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【進撃の巨人】ジークとエレンと時々兵長考察

考察・予想

進撃の巨人・考察第4回は、あらゆる方面から『●ね』感情が向けられてるジークお兄ちゃんを考察します。
あれ? ジークの考察するなんて、自分、この髭面野郎さんのこと好き……なの?

進撃の巨人 28巻

進撃の巨人 (28)[ 諫山創 ]


↑やっぱこの人、兵長とコントしてる時が一番輝いてる……

↓前回の考察はコチラ
第3回考察前編

第3回考察後編

個人的な感想を交えた考察や予想です。(基本、原作コミックを元にしています)
今さらなものやよその考察とかぶったりとかそりゃねーわなのもあるでしょうが、あたたかく見守ってください。考えるだけなら自由だろ?
2019年10月の122話時点の内容です。ネタバレ配慮してないんでご注意を。

第2回のリヴァイ兵長の考察でもジークは出てくるんで、よければそちらもどうぞ。

兵長考察はコチラ

今回の考察の流れはこんな感じとなっております。

後半、結局兵長の考察になっとるやんけ! と思いつつ、考察スタート。(タイトル『時々エレン』のほうが合ってね?)

ジーク汁摂取+叫びで巨人化するのはなぜ?

122話考察で、『王家の血筋とは、血筋が特別なのではなく『始祖ユミル』への特別なアクセス権を持った一族では? 知らんけど』と考察しました。

122話考察前編はコチラ

これを前提として、ジークの脊髄液を摂取したユミルの民が無垢巨人化する理由を考えてみます。

【ジークの脊髄液と脊髄液注射の違いは?】
このふたつの違いといえば、摂取した後です。

脊髄液注射→摂取後、すぐ巨人化する
ジーク汁→すぐには変化なし。ジークの『叫び』があって初めて巨人化(なお影響範囲がある)

不思議なのが、巨人化と言っても、無垢の巨人になること。
16巻でロッド・レイスが『背骨を噛み砕き、髄液を体内に入れる』ことが継承に必要と語っています。
ジークの脊髄液だって、摂取すりゃ知性巨人継承してもいいんじゃあ? なんで無垢になるの? と思いましたが、通常の継承との違いを考えてみると、

ジーク本人が死んでいない

もしや『無垢の巨人誕生の秘密』ってここにある? (こないだの考察で最後ちゃぶ台ひっくり返したけど、もう一度)
122話で、始祖ユミルの背骨になんかヤベーの(以前の考察では『ハルキゲニアくん』と呼んでます)が寄生したことで巨人化したことが判明しています。
もしや知性巨人継承者の背骨には、みんなハルキゲニアくんが住み着いてて、次の継承者、次の継承者と、何代にも渡って移動しているってこと?
そして無垢の巨人は、『ハルキゲニア君が住み着いたことにより変質した髄液』だけを摂取することで誕生するけど、ハルキゲニアくんそのものがいないから、不完全な巨人になる? ってことでは?
でもその仕組みで行くと、『ユミルの民しか巨人化しないのはなんで?』って謎が……ハルキゲニアくんに寄生されたことで、ユミルの子孫の遺伝子にも影響が出た?
もしかするとハルキゲニアくん入りの知性巨人の背骨を食べれば、外国人でも巨人化するのか?(脊髄液注入だけだと遺伝的変質を受けてない外国人は巨人化しない)
そして巨人が9つまでにしか分かれなかったのは、ハルキゲニアくん分裂の限界が9だった?(ひとつのハルキゲニアくんが3つに分れ、その3つがさらに3つに分れた?)
うーん、今のところ、思い付くのはこれくらいでしょうか。
無垢の巨人についてはこの辺にしておいて、122話考察で書いた『アクセス権』の話に移ります。

↓以前の考察

  1. 『王家の血を引かないユミルの民』なんて存在しない
  2. みんな始祖ユミルにアクセス出来ていたけど、その『アクセス権』を始祖ユミルに命じて奪った
  3. レイス家やジークに継承されていたのは、元々はみんなが持っていた『座標へのアクセス権』(しかも始祖の巨人にならない限り『座標へのアクセス』に必要な『パスワード』が発行されない)

これを、ジークの脊髄液の場合も加えて、さらに突っ込んで考えてみると、

【巨人化してないユミルの民】
アクセス権(座標)を『得られる権利』を持っているだけ(この時点ではアクセス権(座標)そのものはない)

