進撃の巨人×動物農場 エレンはどの動物?進撃の動物診断 自由の翼編【動画版 最終回 34巻ネタバレあり】+キノの旅も少々
オーウェルの動物農場考察、最後となる第3回の自由の翼編。
動画版では『からすのモーゼ』と『人間達』追加です。
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第1回の動画
第2回の動画
動画の元記事はコチラ
動画内の表記は、私が読んだちくま文庫版に合わせてあります。
出版年数が新しいのは2017年のハヤカワepi文庫版。
角川文庫版(2015年)は電子版も出ています。
どっかであったと思ったらキノの旅
今回の動画作ってて、『人類が一人以下になれば争いはなくなる』っての、なんかどっかであったような……うーん、どこだったかなぁ……
思い出した。キノの旅だ。1巻の第二話『多数決の国』。懐かしいなぁ。
旅人のキノがしゃべる二輪車・エルメスと一緒にいろんな国を旅するお話です。
以上。
なんか私が持ってる1巻と表紙変わってるな。新装版?
えー、初版発行が……にせん……ねん……だと……?(今にせんにじゅういち……あっ)
え? 23巻まで出てるの? いや、自分は10巻で止まってたんだけど……去年だったかアニメ(3期?)の再放送をたまたま見たから、その後も続いてたんだなーとは思ってたけど、あれ? 『最終巻』とか書かれてないし、もしかしてまだ続いてるの?(進撃ですら11年で終わったのに……)
↓ちなみに現時点の最新刊
巻数表記をローマ数字にしてしまったせいでぱっと見何巻かわかんねぇ事態になっとる……!(キリのいいところでしれっとアラビア数字にすればいいものを貫いちまったか……!)
- あるところに、逆らう者はすぐ処刑する独裁者な王様に支配された国がありました
- クーデターが起き、王様は捕らえられました。その処遇を決める際、『独裁はダメだ! これからはみんなで決めていこう!』ということで、国民投票を行い、賛成多数で王様とその周辺の取り巻きは一家もろとも処刑されました
- それ以来、政治の決め事のたびに投票を行っては、負けたほうは反逆者として処刑しました
- 最終的に、国民は男とその奥さん、友人の独身男の三人となり、『オラこんな国出てくだ』と言った独身男を、投票の結果二対一の賛成多数で処刑しました
- その半年後、奥さんは病死しました
- という話を、最後の国民である男から聞いた旅人さん達は、『国民になって』と頼み込む男に、
キノ「せやかておっさん、僕らが『あんた間違っとるで』ゆーたらどないするん?」
男「出てけ」 - 旅人さん達は出て行きました
1巻の第二話だったとは、最初のほうの話だったんやな……(しみじみ)
原作ではエルメスが「さよなら王様」言って、その後の男は銃片手に怒鳴り散らして終わりだけど、アニメ版では背後から銃声が聞こえてキノが「さよなら王様」になってたっけ?(一番最初のアニメ版って何年前だっけ……)
『進撃の巨人』で例えると、パラディ島の知らんところで世界が投票とって『賛成多数でパラディ島滅ぼそうぜ!』って感じやね……でもって、世界の知らんところで『賛成多数で世界滅ぼそうぜ!』ってのを島でもやって、反対派の兵団上層部が殺されたりしてるけど。
『多数決の国』では、ガチで(その国の)人類が一人以下にまで減って争いが終わったんだよなぁ。
この話は、世界はもちろん、エレンやイェーガー派がやろうとしたことが成功した場合の未来を彷彿とさせるけど、同じく1巻の第六話『平和な国』も、マーレや世界がパラディ島にやってるのを彷彿とさせる話になってます。
- あるところに、長いこと戦争を続けていた二つの国がありました
- その戦争で夫、子供を失った未亡人が『もうこんな戦争はやめましょう』と訴えました。そして『戦争の代わりとなるもの』を提案しました
- なんと敵国でも、彼女とまったく同じことを考えている未亡人がいて、二人の考えは採用されました
- 戦争の代わりとなるもの→タタタ人を敵兵に見立て殺した数を競う
- 以来、二国間で殺し合いはなくなり平和になりました。タタタ人は殺されまくりました
- 滞在を終えた旅人さんがその国から出国すると、タタタ人に通せんぼされました
- タタタ人「腹いせにあんたを八つ裂きにさせてくれ」
キノ「だが断る」銃バーン!
なんかエレンの発想も、戦争代替え案出した未亡人に通じるものがある気がする。『自分とこの子を死なせないためによその子に死んでもらおうぜ!』ってところが。
そして一見『かわいそう』なタタタ人も、無関係とわかってる旅人を『自分らの腹いせ』のために殺そうとする辺り同類なんだよなぁ……例えば巨人パワーみたいなのを手に入れたら、間違いなく『俺らはコイツらにひどいことされたんで俺らはコイツらにひどいことしていい理論』振りかざして、速攻で自分らを虐げた二国滅ぼすか、ギリギリ絶滅しない程度に生かしておいて、奴隷にしたり遊びで殺すようになるよねこの人らも……
タイバーさんも『平和な国』の未亡人と同じで、島に敵意をそらせりゃよかっただけで、滅ぼす気はなかったんじゃあ……だってタタタ人が滅びたら『平和な国』の皆さまが困るように、島滅びて一番困るのタイバーさんちゃうん……?(島のエルディア人に向かってた矛先が次は大陸のエルディア人(自分含む)に行っちゃうよ……?)
タイバーさん的に、島の『実験的地鳴らし』で連合艦隊ボコられて『俺たちの戦いはこれからだ!』となるのを予想してたら、まさかのフルパワー地鳴らしで、『これからどころか明日がヤバくなりました』ってことだったんじゃないのコレ?(ってことは、島の情報流れてた? 怪しいのはジークか?)
『資源のために島を支配したい』ってのはマーレの上層部が狙ってたことだし、タイバーさんはどうだったんだろ?(壁の巨人がいるのに『島制圧出来る』って本気で思ってたのか?)
『連合艦隊ボコられる→財政破綻で当分戦争無理』ってことは、島はもちろんマーレも当分他国に攻められなくなるってことで、ある意味Win-Win……か?(財政面はヤバくなるけど『みんなで貧乏』になるわけだし、それすら『島のせい』に出来るし……)
さて、巻数多いと身構えるけど『キノの旅』は一話一話が読み切りの短編集になってて、どこで止めても問題ないぶん、気軽に読みやすいかと。内容もそんなに複雑じゃないし。
皮肉の効いたシュールな話とかとっても胸くそ悪いのとかもあるんで(というかほとんどそんなん)、『進撃の巨人』が好きな人は結構いけると思います。そういや『世界は美しくなんかない。そしてそれ故に美しい』とか、進撃にかなり通じるヤツだったわ……なんで今まで思い出さんかったんや……
本屋で見かけたら、ひとまずあとがきから読むといいですよ。(どんな宣伝)
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それでは今回はこの辺で。おもろかったら下にあるイイネボタンを押していただけると元気と勇気とやる気が湧いてきます(*´ω`*)ノ
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