進撃の巨人132話自由の翼 ハンジさんに捧げるハンジさんと時々リヴァイな感想と考察
進撃の巨人132話『自由の翼』の感想と考察です。前までは最新話の考察は前後編に分けて同時公開してましたが、それだと遅くなるので、今回からある程度まとまったところから随時更新していこうと思います。
よその考察とかぶったりとかそりゃねーわなのもあるでしょうが、あたたかく見守ってください。考えるだけなら自由だろ?
2020年9月の132話時点の内容です。ネタバレ配慮してないんでご注意を。
さて、サイト持ちのたしなみとしてgoogleの解析入れてるんですが、自分とこのサイトがどんなキーワードで検索されてるのか知ることができます。(個人の特定は不可能なので安心してネ☆)
132話の公開前日、スマホを見たら『あんたのサイトのこのページ(ハンジさんの考察回)、検索急上昇してるよー(要約)』と解析からお知らせメールが。
そういやしばらく見てないなー。と思って解析ページ開いたら、
おおおおおおおおおいいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!?!!???
なんつーこと知らせてくれんねん!(不意打ちすぎてマジで心臓に来た……)
一瞬、早バレ的なアレか!? と焦りましたが、日付をたどって調べると、けっこー前からだったようで……おまいらなんつー検索しとんねん……
あーもう、びっくりすんなー。なんだ前からかよ……ただ、グラフの急激な跳ね方が気になりつつも(数値は折れ線グラフでも表示される)、ついに132話公開のお時間。
………………。
う……うあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
ハンジさんが最高にハンジさんでハンジさんなままハンジさんやってたけど、なぜだろう。読み終わった直後は、実にハンジさんらしい湿っぽさゼロの明るくさわやか過ぎる最期に逆に笑っちゃったよ!
しかし時間が経つにつれボディブローのようにじわじわ来るんですけどハンジさん……!(涙)
まさかの解析からの闇討ちという形でネタバレ食らった感を抱きながら、132話『自由の翼』、ハンジさんに捧げるハンジさんのためで時々リヴァイ兵長な感想と考察……です……ハンジさん……(涙)
ハンジさんを●したのは誰だ
さて、いきなりオディハ到着から始まりました132話。
住民、すでに避難済みで良かったよ……そら残りの話数考えると現地住民に飛行艇狙われるとかやってられんよな……
しかし、フロックが出てこないってことは、まさか最終回で本当に復活のFやんの!? とひやひやしたのですが。
キタ―――(゚∀゚)―――― !!
まさかの飛行艇完成のタイミング。
お前……ずぶ濡れってことは、右肩撃たれてさらに生身で船に引っ張られてここまで来たけど、ずっと意識朦朧で到着したのも気づかず一晩中海水に浸かってたわけ? しかも口から水吐いてんじゃん……
で、なんとか意識を取り戻して陸に上がったのがこのタイミングってこと? すげぇ根性だなオイ……そら息も絶え絶えだよ。(まあ、フロックでページあんま割けないだろうし……)
そして、バンバン撃ってるのにやはり自分の攻撃はまったく人に当たらないミラクルぶりは健在なようで。意思の強さに対し射撃の能力は比例しない……
なのに燃料タンクにはバッチリ当てるというね! なんなんあんた……なんなん……
そして絶妙のタイミングでやってくるオ。このタイミングでフロック投入したの絶対狙ってますよね先生……?
オ「来たオ☆」
???「追い詰められれば追い詰められるほど面白くなるよね☆」
これだよ。これがなきゃ飛行艇はそのまますぐ飛べたから、足止めイベントなんて発生せんかったんや!