【ジーク汁摂取したユミルの民】
アクセス権(座標)が発行される。しかし、パスワードがないからログイン(巨人化)出来ない

【ジーク汁摂取したユミルの民+叫び】
仮パスワード(叫び)発行。ログインして無垢の巨人化

さらにこのパスワード、巨人ごとに種類があって、

  • 無垢の巨人→仮パスワードでログインした姿
  • 知性巨人→正規パスワードでログインした姿
  • 王家の血を引く始祖じゃない巨人→有料会員ページへログインした姿
  • 王家の血を引く始祖の巨人→管理者権限でログインした姿(だから記憶とか操れる)
  • 始祖ユミル→サービス提供元(ブログサービスみたいなCMS提供元的な)

こんな感じ?
『叫び』でビリビリすんのは、仮パスワード入力されてEnterキーめっちゃ強く押されたんでしょう。影響範囲外でしびれたけど変身しなかった人はパスワード入力失敗した、と……(つまり巨人化の瞬間の爆発は『めっちゃ強い力でEnterキー押された』ことが原因や! 知らんけど!)

そして脊髄注射ですが、こちらは何かしら加工がしてあり、最初からアクセス権と仮パスワードがセットで得られるようになってる?(作中でも、注射の種類で大きさをコントロールしているような描写があったので、マーレの巨人学会というものになにか技術があるのか?)
もしかすると、無垢の巨人誕生にも関係しているのかもしれない。知らんけど。

王家ジークの悲しき小者感

近頃ジークの小者感がすごいんだけど、その原因って、兵長とジークで例えるなら、

兵長→『俺より強いヤツ(巨人)』に会いに行くストリートファイター系
ジーク→『俺(巨人)より弱いヤツ(人間)』ボコボコにしてるヤンキー系

ってところがより一層、小者な感じを際立たせてるんだろーなぁと思います……しかも本人気づいてないところがまた。(それに気づいてて悲哀を帯びているのがライナー)
でもヤンキーだったら、もっと群れてるか……こいつ、トモダチいないもんな……(同僚はいたけど信用されてない+自分で裏切ったもんな……)

『王家の血筋』に生まれたことを呪っているようでいて、『王家の血筋』であることを笠に着ているところもね。なんかね。傲慢さが見えるんだよね。(『王家』だの『エルディア人』だの血筋に酔っぱらってる? そう考えると『アッカーマン』という同じく血筋で苦労している兵長が対立ポジションにいるのが皮肉っつーか……)
この辺はもう『三つ子の魂百まで』で、両親に『お前は(王家の血筋だから)特別』って育てられたことが原因なんでしょうね。『特別でも立派でなくてもいい』と育てられたエレンと見事に対になってます。

【ジークお兄ちゃんとエレン弟ちゃん対比】
ジーク→『王家の血』を引く『特別な子』として育てられる
エレン→特別でもなんでもない。生まれてきただけで偉いと育てられる

ジーク→両親によって強制的に戦士隊に放り込まれる
エレン→調査兵団に入ることを反対される

ジーク→友達はおっさんのクサヴァーさんだけで、年の近い子はみんな敵。頭復権派の両親は友達がいないことにすら気づいていない
エレン→幼なじみと近所の悪ガキとのケンカは日常茶飯事。親には友達が一人しかいないことを心配される

ジーク→超・後ろ向き思考のクサヴァーさんの影響と本人の資質もあって、身勝手な自殺願望が大きくなる
エレン→夢を持つ友人や自分を助けてくれる仲間、上司に恵まれ、未来に希望を持つ

ジーク→近頃、根底部分が崩れてブレブレに
エレン→頭進撃で一貫してブレない

こうして見ると、ジークにとって不幸なのは、自分の傲慢さや弱さに気づかせてくれる人がいなかったことでしょう……
唯一の友達クサヴァーさんが『大人』だったのも不幸。大人ってだけで子供には『正しい存在』に見えちゃうからなぁ。(そう考えると、クサヴァーさんの罪は重い)
エレンの存在を知った時ですら『父親に洗脳されている(弱いヤツ)に違いない。だから(強い俺が)助けてやらなきゃ』と、自分が強い(上の存在の)つもりでいたわけですし。

エレンも一時期はそうなりかけたことがあったけど、それに気づかせてくれた仲間や大人達の存在はかなり大きい。(120話の『俺には助けてくれる別の父親がいた』っていうのが、もーすごい皮肉)

ジークの人生って、未来に夢や希望を持つ友人が一人でもいればかなり変わったと思うんですが、ジーク自身がすっかり後ろ向き思想に染まって、そういう人が身近にいても鼻で笑ってスルーしてたんだろうなと思います。(そして寄ってくるのはイェレナみたいなヤツ)
ジーク……そんなんだから1人しか友達できないんだぞ……

進撃の巨人 2巻

進撃の巨人 (2)[ 諫山創 ]

まあ、近頃のジークは、

兵長→俺より(物理的に)強いヤツ
エレン→俺より(メンタル)ヤバい強いヤツ

との出会いで、自分の弱さにそろそろ気づけてそう。
ジークにしてみれば、救うつもりのエレンに救われてるんですよね。120話、121話の記憶ツアーが一番必要だったのはジークで、グリシャとの再会によって、過去の恨みが浄化しちゃったようだし。

進撃の巨人121話

進撃の巨人121話[ 諫山創 ]


父親の愛を知ったことや、絶対だと思っていた王家の血がユミルに効かなかったことで、過去に自分がしたことや、やろうとしたことの罪の深さに気付くのかも。
でも時すでに遅しおすし。もう取り返しがつかないとこまで来てるんだよなぁ……

ジークのご先祖・大陸側のフリッツ王家とは?

