもええ歳こいて、女欲しさに自らのこのこ迎えに来た……! 聖職者のクセに女に手ぇ出してお前こさえたパパそっくりかよ……!
25年経ってもクズはクズのままでした本当にありがとうございます!(何が?)
しかしまあ、約束通り若い女紹介したからといって、アントニが『ホントに見逃す』かどうかは怪しいんだよな……だってこの人、『嘘』でのし上がった男やぞ……
おじさん、次回早々『ファイヤーーーーーーー!』されてなきゃいいけど。されてもいいか。
おじさんは本当に『有言実行』だったのか?
おじさん、父親恋しさに泣いてるちびドゥラカに、『いいこと言うじゃん』と思ってたんだけどなー……(白目)
ドゥラカにとっては唯一の血縁で恩人なのに、それに裏切られるってのはきっついわ……これじゃますます『信じられるのはお金だけ!』になっちゃうじゃん!
このおじさん、ドゥラカに『考えろ』って教えたクセに、自分は思考が固定化されてない?
だから『ドゥラカを売る』なんてクズ発想が生まれた。
この時のおじさん、アントニが『神』になってたんだよ。
『神は存在しない』『神に奪わせるな。感情の主導権も、生きる意味も』なんて言ってたくせに、目の前に降臨した『神(アントニ)』がもたらす『死の恐怖』に屈し、差し出しちゃったの。感情の主導権も、生きる意味も。
『信念捨てても生き延びる』と言ったおじさんの『生きる意味』って何?
『お金』が『ツール』であるように、『生きる』というのも『ツール』のひとつ。
『生きる』という『ツール』のために『生きる』ための『意味』捨ててない?
つまりこの時のおじさん、『考えた結果の行動』ようで『考えてなかった』んだよ。
だって時間あったじゃん。1日も。
だけど『思考が固定化』されてたおじさんは、『ドゥラカを差しださんでもいい方法』ではなく『どうやってドゥラカを連れ出すか』を考え続けた。自分だけが助かるために。
おじさんの勘違い
おじさんのこと、先ほどは『有言実行の男』と書いたけど、実は違うんだよね。正確には『自分は有言実行の男だ』と『勘違いしてる人』だった。(三章は『勘違い』がよく出てくる)
おじさんが本物の『有言実行の男』で、かつてドゥラカに語った『神に奪わせるな』をガチで実践出来ている人であったなら、アントニにへこへこしちゃダメなんだよ。だって一番いいのは『みんなが助かる』ことでしょ?
そのためにはむしろ『ひと狩り行こうぜ☆』って村人全員そそのかして狩りに行けや!(過激派)
せいぜい十人程度だし、アントニがのこのこ現れたら、一斉に『ヒャッハーーーーーーーーーァァァッ!』すりゃあ数の暴力で狩れる狩れる☆
おじさん「そんな『イケるイケる☆』みたいなノリで!?」
第一! あんたら、元々は盗みと略奪で生計立ててたクソ集団じゃん!
『ドゥラカのおかげ』で『いい子』になったんなら、『ドゥラカのため』に『悪い子』になるくらい屁でもねぇだろ! なっちまえよ。巨大な悪に……!
そしてドゥラカちゃんへのイカれた愛でドガンとハジケろよ! あなた、そんなだからいつまで経っても『小悪党』なのよ……!
ただでさえ教会嫌われまくってるし、異端解放戦線の連中に首売りゃあ結構な額で買い取ってくれてヒーローになれるんじゃない? これにはドゥラカちゃんもにっこり。
ドゥラカ、人間不信になってお金教にのめり込むんじゃと心配だけど、このルートだと『お金よりも強いもの』を目の当たりにして改宗するかもしれない。
問題は、改宗先が『暴力教』ってことだけど。
ドゥラカ「やはり暴力……! 暴力はすべてを解決する!」
オクジー「これだと次回で最終回になりそうですね」
ラファウ「……地動説は?」
シュミット「……私の仕事は?」
死んでも、死んだ後も
オクジーくんの書が、ついに新・主人公ドゥラカの手に渡りました。いやしかしオクジーくん、『ちょっと前まで読み書きできない人だった』って割には、初執筆で人の心ガッツリ掴むって、文才ありすぎない……?(そういやバデーニくんも落としとったわ)
それにしても、
『安全な時が来たら、利益の一割はポトツキに寄付しろ』
!?!!!?!???
あの一文が何故……!? しかもえらそうになってバージョンアップ!
お前か!? お前なのかバデーニ!?
いやー、ある意味、今回一番の衝撃はこれだったわ……ラファウとオクジーくんのやさしさが生きてたよ!(地動説の半分はやさしさで出来ています)
あの時点のオクジーくんは字が読めなかったはずだし、グラスさんも住所までは読み上げなかった。
その後、手紙はバデーニくんが燃やしたから、オクジーくんは住所までは知らんはず……
というか、そもそもオクジーくんは、自分の書いたもんが世に出回ることまでは想像しとらんかったはずだから、そんな一文、書く必要ないと思うんだよ。
となると『追記したのはバデーニくん』ってことになるんだよね……えらそうな文章の書き方からしても。
あなた、読みもせんと燃やしたと思いきや、ちゃんと読んでて、しかも住所までしっかり覚えとったんか……死んでも、死んだ後も好感度爆上げしにくるとか、このツンデレ野郎め……!(やっぱ猫科)
結果論だけど、手紙燃やしといたのも正解だったんだよなぁ。ポトツキさんの名前と住所書かれた手紙が教会に見られてたら、ポトツキさんがヤバかったし……
しかしポトツキさん、ラファウの一件から35年経ってることになるけど、ご存命なんだろうか……中世だと五十過ぎたらお亡くなりになっててもおかしくないと思うんだけど、生きてて欲しいなぁ……
最後らへんに再登場の予感。
それでは今回はこの辺で。
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