ある意味、このタイムロスをやらかしてくれたおかげで、フロック的には間接的にハンジさん●すことに成功したという……フロックてめー!(血涙)
最後の最後まで、フロックはフロックを貫いたよ……最後の言葉が『要求』とか『恨み言』じゃなく、憎しみもプライドも捨てた『お願い』になっちゃってるのが切ない……水に浸かったまま、何を思っていたんだろ。(まさかこんな切ない最後になるとは……)
せめてもの救いは、この場にガビがいなかったことでしょうか。ずっと船室に閉じ込められてたおかげで、自分が撃ったフロックの生存を知ることも、そのためにハンジさんが自由の翼になることも知らずに出港出来た……
やっぱり死なせてもらえないライナー
さて、129話の考察で『飛行艇飛ばすための足止めに誰かが残るんじゃあ?』と予想はしたけど、形は違えどそうか……残っちゃうのか……嫌な予想が当たったよ……(でもアズマビトさん達が逃げ切れそうなのは良かった)
『よし、俺が行く!』と死ぬ気満々でやっぱ立候補するライナーが秒速で『いや、アカン』言われんの、わかっちゃいるけど笑う……
???「生きろライナー!」
でもライナーじゃあどうやって壁巨人くん倒せるねんってのもあるからなぁ。足にしがみついて転ばせるとか? 高低差考えるとあんまりもたないでしょ。立体起動もブランクあるし。
となると、巨人戦の経験豊富なハンジさんは適任だったと言えるんですが……連合艦隊が手も足も出なかった壁巨人くんを、たった一人、生身でちゃんと狩りまくるハンジさん強すぎる……そら向こうは歩いてるだけで攻撃してこないってのもあるけど。
でもまさか服に火ぃついちゃうくらいの高温って、つまり兵長やミカサでも数体が限界ってことじゃん。(『数体』でもすげぇけど)
これ、攻撃してこなくても、別の意味でヤバすぎでしょ!
これがなければもっと倒せていたのかと思うと、アッカーマンでもないのにハンジさんも大概人間離れしてるな……
それにしても。
壁の外へ出すためにエルヴィン団長が。
船の出航でシャーディス団長が。
飛行艇の離陸でハンジ団長が。
調査兵団の団長は、ひたすら仲間を次へ進ませるために、自由の翼を背負って犠牲になるなぁ……ハンジさんだけ調査兵のマント羽織ってたし。(涙)
船の出航の時もそうだったけど、飛行艇も『そう簡単には飛ばさないよ☆』という、ドS神の仕事を見た。
『巨人って素晴らしい』でわかるハンジさんのすごさ
ハンジさんの何がすごいって『否定しない』ことでしょうね。
諸悪の根源であり、世界もエレンも『駆逐したるー』と言ってる、憎しみと恐怖の対象である巨人を『素晴らしい』って言えるんだもんなぁ……
『巨人って素晴らしい』は初代エルディア王も思っていたことでしょうが、そっちは『武器とか兵器(利用価値)』としての意味での『素晴らしい』であって、ハンジさんの言う『素晴らしい』は『巨人の不思議や神秘性』、つまり『存在そのもの』であって、同じ『素晴らしい』でもまったく意味が異なるんですよね。この辺はクサヴァーさんと通じるものがあるかも。
ハンジさんは巨人の存在を否定しない。
ジークとイェレナの去勢計画も否定しない。
悪魔に救いを求めたフロックも否定しない。
自分達を滅ぼそうとする外の人達の存在も否定しない。
かと言って、単なる『博愛主義者』でもなく、『譲れない信念』のためなら自らの手を汚し、心臓を捧げて戦える強さを持っている。(『譲れない信念』を持つ者同士、そらフロックとは激突するしかなかったな……)
『否定しない』からと言って、その考えを『受け入れる』は別やからな……でなきゃ『自分の考えのないブレブレの人』になっちゃう。
そんなハンジさんが唯一否定したのが、『地鳴らし』による無抵抗な人間への一方的な『虐殺』です。
なんで『虐殺』だけは『NO』だったのかというと、その辺はガビがすでに答えを言ってますね。『虐殺を肯定する』ってことは、『自分らの存在が否定されることも虐殺されることも肯定する(=世界が正しい)』ってことですから。(もしかすると、壁の王が『滅びを受け入れる』なんて言ったのは、『これまでの虐殺の歴史を肯定する=虐殺されることも受け入れましょう』だったのでは……)