122話考察前編において、『元々の『エルディア王』とは始祖ユミルの血を引かない、純血エルディア人の王では?』と考察しました。
そして、『アッカーマンが本来仕えていたのは純血エルディア人の王(144代目?)。しかし145代カール・フリッツ(始祖の巨人継承者一族)に純血王とその一族殺された?→レイス王はアッカーマンによる復讐を恐れて迫害へ?』と書いたわけですが、『あれ? そういや大陸に残ったほうの王家(ジークのご先祖)は?』 と、新たな疑問が浮かんだんで、せっかくなのでここで考察。
なお、ややこしいんで、ここからはジークのご先祖フリッツ王家を『大陸王家』、ヒストリアのご先祖レイス王を『島王家』と呼びます。

大陸王家について証言を集めると、

21巻ダイナさん証言『145代王が戦うことを放棄→辺境の島に都を移す→その時、ダイナさんの家(ジークのご先祖)とは折り合わず、決別』
22巻フクロウ証言『大陸に留まった王家の残党は革命軍になった』

進撃の巨人 22巻

進撃の巨人 (22)[ 諫山創 ]

一方、島王家は、

25巻のヴィリー・タイバー演説『後の145代フリッツ王は始祖の巨人を継承する以前からエルディア帝国の残虐な歴史を嘆いていた』『「始祖の巨人」を継承すると同時にタイバー家と結託』
16巻ケニーのじいさん(リヴァイのひいじいさん)証言『恨まれているのではなく恐れられている』『当主は自らの命を条件にアッカーマン家の存続を求め処刑されたが反故された』
17巻のウーリさん証言『滅ぼしあう他なかった我々を友人にしたものは一体何だ?』
17巻の兵長の『初代王(島王家)はなぜ人類の存続を望まない?』に対するケニーの回答『俺らアッカーマンが対立した理由はそれだ。知らんけど』

進撃の巨人 17巻

進撃の巨人 (17)[ 諫山創 ]


だいたいこんな感じ。少なくとも、島王家とアッカーマンは敵だったことは間違いなさそう。
雑にまとめると、

島王家「引きこもるで」
大陸王家「引きこもんなや」
アッカーマン「引きこもんなや」

こう考えると、大陸王家とアッカーマンは同志になるのでは?
アッカーマンさん、なんで島行っちゃったん? むしろ大陸王家側について一緒に革命軍やってりゃ、今頃リヴァイ戦士長がマガト隊長(何故)とマーレ政権転覆させてた未来もあったかもしれないのに……(何も成し遂げられなかった革命軍と調査兵団の違いはアッカーマンの有無なんじゃ……)

アッカーマン的に考えられるのは、

  1. 『敵(島王家)の敵(大陸王家)は味方とは限らない』ということで、両方敵だった
  2. 大陸王家と協力関係にあり(宿主)、島王家抹殺のために島へ行った
  3. 元々島王家と協力関係(宿主)にあったが、だまされて島へ→『話ちゃうやろ!』→そして対立へ
  4. 島王家も大陸王家もまったく関係なく自分の意思で島に行った→行った後で色々あって対立へ

※なお、どのルートでも返り討ちに合い、迫害へ(さすがのアッカーマンさんも、立体機動なしに巨人相手はきつい)

まあ、どのルートで考えても、王家とアッカーマンは何かしら因縁はありそう。エレンのアッカーマンに関する知識の提供元はジークのようなので、両者の歴史に関してはジークが何か知っていたりして。

リヴァイとの因縁・決着予想

122話でエレンが始祖の巨人αにメガ進化したっぽいようで。つまり『王家の巨人』は必要なくなりました。
となると、ジークはお役御免。後はもう『兵長に殺されて終了』……というか、むしろこれ、自分の罪に気づいて『俺を殺してくれ!』ってジークが頼み込むパターンになりそうな気がする。
むしろ『喰ってくれ』か? 巨人である以上、継承は宿命だし。

なんかグリシャを思い出すんですよね。夢も希望も全部潰えて、『残されたのは罪だけだ』ってのが。

進撃の巨人 22巻

進撃の巨人 (22)[ 諫山創 ]


