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アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 最終章『あの丘の木に向かって』感想と考察 キャッチボールで見えるイェレナとジークと時々リヴァイの関係

進撃の巨人 アイキャッチ

アニメ進撃の巨人The Final Season完結編 最終章『あの丘の木に向かって』感想と考察。
今回は原作ではその後が不明だったけど、アニメ版ではエピローグに顔を出してくれたイェレナの涙のワケや、ジークが求めていたこと、キャッチボールで見えるジークとリヴァイの関係です。

  • 個人的な感想を交えた考察です。考えるだけなら自由だ!
  • 最終回なのでネタバレ全開です
  • なお、当考察は原作最終回以降エレン・イェーガーさんには超・辛辣です。特に最終章はいつもより多めに容赦なくキレ散らかしているので『エレンかわいそう……辛かったね』と思っていたい方は、悪いこと言わんので引き返されることをおススメします。

イェレナの罪と罰

原作ではアズマビトと逃げた後は行方知れずだったイェレナだけど、アニメ版でお顔見せてくれて何より。オニャンコポンはまだしも、リヴァイと一緒にいたのは意外だったな……一緒に人畜無害の死に損ないやってくれてたとは……

進撃の巨人The Final Season完結編 最終章 あの丘の木に向かって

進撃の巨人The Final Season完結編 最終章 あの丘の木に向かって

『支援者』として難民キャンプにいるってことは、アルミンやリヴァイからジークの最期(地鳴らし止めるために援軍要請&心臓を捧げた)を聞いて、心境に変化でもあったんだろうか? 単に他にやることないからかもしれんけど。

イェレナってどっかのタイミングで死にそうなポジションだったのに、意外と生き残った。ある意味、最後の最後で『生きたい』と思った『ジークの身代わり』だったのだろうか……?

イェレナの涙

イェレナってジークの『信奉者』ではあったんだけど、同時に『自分の目的のためにジークを利用してた悪魔』でもあったんだよね。その辺は、エレンに世界滅ぼしてもらおうとしたフロックと同類。
でも気になるのは、信じる神様が亡くなった時、流れる涙は『その死を悼んで流す涙』なのか『ただの悔し涙』なのか。

支援物資のキャッチボールセット見て悲しそうに涙浮かべるってことは、キャッチボールが好きだったジークを思い出したってことだよね……『ただの悔し涙』が3年経っても流れるとは思えんから、ジークを慕ってたのはホントだったんだろうな……

進撃の巨人The Final Season完結編 最終章 あの丘の木に向かって

進撃の巨人The Final Season完結編 最終章 あの丘の木に向かって

イェレナがジークとキャッチボールしてたのかは不明だけど、イェレナのポジションって『ジークがボールを的にぶつけるのを横で応援する人』だった。
ボールを投げる準備や舞台は用意するけど、一緒にボールを投げるわけでもなく、ボールをキャッチしてくれるわけでもなく。ピクシス司令に『見ていたいだけ(訳:私は見物人)』と語ったのはイェレナ本人。

進撃の巨人110話[ 諫山創 ]

進撃の巨人110話[ 諫山創 ]

まあ、エルディア人の問題だし、マーレ人のイェレナが『当事者』になるのは首つっこみすぎ……というのもわからんでもないけど、でもなんか『他人事』って感じだよね。散々引っ掻き回したくせに。

マーレの魂そのもの

ジークが本当に欲しかったのは、見ているだけの『応援団』とか『ファン』じゃなくて、自分が投げたボールを受け止めて、投げ返してくれる『友達』だったんじゃないの?
だけどイェレナ自身は『ジークのキャッチボールの相手』になる気はなく、『他人』にそれを求めた。それがエレンだった。
イェレナは、エレンに勝手に期待し、勝手にあれこれお膳立てし、ジークとエレンがキャッチボールするさまを見学したかった。ところがエレンは『ジークとキャッチボール』なんてするつもりはなかった。

なんかイェレナ、昔のグリシャと似てない?

グリシャは、幼いジークに『勝手に期待して勝手にお膳立てして思ってたんとちがう!』ってなった人だった。だけどグリシャはまだ『人のせい』にしなかっただけマシ。

イェレナは『勝手に期待して勝手にお膳立て』したくせに『思ってたんとちがう!』ってなったら、人を責めるの? 『ほら見ろやっぱジーク正しかったやん! 認めろ!』って他人に八つ当たりしてさ。

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

進撃の巨人The Final Season完結編 第一章 地鳴らし

グリシャは『ジークへの愛』や『復権派への責任』があったから『こうなったのは自分のせいだ!』と自分を責めたけど、イェレナは所詮『赤の他人』であり『こうなったのは他人のせい』と思ってたってことだよね?

イェレナはマーレ人でありながらマーレ人であることを隠すくらいマーレを嫌っていたわけだけど、『他人を都合のいい子にして自分は傍観』『うまく行ったら自分の手柄。失敗したら人のせい』ってところがまさに『マーレの魂そのもの』みたい。
かつてタイバーさんやマガトさんが語った『勇ましく、美しく、傷ひとつなく、中身は空っぽ』の英雄像への皮肉と同じ。

進撃の巨人97話[ 諫山創 ]

進撃の巨人97話[ 諫山創 ]

イェレナはマーレを『クソ』と言ったけど、でもホントに『クソ』だったのは『マーレ』ではなく『自分自身』なんだよね。『国』が人を作るのではなく『人』が国を作るから。

これって『ああはなりたくない』と嫌って遠ざかろうとすればするほど、気づくと『ああなっちゃってた』って典型みたいなもんかな……『ああならない』ためには、逃げずに『自分の嫌なところ』と向き合う必要があるから。

ジークが欲しかったもの

クサヴァーさん亡き後、対等な『友達』がいないもんだから、ジークはすっかりひねくれて『一方的にボールをぶつけること』に夢中になってしまった。ジーくん、それもう『キャッチボール』やのーてただの『的あて』や……!