そしてそれをやろうとしたのが『世界』で、まさに今『虐殺するのを肯定したからにはお前らも虐殺されるのを肯定しろよ』状態なんだけど、それをやっちゃったら、次は自分らが『虐殺されるの肯定しろよ』という『順番』が回ってくる。
どこかで誰かがそれを『否定』しないと、それこそ『最後の一人』になるまで『順番』は回り続けるわけで……そしてその『順番』を止めるために心臓を捧げたのがハンジさん。
それに、怒りとか憎しみもなさそうなんですよね。かつてはニック殺されてキレてたけど、もう卒業しちゃったというか。『全部自分のせい』というのがライナーと同じ域に達してる。(そういやハンジさんがキレるのは仲間のことの時だけだったなぁ……)
エレンにぶちギレてもいいのに、なに『エレンのバカがさー』とか手の焼ける子の笑い話みたいにしてんですか……
こんなことになってもまだ『エレンは仲間』と思ってて、心臓を捧げたのは仲間である『エレンのため』でもあるんですよね……もはや仏様ですよあなた……
そんなエレンさんですが。ただいまGYAO!で進撃のアニメが無料公開されてるけど、この頃のエレンを今のエレンに見せてあげたい。
かつては『あきらめない限り人類は巨人に負けてない!』って言ってたじゃん……『あきらめていいことあるのか?』って言ってたじゃん……なに真っ先にあきらめて『人類は巨人に勝てない』を実証しにいったあげく子供返りして現実逃避してんのお前……(涙)
そしてかつてエレンの言葉に心動かされて調査兵になった104期の仲間達が、今度はエレンの心を動かすために、心臓を捧げる覚悟で飛び立つというね。こっちもこっちで『順番』が回ってきたって感じだよなぁ。
ただのリヴァイとクソメガネ
そういえば、ハンジさんが団長になってから使われることがなくなった『クソメガネ』が、ずいぶん久しぶりにリヴァイの口から2回も出てきました。
ピークちゃんに『背中乗せて☆』と言ってた時のハンジさんは、リヴァイには昔の『ただのハンジ』に見えたのかなぁ……そしてアルミンに団長を譲った瞬間、正真正銘『ただのハンジ』に。
一方でハンジさんのほうは、出会った時から現在まで、リヴァイはずっと『ただのリヴァイ』だったんでしょう。
それを余計な言葉は一切なしに『心臓を捧げよ』とだけ言って送り出すのお辛いすぎる……
これでもう、リヴァイには自分を『ただのリヴァイ』として見てくれる人がいなくなってしまった……
リヴァイと『心臓を捧げよ』の関係
ハンジさんによると、リヴァイは一度も『心臓を捧げよ』と言ったことがないようで。
一応、敬礼のポーズをしてたことはありましたが、確かに『心臓を捧げよ』と言ってんのは見たことないな……
そもそも兵長は調査兵団に入った理由も方法もみんなと違うんですよね。
『悔いなき選択』読めばわかりますが、最初はエルヴィンに強引にスカウトされて仕方なくって形だったし。
そして妹分のイザベルが無意識に敬礼し始めるわ、調査兵に理解を示し始めたりするもんだから、『心臓を捧げるとか言い出す前になんとかしよーぜ』って話になるんだけど、その前にファーランもイザベルもお亡くなりに。
ちなみに『リヴァイ、はじめてのハンジさん』も悔いなき選択で見れます。 この時は、まさかこのヘンテコな人が、壁の外まで自分と一緒に生き残る人だとは兵長も思わんかったやろな……
で、その後、正式に調査兵団に入ってからも、仲間は次々心臓捧げて死んでっちゃう。そしてエルヴィンも。
もうこれ、リヴァイにとって『心臓を捧げよ』って、『仲間の命を奪ってきた呪いの言葉』やろ。
そしてついに、ハンジさんに『順番』がやってきた。
幾多の仲間の命を奪ってきた『心臓を捧げよ』を、自らの口から言って送り出さなきゃいけないって、これ、ハンジさんは自分の心臓を捧げ、兵長はハンジさんを捧げたようなもんじゃん……