グリシャに『エレンを止めてくれ』と頼まれたものの、アルミン達もマーレもジークは敵と認識してて孤立状態。ジーク自身も相当な欠損で、巨人化も出来ない。(そういや背中吹っ飛んでるように見えるけど、背骨大丈夫なんかいな)
そしてイェレナはジーク見捨ててエレンを崇めてそう。イェーガー派は知らん。(フロックがなんかやらかしてくれそうな悪寒)
もうこうなっては、ジーク的には誰かに巨人を継承して、後を託す方面に思考が働いてもおかしくないと思うんですよね。

食わせるなら無垢化したピク爺さんでしょうが、現状、誰が誰だかわからないし、混戦状態で狙った巨人に食わせるのは至難の技。うっかりローグや名無しのモブが食っちゃったらなぁ……
となると、むしろ兵団本部から注射器を持ち出して、覚悟を持った人に食わせるのがベターではないかと。(もしそういう流れになったら、コニーが名乗り出そうな気がする)

そこに、ジークのせいで右目・指欠損した兵長が、ハンジさんと一緒に帰ってきたら?

ジークにしてみれば、『もうこれ運命の人じゃねーの?』と勘違いして、リヴァイに自分を食べるよう懇願してもおかしくない状況だと思います。
そしてリヴァイ本人も、ちょっと前まで『こいつヒストリアに食わせたる』と考えていたところに、自分が食える状況が転がってきた。
自分でジークを食えるなら、エルヴィン達調査兵団の仇を自分で取ったことになり、ケガも治る。さらに今日明日死ぬかもしれない状況で『あと13年は確実に生きられる』って、一石二鳥どころか三鳥では?(アッカーマンが巨人化出来るのか? ユミルちゃんは今後巨人作ってくれるのか? どうかは置いといて)

しかしここで疑問。兵長が『死にたがっているヤツに頼まれて殺す』なんてするだろうか?
ジークをヒストリアに食わせようと考えたのは、エレンを守るためでもありますが、ジーク自身が罪の意識もへったくれもない『クソ野郎』だったから。
しかし今、目の前にいるのが、深い後悔と罪の意識に押しつぶされた『ただのジーク』だったらどうでしょう?
リヴァイって一見、命令に従順なようで、自分が納得しない限りは従わないところがあるし。エルヴィンの時も、『兵団には命の優先順位』があることをわかっていながらアルミンを選んだりと、結構、自分の私情を捨てきれないところがある。(そう考えると、実は自由人なんじゃ……)
罪を受け入れて深い後悔の念を本気で抱いている相手を、自分の怒りの感情のままに殺しちゃったら、それこそリヴァイが『小物』になっちゃうと思うんですよね……
つまりリヴァイには、

  1. 『兵士長』として注射器を使うか
  2. 『アッカーマン』としてエルヴィンとの約束を果たすか
  3. 『ただのリヴァイ』として『悔いなき選択』をするか

こういう三択に迫られるとかあったりするかもな、思います。知らんけど。(もし3番を選ぶとしたら、この先『アッカーマン』を名乗ることはないのかも)

ウーリの信じた『あの時の奇跡』と、ケニーの夢だった『あいつと同じ景色』に、親戚の子孫と甥っ子がたどり着けたら胸熱なんですけどね。どう決着がつくか、楽しみです。

進撃の巨人 17巻

進撃の巨人 (17)[ 諫山創 ]


なお、壁内でジークお兄ちゃんがやらかしたことはコチラ↓

  • ラガコ村・村民全員巨人化させ近辺村襲撃(大量の村民+ミケさん死亡)
  • ウドガルド城襲撃(調査兵精鋭4名死亡)
  • シガンシナ戦でエルヴィン団長含む調査兵団8割殺害(あと1割はベルトルくん。ライナーは1人)
  • 巨大樹の森でリヴァイの部下30人巨人化
  • 『ドキドキ☆雷槍ドッカンチャレンジ!』によりリヴァイ重傷
  • 兵団上層部一斉無垢巨人化
  • 始祖ユミルちゃんにパワハラ

うん。これはもう、兵長に鋼鉄のハリセンで首もげる勢いで吹っ飛ばされても文句言えないヤツ。
(こうやって見てみると、一番自分の手ぇ汚してないのってライナーなんじゃ……)

個人的には、ジークは、仮に殺されて死ぬか別の理由で死ぬにしても、クサヴァーさんのためにも最後は『生まれてきてよかった』と思いながら死ぬとか、せめて自分の弱さや罪を認めてから死んで欲しいなぁ……と思います。(こいつ弱いからこそ憎めないんだよね……)

第3回考察後編

第5回考察

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