そしてイェレナは、ジークがボールを『的にぶつけるさま』を応援した。『今』を終わらせることばかり考えて、『未来』なんてどうでもよかったんだろうな……

イェレナが『信奉者』として横でジークを応援するのではなく、対等な『友達』として、ジークと向かい合ってキャッチボールしあえる仲になっていれば、ジークはもっと早く『ただキャッチボールが出来ればそれでよかった』と気づけたんじゃないかなぁ……そうすりゃ、人類8割も踏み潰されるような悲惨な『未来』はなかったんじゃないの?

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢

そしてジークは亡くなり、『ジークの罪の一端』を担ってしまったイェレナは、奇しくも『そんな未来』で生きることになってしまった。

イェレナは『知識』としては『私がジークを一番知っている!』と思っていたんだろうけど、『ジークの孤独な心』はまったく理解していなかったんだと思う……
『ジークへの肯定(生まれてこないことが幸せ! 存在は無意味!)』のために『ジークは正しい! 認めろ!』と駄々こねたイェレナだけど、当のジークが行動でそれを否定したんだもん。『俺はキャッチボールをしたかった』って。

『キャッチボール』って、それ自体が『人類が二人以上いなきゃ出来ないこと』じゃん……

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢

結局、ジークが本当に望んでいたのは『存在の否定』ではなく『存在の肯定』だった。なのにイェレナは『存在を否定するジークを肯定』し、他人にもそれを求めた。『ジークはいらない子』だと。
ジークへの『恩義』があったのなら『ジークに救われた自分の命』を大事にし『助けてくれたジークの存在』を肯定してもよくない? そうすれば、イェレナはジークを孤独から救い、『恩義』に報えたかもしれない。
でもイェレナは『恩』だけで『義』はなかった。恐らくイェレナ自身も『生まれてこなきゃよかった』と思ってたんだろうね……だから『存在の意味』が欲しくて『神様』に縋ったの?

進撃の巨人The Final Season 68話 義勇兵

進撃の巨人The Final Season 68話 義勇兵

ジークもイェレナも、腹ん中では『自分の存在を肯定して欲しい』と思っていたのに、欲しがり、奪うばかりで『与えること』をしなかった。他人に対しても、自分自身に対しても。
だけどジークが、最後の最後で自分自身に与えた(存在の肯定)ことにより、イェレナにも『未来』が与えられた。
イェレナはジークに助けてもらった時、『今度は私がジークを助ける!』というつもりで協力したのかもしれないけど、結局イェレナは、ジークを助けるどころか、またしても助けられてしまったということになる。

それに今さら気付いて泣いたのだとすると、それがイェレナの『罪』であり『罰』なんだろうか。

ジークのボールをキャッチしたリヴァイ

『今を終わらせるために一方的にボールをぶつけること』に夢中になっていたのがジークだけど、そんなジークに『一方的にボールをぶつけられ、仲間の未来を奪われたこと』にキレたのがリヴァイだった。

リヴァイも『知識』としては、グリシャの手記を通じて『ジークの孤独』を知ってはいたけど、『本当に求めていたもの』までは理解していなかったしする気もなかった。
そしてジークもジークで『仲間を●されまくったリヴァイの怒り』を理解してなかったしする気もなかった。それどころか『救ってやった』と言う始末。そらデッドボールのぶつけ合いになるわな……

ところが『死こそ唯一の救い!』『生きることに意味なんてないよね☆』なんて『的あて』ばかりしていたはずのジークが、『キャッチボール』するため心臓捧げて状況が一変した。

リヴァイが返した球

互いに『キャッチさせる気ゼロ』の死球のぶつけ合いをしてたジークとリヴァイだけど、ジークはアルミンとの対話の末『せや! 俺がしたかったんは的あてやのーてキャッチボールやったんや!』と思い出した。

キャッチボールは『受け止めてくれる相手』が必要。そして受け止めてもらうためには『相手に合わせた球』を投げなきゃいけない。

ジークは、その『相手』として、初めてリヴァイに合わせた球を投げ、それを受け止めたリヴァイも、初めてジークに合わせた球を投げ返した。

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢

進撃の巨人The Final Season完結編 第四章 長い夢

イェレナ「これ、デッドボール(物理)では……?」

ジークが相変わらず『的あて』のつもりで死球投げつけてきたら、リヴァイも死球で返し、当初リヴァイが思っていた通り『差し違えて死ぬ』ことになったんじゃあ……?
そういう意味じゃあ、イェレナと同様、リヴァイも『ジークに助けてもらった』と言えんこともないんだよね……キャッチボールは人類とリヴァイを救った。

でもリヴァイはサッカー派でしょ?

進撃の巨人105話[ 諫山創 ]

進撃の巨人105話[ 諫山創 ]

リヴァイ「ボールはトモダチと言うしな」
エレン「だから『トモダチ』蹴っちゃダメでしょ!?」
アルミン「蹴るのも膝いれるのもダメだよねー(棒)」


それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
次回はエピローグのリヴァイとNEW二千年後の君。

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