兵長がどんな想いで『心臓を捧げよ』と言ったのか想像するだけで心臓が……心の臓が痛い……!(つДT)
そしてハンジさんも、口元のアップが描かれているんですが、他に何か言いたいことがあったんでしょうか。
でも、散々仲間の命を奪ってきた『心臓を捧げよ』に対し『ありがとう』なんて言っちゃったら、リヴァイ的にはエルヴィンの時みたいに『自分がハンジの背中を押した(殺した)』ってことになっちゃうから、『これは自分の自由意志であり、背中なんて押されなくても勝手に行く』と、いつものノリで飛び立っていっちゃったんでしょうか……ハンジさん……(アニメで『心臓を捧げよ』がここで流れたら泣くわ……)
『死』は『救い』なのか
それにしても、これから死に向かうハンジさんの目が輝いているのが、なんだか『死こそ救い』という感じで切ない。
対して、それを見送らなきゃいけないリヴァイの目は死んでるし……
たしかに色んな人が悲惨な死に方してる中で、連合艦隊が手も足も出なかった壁巨人くんを相手に、自由の翼を背負い、仲間のためにたった一人で全身炎に包まれながらも最後までブレードを握りしめて戦い続けたお姿は『お前がナンバーワンだ』と言わざるを得ない勢いで最高に美しくかっこいい散りざまでしたが……かっこつけなくてもいいから、リヴァイと一緒に最後まで生き残って欲しかったよハンジさん……!
【独断と偏見の進撃しびれる散り際ベスト3】
1位 ハンジさん←new!
2位 アルミン(死んでないけど)
3位 エルヴィン(死因は出血死だけど)
※出来ることなら、もう更新されませんように……(涙)
しかも自分のことより、真っ先に仲間が無事に飛びたてたのかを心配したり、人類というより、最後まで仲間のために心臓を捧げた人生でした。
しかしまさか『こいつ壁の外で燃え尽きて死ぬんやろーなぁ』言われてたエレンより先に、ハンジさんが文字通り燃え尽きて死んじゃうなんて……(しかも足跡の上で目を覚ましたってことは、落ちた後、さらにそのまま踏まれたってことだよね……)
悲壮感なしの、ハンジさんらしい最期だったけど、見送らざるを得なかった兵長を想うと……( つДT)
何しろ『死こそ救い』って、まんまジークだもんなぁ。
ハンジさんはジークを否定しなかったけど、リヴァイはどうなんでしょう。
リヴァイの強さの秘密は希望か絶望かなわけですが、『俺もすぐそっち行く』オーラしか出てないですやん……それもう絶望じゃろ……
一番ジークを否定していたリヴァイが、ジークを肯定した長年の相棒を『心臓を捧げよ』と言って送り出し、絶望を胸に、死ぬために戦うってひどすぎやしませんか……?
ハンジさんに続き、リヴァイ兵長まで自由の翼になっちゃったら……もうやめて! 読者のライフはゼロよ!(泣)
でも、生き残ったら生き残ったらで、もう対等な友と呼べる人はいないし(104期いるけど『対等か』となると……)、今の状況からして、またさらなる地獄が来るかもしれないし、『仲間が見てる』から戦うことを放棄することも出来ないし、ハンジさんに救われた命を自ら断つことも出来ないし……あれ? これライナーよりひどくね?
むしろこれ、逆に死なせてもらえないんじゃあ……でも兵長には、最後まで『死こそ救い』を否定して欲しいとも思う。
【リヴァイ兵長の実力】
強さ:1位
人気:1位
貢献度:1位
不幸度:1位……
一番、島にも売り上げにも功労したリヴァイになんでこんなひどいことするん先生……(泣)
誰かリヴァイ兵長に希望を見せてあげてください……
頼むぜアルミン団長!
さて、今回はここまでです。おもろかったらいいねボタンぽちりとしてくれれば喜びます。押してくれてる人ありがとう!
2020/9/20 今回の考察の動画版出来ました。
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次回はアルミンとかアニの考察だよ!
↓時系列更新しました
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